最近,フーリエ変換は回転の様なものだと別の二人の方からお聞きしました. 最初,何を言っているか分からなかったのですが, 流石に何度も聞くと「ちょっと考えてみるか」と言う気分になり考えてみて, やっといい具体例が見つかったので記事にします. あんまり説明は要らないと思うので,もっぱら数式を書いていきます.
フーリエ変換を次の様に定めます.
ここで
と置くと,
これで一回目です.次に変数の の置き換えをしてフーリエ変換すれば,
となります.次に行きましょう!
ここで,敢えて ではなく
とします.理由は後で分かります.すると,
つまり,
となり,これは式 ですね!
つまり,フーリエ変換は線形ですから,
任意の関数 は積分核
のどれか一つの
に属する関数だけの重ね合わせで書けます.
それぞれの積分核が4回で元に戻るので,これは
と
の入れ替えを除いて,
であることを示しています.さらに言えば,二回のフーリエ変換では
が言えます.しかし,だからといって,
であることにはご注意ください.この事により,確かにフーリエ変換というものは,虚数単位 の様に四回行うと元に戻るので
回転と似ていますね.
この話には続きがあって,整数回のフーリエ変換を実数回に拡張した話が 赤げふさんのページ に書いてあるので,興味がある方はご覧になられるといいと思います.今日はここまで,お疲れさまでした!