フェーザ回路について

フェーザ回路について

田邑麻呂 さんの書込 (2006/06/01(Thu) 16:59)

こんにちは.大学生1年生の田邑麻呂です. 電気回路についての質問です. 電気回路でフェーザ法をならい,微分・積分を用いなくてもとけると感動しました. しかし,ここでフェーザ法は回転座標であらわしているのか?または,静止座標として表されているのかわかりません.どちらの場合でもフェーザ法により解くことができるのでしょうか?? 回答おねがいします

Re: フェーザ回路について

めだか さんのレス (2006/06/02(Fri) 00:31)

こんにちは.田邑麻呂さん,皆さん初めまして.めだかと申します. 私は,大学の4回生で電気系の学科に所属しています. 院試に向けての自分のための復習を兼ねて田邑麻呂さんの疑問を解明してみたいと思います.

さて,いきなり答えを書いてしまうのも,面白くないので, 田邑麻呂さんに一つ質問です.フェーザ表示の定義はご存じでしょうか? この定義を考えれば,自ずと答は見えてくると思います.

Re: フェーザ回路について

田邑麻呂 さんのレス (2006/06/02(Fri) 11:56)

はじめまして,めだかさん.貧弱な私ですがよろしくお願いします.

フェーザ表示の定義について 横軸に実軸,縦軸に虚軸なる成分jを考えたとき,ベクトルは,オイラーの公式を利用して z = rEXP(iθ)の形になり,偏角θとr(スカラー)のみで表すことができる.ただし,これらの取り扱っているベクトルの角速度は一定と考える.

上記のように考えれば,電源電圧・電流が静止座標上で単振動しており,これを回転角θとおくことでフェーザは,回転座標上で考えられる思うんですが・・・どうでしょうか?

Re: フェーザ回路について

めだか さんのレス (2006/06/02(Fri) 12:54)

始めの質問を読んだ時点で,予想はしていましたが, フェーザの定義について少々誤解があるように見受けられます. 正しい定義を以下に示します.

定義: 交流電圧の瞬時値を A(t)=V_m\cos(\omega t+\theta) で表す. この A(t) はEulerの関係式によって,

A(t) &= \mathrm{Re}[A_m e^{j(\omega t + \theta)}] \\&= \mathrm{Re}[{\dot A}e^{j\omega t}]\ \ \ \ ({\dot A}=A_m e^{j\theta})

と書き換えられる. このとき,複素数 {\dot A} をフェーザという.

つまり, A_m\angle\theta と書いたときの \theta は,交流波形のある瞬間の位相ではなく,初期位相です. したがって,フェーザは初期位相を表示しているため,静止座標であると思います.

Re: フェーザ回路について

田邑麻呂 さんのレス (2006/06/05(Mon) 21:18)

ありがとうございます.定義を勘違いしてました. どうやら上記定義のA(t)の座標系を考えていたようです. フェーザが静止座標で表されていることは理解できました.

ありがとうございました. すっきり!