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波の減衰

波は媒質中を進んでいく時に,高周波ほど早く減衰していきます. 例えば空気中を進む音は,花火など遠くで聞くほど低い音が響きますよね. それは,次のようなモデル(運動方程式)で理解できます.

m \ddot{x} + \zeta \dot{x} + kx = 0 \tag{1}

第一項は慣性項,第二項はダンピング項(減衰項), 第三項は復元力の項です. m,\zeta,k は,それぞれ質量,抵抗,復元力で,すべて正の定数です. この式に \dot{x} を掛けて t で積分してみます.

\dfrac{m}{2}\dot{x}^2 + \dfrac{k}{2}x^2 = E - \zeta \int^t \dot{x}^2 dt

これは,左辺が運動のエネルギーに対し,右辺が抵抗で必ず負になることから, 力学的エネルギーがダンピング項によって,どんどん減衰していく様子を示して います. E は積分定数で t=0 における力学的エネルギーを示します. ここで,振動を

x= A \sin \omega t

とすると,

\dot{x}=A \omega \cos \omega t

となります.振動の速さの微分には \omega が掛かっていますね. これは角周波数 \omega が大きいほど,減衰が早いことになります.

以上,簡単ですが,波の減衰についての説明でした. 今日はここまで.