摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんの書込 (2006/05/13(Sat) 09:40)

重心が支点より上にある普通のコマで, 『 コマが重力で倒れようとすると,歳差運動をして倒れない 』 との普通の説明は,私にも定性的には,ほぼ納得できます.

【質問】 仮に,支点での摩擦抵抗やコマの空気抵抗が全く無ければ, すなわち,コマは重力の影響だけを受けると仮定すれば, 歳差運動をしているコマは永久に倒れないのでしょうか.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/13(Sat) 11:50)

トンガリさんやじろべえではご苦労様でした.

ご質問の件ですが,よほど突飛なことでも考えない限りコマは永久に倒れないと言って良いと思います.

例えば,少し倒れたとするとmghのエネルギーが失われることになりますが,その行き場がありません.

また,数学的には次のホームページにある説明が分かり易いかも知れません.

引用しますと 元々コマの回転による角運動量 L が有るので, 力のモーメント N の方向に角運動量が成長するのではなく, 単に角運動量 L の方向が, L と常に垂直な dL の方向に変わ るだけである とありました.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんのレス (2006/05/13(Sat) 16:54)

引用の原文を見ました. 力のモーメント N の方向に角運動量が成長するのではなく, 単に角運動量 L の方向が, L と常に垂直な dL の方向に変わるだけである.

私には上記の『垂直な方向に変わる』理由が分からないのです.丁寧な説明が無いからです. 仮に,それはコマが自転しているからだとしても,ちょうど垂直になる理由が分かりません.

機械設計者はコマの角運動量ベクトルと重力のモーメントのベクトルのベクトル合成で妙に 分かってしまうだけの器用さがありません.図で納得しようとするので時間が掛かります. ベクトル合成したものをベクトル分解すれば元の木阿弥にも思えます.数学が苦手なせいか. 三次元で描いたコマが自転すると四次元になり,図で納得しようとするのは元来無理なのか.

歳差運動が始まってしまっていて, 支点周りの重力と歳差運動の向心力の二つのモーメントが釣り合えば, ?摩擦が無いとコマは永久に倒れない?のも不思議でない.とも思います.

コマに働くモーメントの釣り合は成り立つたとして,コマに働く力の釣り合いを検討します. 重力は摩擦が無くても支点からの反力と釣り合うが,向心力は床との摩擦力と釣り合うのか知らん. 摩擦抵抗が無いと仮定したが,?回転摩擦抵抗は無いが摺動摩擦抵抗は有る?と訂正すべきか. こんなコマを「 ねむりゴマ 」と呼ぶのか知らん.

私は肝心の歳差運動が始まる過程がよく分からないのです.自然が不安定を嫌うからなのか.

長話で,話の焦点がボケましたが,上記の 分からない 事を 分かりたい のです.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

山旅人 さんのレス (2006/05/13(Sat) 17:58)

途中から横槍を入れて申し訳ありません.

> 仮に,支点での摩擦抵抗…が全く無ければ,…

コマは歳差運動をすることなく,支点が面をすべって,あっというまに倒れてしまうでしょう.歳差運動をすることができるのは,支点での摩擦抵抗が <b>ある</b> からです.滑らかな(大理石などでできた)壁と床に傘を立て掛けようとしてもうまくいかないように.たけださんの引用記事の中にもあります.

水平面に回転軸が鉛直に立っているコマは,空気の抵抗もなければ永久に回転し続けるのではないでしょうか.それに近いコマを <b>眠りゴマ</b> というようですよ.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/13(Sat) 18:13)

トンガリさんレス拝見しました.

>私には上記の『垂直な方向に変わる』理由が分からないのです.丁寧な説明が無いからです. >仮に,それはコマが自転しているからだとしても,ちょうど垂直になる理由が分かりません.

自分のホームページで恐縮なのですが,そこに「コマの原理の分かりにくい理由」の項目があり,図があります. そこでベクトルで見るとの部分で,元のベクトルと新たに加わったベクトルとは直交していますよね. これでご理解頂けないでしょうか?

トンガリさんの,その後の部分の文章は私の能力では理解不可能でしたのであしからず.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/13(Sat) 18:51)

山旅人さんこんばんは. 丁度書き込みを始めたところでレスを見つけたので,2つになってしまいました.

私は支点での摩擦が全くなくても順調に歳差運動をすると考えています. 傘を立て掛けるのとことなり,コマは歳差運動で斜めに傾いていても,床面には垂直の力しかかかっていません. 従って,どんなに滑りやすい床の上でコマを回しても問題ないと思いますが.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

山旅人 さんのレス (2006/05/13(Sat) 19:46)

たけださん,こんばんは.

