この記事では,ベクトルによるベクトルのリー微分を説明します.
と書かれても,よく分からず途方に暮れた人は多いのではないでしょうか? リー微分は分かってしまえば簡単です.
二次元平面上の二つの流れを用意します. まず, 微分幾何学における流れの具体例 で取り扱った放物線状のベクトル場 と, と言う, 軸の正の方向に単位量だけ流れている流れを用意します.
ここで,
となりました.これは,何を表しているかと言うと, の流れに単位量だけ乗った後 の流れに単位量だけ乗った結果から, の流れに単位量だけ乗った後 の流れに単位量だけ乗った結果を引いたベクトルを表しています.
図を見れば明らかでしょう.
これは,参考文献にもある通りです. も も二階の微分を含むのでベクトルではないのですが, はうまく相殺して一階の微分となっていることに注意して下さい.実はこの記事はリー微分の全てではなくて,多様体上のリー微分になると,基底である 等の変換も扱わねばならないようです.僕が理解した時には追って報告しようと思います.今日はここまで,お疲れさまでした.