磁化曲線の理論と実験

磁化曲線の理論と実験

やゆ さんの書込 (2005/10/18(Tue) 11:28)

大学一年生のやゆと申します. 磁化曲線について質問があります.

1. よく教科書とかに載っているx軸を磁場(H),y軸を磁化(M)で表す磁化曲線は, xの値を無限大にしていった飽和先(第一象限のとがったとこ)のグラフは閉じているのに,実験書などの結果グラフ(この場合は,x軸は電流(-6〜6というy軸対象軸でした),y軸は磁化という形で載っていました.)をしらべていると,閉じていません. そして測定の最大電流値を大きくするほど,顕著に現れます. グラフが閉じないのはなぜなのですか?それはどのような原因が予想されるのですか?

2. 物理の基礎実験,消磁のプロセスを測定する実験(電流の最大値から徐々に小さくながら螺旋状のヒステリシスループを描かせ,最終的に電流値をゼロにする)において,消磁のプロセスと磁化ゼロの状態の関係はどういったものなのですか?

3. 途中で電流値を逆行させてヒステリシスループを描いたときに見られる可逆性と不可逆性というのがどういうものなのか,よくわからないので教えてください.このときの磁化曲線はどういう意味をもつのですか?

以上です.どなたか分かる方はレスしてくださるとうれしいです.よろしくお願いします.

Re: 磁化曲線の理論と実験

NOBU さんのレス (2005/10/18(Tue) 13:40)

やゆさん,こんにちは,nobu@物理のかぎプロジェクトです.

1,実験は同じ条件で行えばいつも測定値がぴったり一緒になるという訳ではありません.測定誤差というものが必ず出ます.この誤差が何からくるのかは実験によりけりです.なのでもし磁化曲線が閉じていなくてもありえない訳ではないのではないでしょう.また人の実験データを見るときは測定法の細かな条件を知る必要があるで注意して下さい. そうは書きましたが,行きの終点と帰り出発点の磁場が一緒であれば一般的に磁化曲線は閉じるはずなので,何か測定が変なのかもしれません.

2,3の質問は共に抽象的でいまいち何が知りたいのかよく分からないのですが,なぜ磁性体の磁化曲線がヒステリシスループ(履歴曲線)を描くのかを勉強すれば,解決するのではないでしょうか.