> 支点での摩擦が全くなくても順調に歳差運動をする…

いいえ.コマが傾いている場合,重力と支点に働く垂直抗力は,コマを倒す偶力を形成します.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

yama さんのレス (2006/05/13(Sat) 23:34)

コマの原理については,たけださんのホームページで基本的なことは説明されていると思います.しかしその説明は,ジャイロスコープや地球ゴマはともかく,一般的なコマにはそのまま当てはめられない点もあるようです.というのは大抵の場合,コマは重心で固定されてはいないからです. たとえば,軸の下端で固定されている場合については,多くの力学の本で論じられていますが,鉛直軸と一定の角度を保ったまま歳差運動をするのではなく,傾きの角度自体も変動します. これを章動といいますが,この章動の原因を数式を用いないで説明することは難しいように思います.少なくとも私にはできません. 「なぜか分からないが計算したらこうなった.」というのでは納得し難いと思いますが,物理的意味を考えながら数式を追っていけば,多少は理解できるのではないでしょうか.力学の本を読んで考えてほしいと思います.そして数式を用いない説明を考えつかれたらぜひ発表していただきたいと思います. なお,現実には軸の下端にはたらく摩擦力のため,章動は減衰して定常な歳差運動に近づくそうです.

次に摩擦のない面上では,軸の下端は水平方向に動くことができます. しかしこの場合でもコマは倒れずに回転することができます. 確かに山旅人さんが書かれたように重力と支点に働く垂直抗力は,コマを倒す偶力を形成しますから,回転していなければすぐに倒れてしまいます.しかしその点は下端が動かない場合も同じことで,その場合は摩擦力を含めても,全体としてコマを倒すような偶力が生じ,回転していなければ倒れます.しかし,どちらの場合も回転していれば倒れません. この場合の運動についても力学の本に書かれていますが,水平方向には力がはたらかないので,重心は水平方向には等速直線運動をします.水平方向の運動がないように初期条件をとると,重心は鉛直方向に上下運動をします. コマの回転の様子は,下端が動くこと以外は下端が固定されている場合と似たものになるようです.といっても実際に運動方程式を解いていくと超楕円積分が出てきたりしてかなり面倒なことになるらしいですが・・・.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/14(Sun) 14:04)

yamaさんこんにちは.

>コマの原理については,たけださんのホームページで基本的なことは説明されていると思います 1年前にホームページを作って以来,初めてコマのことをよく知っておられる方から適切なレスを頂き大変感謝しております.

>一般的なコマにはそのまま当てはめられない点もあるようです. ご指摘の通りです. 普通のコマのみではどうしても説明不足になってしまいますので,地球ゴマとの説明が混ざっていますが,原理的には変わらないので仕方がないか!と考えています.

章動に関しては,もちろん承知しておりましたが,手一杯でできませんでした. 今後,できましたら数式を用いない説明を考えてみたいと思います.

コマの原理に関しては,「こまはなぜ倒れないか」安井久一著をはじめ,ネットでも色々記載がありますがいずれも分かりにくいものばかりです. 従って,「どうして回転しているコマは倒れないのでしょうか. このような現象が発見されてから,数百年,あるいは それ以上経っていると思われますが,この理由を知っている 人は誰もいません.」 と言った文章が堂々と通用している状態です. そこで,少し反抗心を起こして「中学生でも5分で分かる説明」を考えてみた次第です.

また,この様な「分かり易く説明できる物」を非常に分かりにくく教えられているのが多く,大勢の学生や勉強しようとしている人達が苦しんでいるのが実情です. 偉い先生方も,研究のみでなく「どの様に教えたらより分かり易いか!」にももっと力を入れて頂ければ幸いです.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

yama さんのレス (2006/05/14(Sun) 17:05)

コマについては,私も詳しく知っているわけではありません.力学の本に書いてあることを説明しただけです. たけださんのホームページの内容がさらに充実することを期待しています.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

山旅人 さんのレス (2006/05/14(Sun) 20:27)

たけださん,こんばんは.yamaさん,いつも有用なご指摘をありがとうございます. まずは,昨夜の書き込みの撤回とお詫びを致します.私も,地球ゴマを使って観察してみました.

かなり速く回転させた地球ゴマの地軸の両端を手で持ち,地軸を鉛直から 30゜ ほど傾けてほぼ水平なガラス板の上に静かに置いてみました.ガラス板とコマの接点は摩擦が 0 ではありませんが,小さいと考えてよいかと思いました. 地球ゴマは,重心をほぼ不動に保ち,接地点で円を描きながら,文字どおり 「みそすり運動」 を開始しました. この時点で,私の書き込み 『あっというまに倒れてしまう』 は誤りであることが確認できました. 私は,コマの歳差運動はもちろん何度も見,知っていたつもりでしたが,歳差運動は接地点での摩擦による転倒抑制があって初めて可能であると思い込んでおりました.

