初めまして,高校で物理の勉強をしてない癖に物理学科を選択してしまった大学2回のたぁぼうです<(_ _)>
先日,先輩に来学期にやる実験の教科書を貰ったときのことです.
「プランク定数の測定」というテーマで, 水銀灯に3・4種類くらいの色ガラスフィルターを入れ, 検流計の振れと電圧の関係を調べて限界電圧を出し, それぞれの限界電圧と振動数の関係からグラフ書き, その傾きと切片からプランク定数と仕事関数を求めるいう実験.
そこの考察に「色ガラスフィルターは通過可能な最短波長の光だけでなく, それより長波長の光も通してしまう. この特性がどの様に実験結果に反映されているか?」 とあり,その先輩は 「UV-39フィルター(4046.56Å)とVO-58フィルター(5790.65Å)なら, UV-39の方がVO-58の分の光も通過させることが出来るから 等電位で考えると常にUV-39の方がより検流計が振れてるんじゃないか?」 と教えてくれたのですが,波長の逆数が振動数ということを考えると, ある一定以上の大きな振動数の光でないと光電効果は起こらないというのに矛盾してるのでは・・・? と行き詰ったのです...
読みにくい長文な上に, 調べ不足な点・自分自身考えがグルグルしてワケ分からなくなってる点等, 多々丸出しですが,こんな状態を脱せる何かをご存知でしたら教えてください. ヨロシクお願いします<(_ _)> (見難そぅだったので文字色を黒にしました...)
はじめまして!!やっさんといいます
>等電位で考えると常にUV-39の方がより検流計が振れてるんじゃないか? >ある一定以上の大きな振動数の光でないと光電効果は起こらないというのに矛盾してるのでは・・・? 僕はこの先輩の考察に対して否定できる理由は見つかりませんでした 簡単にその理由をまとめて見ます 光電効果において,検流計の役目は「流れているか否か」と言う目的以外にはあまり役目を果たしません なぜかと言うと検流計の振れ,つまり電流の量はその光の強度と関係があるからです ここで気をつけなければいけないのは光の"強度"と光子一個あたりのエネルギー(あるいは波長)とは関係のない物理量だということです ここで言う強度とは単位時間当たりに飛んでくる粒子の"数"だと思えばいいと思います 両方の光の限界電圧以下であればその検流計の値は強度に依存し,波長の違いによる差異を比べる基準にはなりえません(一般に波長が短い光のほうが光の粒子数は少ないので検流計の最大値では小さい) そこで限界電圧である(電流が0となる)という"点"の条件を用いてその光子一個あたりのエネルギーを測定するのです この"点"の条件は光子一個あたりのエネルギーで議論できるためその波長の違いによる差異を比べる指標となりえるわけです この実験では検流計を on or offと言うデジタル的な使い方 ・・・光子一個あたりのエネルギーの測定 small or largeと言う連続的な量の測定 ・・・光子が単位時間当たりに何個来ているか という使い方をするわけです ですから光の波長ごとの強度を計りたい場合や,陽極への到達確率を調べたければ検流計の値はかなり重要です
もし,短波長のフィルターが"より"長波長の光を全く減衰させずに通す場合,短波長のフィルターの方が電流が少なくなる状況は起こり得ないので先輩の考察は妥当であると判断したわけです(フィルターは光子の数は減らしてもエネルギーは変化させません) でもフィルターの減衰率はなかなか一様ではないでしょうから実験からそのことが読み取れるかどうかはまた別の問題だと思います
以上僕なりの考えをまとめてみました 長文ですいませんm(_ _)m 余計なお世話かもしれませんが バークレー物理学コース量子物理 バークレー物理学コース実験物理 の二冊はかなり原理の上で参考にしました よければ読んでみてください