工学部1年のゼルです.量子力学を学んでいますが,かなり頭が混乱してきます・・. 出典:学校のプリント 質問 Zを原子番号とする水素型原子のシュレティンガー方程式は次式で考えられる. 注:h'=h/2πとする
(-h'^2∇^2/2m-Ze^2/4πзr)φ(r)=Eφ(r)
この方程式を解くとエネルギー固有値は主量子数nだけで決まり
E_n=-m/2×(Ze^2/4πзh')^2×1/n^2 (n=1,2,3・・・・)で与えられる. しかし,nを決めても軌道量子数l=0,1,・・・n-1の状態(s,p,d,f)があり.さらにlを決めても磁気量子数m=-l,-(l-1),・・・(l-1),lの状態が可能で,固有関数は3個の量子数を使ってφnlm(r)と与えられる.
(1)主量子数nを与えたときの縮退した状態数を計算せよ. (2)(n,l,m)以外に電子はスピンという自由度の量子数msをもつ.スピンの自由度について説明せよ. (3)原始番号Zの原始を考える.電子を電子系のエネルギーが最低になるように電子順位を埋めていくときにパウリの原理が必要である.パウリの原理を説明せよ. (4)周期表の周期はなんで決まるかを具体例を挙げて説明せよ.
自分の答え:(1)と(2)は全くわかりませんでした.(3)はパウリの排他律を説明すればよいのでしょうか?(4)は,高校の化学で習った周期表の周期は原子番号の順に並んでると答えればOKなんでしょうか?
質問ばかりですいません.よろしくお願いします.
ゼルさん,こんにちは. 篠原です.
この問題,一見すごく難しそうに見えますが,落ち着いて読むとそんなに難しいことを聞いているわけではありません. 少し落ち着いて,問題を良く見てみてください.
(1) 縮退とは,異なる状態で,エネルギーが一致することですよね?(たぶん・・・) 今の問題の場合,nを決めたら,それに対応してエネルギーもただ唯一に決まります. しかし,nを決めても,まだ l,m についての自由度があり,同じエネルギーについて(同じnに対して),状態数が複数存在することになります.(つまり,縮退している) この,nに対して,状態数がいくつ存在するかを計算すればよいわけです. サンメンション(Σ)で縮退した状態数を表し,後はゴリゴリ計算するだけです.(nを含む式を導きます.)
(2) n,l,mを決めても,実はまだスピン量子数の自由度が残っていますよね. このことを述べるだけでよいと思います.
(3) その通り. パウリの排他率を説明するだけです.
(4) 問題は,「周期律表の『周期』は何によって決まるか?」 ですから,それをちゃんと説明しないと・・・. たとえば, ・原子番号1〜2(H,He)では,周期は2 ・原子番号3〜18(Li〜Ar)では,周期は8 ・原子番号19〜54(K〜Xe)では,周期は18 ですよね?(周期律表の横の並びの数です.) なぜ,このような数になるのかを説明できればOKです. この問題は(1)〜(3)の問題がちゃんと理解できれば,解けると思います.まずは,(1)〜(3)を考えてみてください.
#適切なタイトルを付けたほうが良いですよ :)