きっと,摩擦が 0 の面上ならば,コマは回転軸の傾きを一定に保ったまま,みそすり運動を永久に続けるのでしょう.

その後,私の地球ゴマは,接地点が描く円の半径が徐々に大きくなり,同時にゆっくりと起きあがり,ついには軸を鉛直に立てて円運動を始めました. これは,私は,小さいながらも摩擦が橋渡しをする,逆立ちゴマ効果の現れだと思います.

ところで,この 「永久のみそすり運動」 は,コマの回転がある程度以上速くないといけない,最初に与える軸の傾きと回転数との間には(当然ながら)関係があると思われます.今回の観察でも地軸を 45゜ 近く傾けた場合には倒れてしまいましたので. しかしながら,私にはコマの回転数を測定することができません.いま少し定量的な考察をしてみたいものです.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/14(Sun) 21:28)

山旅人さんこんばんは. 地球ゴマを使って色々実験して頂きありがとうございました. コマは単純ですが,その運動は結構複雑で,癒し効果もあり面白いですね.

>書き込みの撤回とお詫びを致します これらの事に関しては,あまり気にかけないようにしましょう. そうでないと,怖くてうっかり書き込みもできなくなりますから.

山旅人さんは大分ご高齢とのことですが,ハンドルネームから見ると大分ご活躍のようですね. ますますお元気で頑張ってください. 私も72歳をすぎました.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんのレス (2006/05/15(Mon) 09:25)

議論の主題ではありませんが,

たけださんの >私は支点での摩擦が全くなくても順調に歳差運動をすると考えています.

山旅人さんの >歳差運動をすることができるのは,支点での摩擦抵抗が ある からです. >コマが傾いている場合,重力と支点に働く垂直抗力は,コマを倒す偶力を形成します.

が対立します.私は山旅人さんの意見を支持します.したがって,問題を考える条件として, 旧?支点の摩擦抵抗が無い?を 新?回転摩擦抵抗は無いが摺動摩擦抵抗は有る?に改めます.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんのレス (2006/05/15(Mon) 12:14)

ガラス板に油を引いた床で実験しました. ただし,支点は丸先と言うよりか針先のままです.

コマが理想的に工作出来てないのか,支点の滑りが理想的でないのか, ガラスから予想外に音が出ます.それはさておき,

上空から見て,コマは重心の周りに回転して,一点に留まり, 支点が歳差運動よろしく円を描く.

のが事実のようです.したがって,問題を考える条件として, 新?回転摩擦抵抗は無いが摺動摩擦抵抗は有る? を撤回し, 旧?支点の摩擦抵抗が無い? に復旧します.

この様な錯誤が起きた原因は何でしょうか, 【 力が先にありきで,運動を説明する 】 手法が原因かと思います. 力とは重力や向心力です.コマは何しろ自転しているので難解です. 【 運動が先にありきで,力を説明する 】 手法がコマの問題を考える時の秘訣.

かと,薄らボンヤリ思っています.運動とは各質点の速度ベクトルです. 後者の手法で,ジャイロ効果の納得行く説明ができないか,私は今後検討します.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/15(Mon) 14:57)

山旅人さん,とんがりさんこんにちは. 私も鏡の上に油を敷いて,地球ゴマで色々やってみました. その結果,実に良く動き回ること,また,それには枠が本体との摩擦で回り出し,その影響が強いことが分かりました.

トンガリさんの >ガラスの床に油を引いて,支点が丸先のコマを回すと. >上空から見て,コマは重心の周りに回転して,一点に留まり, >支点が歳差運動よろしく円を描くのではなかろうか??? ですが,小さい地球ゴマの中身のみを取り出し同じく油を塗った鏡の上で回したら 重心の点は動かず,コマの上,支点が歳差運動をすることもあるのが分かりました.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんのレス (2006/05/15(Mon) 15:27)

<円運動> 半径Rで周速Vで円運動している質点Mの向心力は,速度ベクトルの図解と算数で 向心力=MV^2/Rと求まる.この程度は機械設計者にも十分納得できます.

円運動している質点は向心力を受ける.【運動から力を説明】 向心力を受ける質点は円運動をする. 【力から運動を説明】

私の前記の図解は【運動から力を説明】であって,分かり易かったと思います.しかし, <円運動>の時は【力から運動を説明】であっても,十分納得できます. 注意すべきは,この時のベクトル図は速度ベクトルだけで描かれていることです.

<歳差運動> ◎たけださんのホームページで 『一つの点が正面にきた時,軸の下端を固定し,上端をごく短時間押して見ましょう.』 (この時,真横から)見ると,(押されたことによって,)ただし,( )内は私の補足です. 『球体は矢印方向の回転を始める.』(ただし,赤色で注意を喚起するとおり) 『軸が矢印方向の回転を始める訳ではありません.』

私流に要約すると,『球体が回転を始める』けれど『軸が回転を始めない』 『球体』と『軸』は一体なので,『一体の物が回転を始める』けれど『一体の物は回転を始めない』となり, それが理解への近道だとしても,私はこの説明には到底納得できない.論理矛盾ではないか.【質問】

◎たけださんのホームページで 『この2つの赤道上の点が,力を加えた後どちらに動くかを考えて見ましょう.』 (球の裏表の代表例のベクトル図を描いて)『押したことによる新たに生じた運動』

と説明してある.このベクトル図は速度ベクトルばかりの図だと,私は初めは解釈しましたが, 『押したことによる新たに生じた運動』は速度ベクトルではなく,力のベクトルでしょうか.【質問】 速度ベクトルだとすると,押された方向に傾いてしまい,上記の論理矛盾に相当する. 力のベクトルだとすると,ベクトル図に速度ベクトルと力のベクトルを混ぜて良いのでしょうか.【質問】

コマの自転周速のベクトルと解釈されるものが,左図より右図で大きく描かれているも疑問です. コマの自転周速が増える,すなわち,重力によってコマの自転が加速されるとは思えません.

(速度ベクトルと解釈される)『赤道上の点の元の運動』と『合成した実際の運動』(を比較し,) 『このことは,回転軸が押した方向と直角に左にずれた事を意味します.』(と結論している.)

結論は正しいのだが,説明の途中に飛躍・無理・ゴマカシがあるのではないかと思います., 私は子細な事で,たけださんを誹謗するつもりはありません.子細な事実・論理を知りたいのです.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんのレス (2006/05/15(Mon) 18:34)

私は先に,ジャイロ効果の納得行く説明ができないか, 【 運動が先にありきで,力を説明する 】 手法がコマの問題を考える時の秘訣か, と申しました.

これは論理学で言う帰納法でしょうか, 帰納法では前提が真であるからといって結論が必ずしも真であることは保証されない. しかし,機械設計者は,幾つかの例示に矛盾がなければ,それでも納得してしまいます.

【 力が先にありきで,運動を説明する 】 手法が一般的で,これは演繹法でしょうか, 演繹法においては前提が真であれば結論も必然的に真である.

演繹法は理想的な説明方法ですが,ベクトル外積を使わずに説明するのは無理かも知れない. だとしたら,私は演繹法での納得を放棄して,帰納法に期待しようと思うのです.

私は演繹法とか帰納法とかを聞いたことは有りましたが,今はじめて理解した気がします.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/15(Mon) 18:53)

トンガリさんこんばんは. 私のホームページを詳細に検討して頂きありがとうございました. 一つずつ考えてみたいと思います.

>『軸が矢印方向の回転を始める訳ではありません.』 の部分は,普通なら押された方向に軸が回転を始めると考えますが,そうはなりません. と言っているのみです. (その後に押された方向と直角方向に回転を始めると説明しています.)

力のベクトルか速度ベクトルか? あまり厳密に考えて書いたのではないので,混乱しているかも知れませんね. 全部を速度ベクトルと考えてください.

>速度ベクトルだとすると,押された方向に傾いてしまい,上記の論理矛盾に相当する. 「押された方向に傾いてしまい」とならないことを説明しているつもりですが.

コマの自転速度のベクトルと解釈されるものが,左図より右図で大きく描かれているも疑問です. パソコンを使っての製図が下手だったためにこの様になったので,ご容赦下さい.

>『このことは,回転軸が押した方向と直角に左にずれた事を意味します.』(と結論している.) >結論は正しいのだが,説明の途中に飛躍・無理・ゴマカシがあるのではないかと思います., 何かを説明して貰ったとき,どの様に理解するかは人様々のようです. 私は,途中に飛躍・無理・ゴマカシはないと思いますが,トンガリさんの様に考えられる方がおられるのも理解できます. そのため,「コマの原理の分かりにくい理由」でさらに詳細に説明しているつもりですが.

ただ,私のホームページで,普通のコマの説明と地球ゴマの説明とを混ぜるなど,論理的な厳密性を欠く部分もあるのは自覚しています.ただ,分かり易さとのかねあいで,ある程度は仕方がないのではないでしょうか! もし,本当に厳密に説明しようとすると,「こまはなぜ倒れないか」安井久一著の様になり殆どの人に理解してもらえなくなるのではと考えています.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんのレス (2006/05/15(Mon) 20:52)

コジルわけではありませんが,

たけださんの >普通なら押された方向に軸が回転を始めると考えますが,そうはなりません. >と言っているのみです. が不満なのです.

そうはならない事実だけを述べるのではなく, そうはならない理由を丁寧に正確に説明してほしいのです. この説明の無さを,『 説明の途中に飛躍・無理・ゴマカシがあるのでは 』と私は表現しました.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/15(Mon) 21:45)

トンガリさん大分粘りますね.

>普通なら押された方向に軸が回転を始めると考えますが,そうはなりません. >と言っているのみです. が不満なのです. >そうはならない理由を丁寧に正確に説明してほしいのです.

ここだけでなく,ここ以下の説明を読んで考えても理解して頂けないでしょうか? 私としては,ここ以下でその理由を丁寧に説明しているつもりですが.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

トンガリ さんのレス (2006/05/16(Tue) 09:38)

おかげ様で理解が深まり,私は今朝起きて次の2つの確信を得ました.

1.先ず円運動の向心加速度を速度ベクトル図で説明し, これを定性的に理解できた者に対して,同じ程度の理解力で, ジャイロ効果を定性的に,丁寧に説明ができる.

2.先ず円運動の向心加速度を速度ベクトル図で説明し, これを定量的にも理解できた者に対して,,同じ程度の理解力で, ジャイロ効果を定量的にも,丁寧に説明ができる.

勿論,論理の飛躍・無理な説明・ゴマカシは一切ありません. 私の上記の説明書の執筆は未着手ではありますが, たけださんの『回転しているコマは何故倒れないか?』 とは,雲泥の差となる見込みです.

とりあえず,私が到達した考え方に,最も近い物を紹介しますと, EMANさんの 『もっとも簡単なジャイロ効果』 です.

この中で?傾ける?を2回使っていますが,私は大いに気にします. ?傾ける? の言葉に ?傾くけど傾かない? との表現に至る危険性を警戒します. 私はジャイロ効果の事実?歳差運動方向に傾むく?(と)から説明を開始する考えです.

私がこのタイトルの問題を提起した発端は?傾くけど傾かない?のなら, ほんの少しは傾くのか知らん,永久に倒れないのか,と思ったからです.

Re: 摩擦が無いとコマは永久に倒れないか

たけだ さんのレス (2006/05/16(Tue) 14:58)

トンガリさま意気軒昂のようで何よりです.

現在,何かを先生などから教えて貰う時,教える側からの論理で進められ,教わる側からの論理は殆ど働きません. そのため,どうもよく分からない説明をされ困惑することが多くても,教わる側では如何ともしようがありません.

その意味で,トンガリさんのように反骨精神を持って,邁進される方がおられるのは素晴らしいと思っております. 日本の教育革命のためにも,くじけることなく初志を貫徹されるよう希望しております.

>私の上記の説明書の執筆は未着手ではありますが, >たけださんの『回転しているコマは何故倒れないか?』 >とは,雲泥の差となる見込みです.

楽しみに待っておりますので頑張ってください.

EMANさんの記事はもちろん拝見しましたが,歳差運動の様なことが起こるのは分かるのですが,永久に倒れない事の説明にはなっていないと感じました.

また,何かを説明して貰ったとき,分かるか,否かは人によってかなりの違いがあるようです.

2chで「▼▼▼▼コマはなぜ倒れないのか?▼▼▼▼ 」と言う掲示板があり私も少し投稿しています.

ここでは,分かり易い説明が殆ど無いと感じたので,しばらくして私のホームページを紹介してみました. その後,投稿がバッタリ無くなり,皆理解してくれたのかな!と思っていたらしばらくして次のような投稿が載りました.

53 :ご冗談でしょう?名無しさん :2006/03/03(金) 21:12:49 ID:??? >>52 まず角運動量モーメントを定義して,コマの回転軸の方向に角運動量ベクトルが存在することを説明した後 重力によってコマが倒そうとするモーメントが角運動量ベクトルと直交していると説明したほうが分かりやすいよ.

今でもこの方の投稿された意図は分かりませんが,最近ではこの方は正直この様に感じたのではと思っています. 何かを人に説明したとき,人によって受け取り方が全く違うのを身をもって感じました.