こんばんは
受験まで半年きりましたが受験物理のヤマバでつまずいてしましました. 自分なりに考えてみたのですがこれであってますか.
ある回路で流れている電流が1アンペア減ったらコイルが1アンペア補って,1アンペアふえたら1アンペア逆方向に流れて結局変化ゼロになる.
でもこれじゃあ交流である必然性はないですよね.直流でも電流は変化できるわけだし.やっぱりこれ間違いですか.
半年前なのにこんなところで悩んででいいのかと思ってますが よろしくおねがいします.
こんばんは.篠原と申します.
「ある回路で流れている電流が1アンペア減ったらコイルが1アンペア補って,1アンペアふえたら1アンペア逆方向に流れて結局変化ゼロになる.」
このこと,ある意味ではあっているのですが,ある意味では間違っています. コイルの性質として,コイルに流れる電流は常に連続です.
すなわち,ある時刻において,コイルに流れる電流を1アンペア減らそうとしても,瞬時に1アンペア減らすことは出来ません. 時間をかけて徐々に電流の値が減っていきます.(1アンペア減るのに要する時間は抵抗などの値によって違います)
そうですよね.わかりました. でも交流である必要はあるのでしょうか.
「交流である必要はあるのでしょうか」
「交流である必然性」の意味が私には分からないのですが,コイルは直流でも交流でも使用することはあります.
小学校で習う電磁石は直流を流して使ってますし,電子機器の電源回路や電柱の上にぶら下がっている変電器などは交流を流して利用しています.
コイルに交流を流す場合,上に述べた性質により電圧の変化に対し,電流の変化が遅れることになります.(電圧に対し電流の位相が遅れるといいます.)
あまり,どこを疑問に思っているのか,把握できないので,もう少し分からないところを整理して書いてみてください.
お初にお目にかかります.
直流でコイルを使用する場合って,電磁石の場合円状の電流による磁場を利用して 磁力を強くするってことでしたっけ.
一方交流(電圧ですよ)の場合,電圧が時間的に振動しているわけで,それに伴ってインダクタンスによって電流の時間変化を打ち消すような感じで電流の変化が遅くなって,ノイズになるというか波形が歪むわけですが.
きっとこの時間変化(交流電圧)を打ち消すというのにインダクタンスによる時間遅延があるということを理解していなくて,結局コイルがある場合,直流でも交流でも回路の端子間にかかる電圧が直流になるということを言いたいのではないのでしょうか?
上の文章を含め,まちがっていた申し訳ないです.
返信遅れて申し訳ないです. 言葉ではうまく疑問を伝えられませんでしたが 教科書をもう一度読んだら一応納得できました.
電流が流れてるときは抵抗で,電流が流れなくなると コイルが起電力になるってことですか.
電流が変化するとき,その変化を妨げるような起電力が生じるということです. 電流が流れていても,それが変化しなければ抵抗にはなりません. 電流が変化する場合は,抵抗に似たはたらきをすることもありますが,エネルギーを一時的に蓄えたり放出したりするだけで,抵抗のように熱に変えるわけではありません. 電流が流れなくなると起電力は0になります.ただし,変化する電流が瞬間的にだけ0になる場合は起電力が生じます.
高3受験生さん,はじめまして.トミーと言います.
今までのやりとりを拝見して思うのは,高3受験生さんがつまずいておられるのは次の2点でしょう. ?「1アンペア減ったら,コイルが1アンペア補って…」という考え方. ?コイルに交流を流す必要性. これって,もしかしたら,高校物理・受験物理の悪いところかも…って思います.私の回答を以下に述べますね.
?に対しての回答 まず,「回路の電流の変化=コイルの電流の変化」という考え方はやめた方が良いと思います.自己誘導の定義は「コイルに流れる電流を変化させると,その変化を打ち消す向きにコイルに誘導起電力が生じる現象」です.yamaさんが書いておられますが,「回路の電流の変化がコイルに電圧を生じさせる」と電圧を絡めて理解すべきです.そうでないと,
という式の重要性にいつまでも気がつけないのではないでしょうか.この式が理解できれば,篠原さんが言っておられる「時間をかけて徐々に電流の値が減っていきます」ということの意味が理解できると思います.またこの時,コイルを流れる電流が絶対交流でなければならない,ということはありません.
?に対しての回答 先に結論を言うと,コイルには,直流・交流どちらの電流を流してもかまいません.コイルに直流電流を流すと,磁場が発生するので,それを利用したりする場合があるのかもしれません.ただ,我々の一般家庭に交流電圧が送られてきていて,コイルを内部に含む電化製品はそれを利用していることや,例えばプラズマ工学において交流電流がプラズマの生成・閉じ込めに大きく関連していること等から,コイルに交流電流を流すことは,工学的応用と密接な関係があります.だから,コイルに交流電流を流す場合の現象を勉強することは,とても重要なのです.高校物理では,そういう工学的応用をあまり学習しないで現象だけ説明するので,高3受験生さんは何をやっているのかわからなくなられたのではないでしょうか.
長くなりましたが,参考にしていただければ幸いです.
あ!わかりました. なるほどそういうことなんですね.
電流が変化すると「起電力」が生じるんですね. そしていきなり1アンペアから2アンペアにはできないから 徐々に変化していくんですね.
やっと納得できました.みなさんありがとうございました.
あと私は理工系目指しているんですけど,電磁気わからないと 大学の授業厳しいですか.
確かに,高校の電磁気に対する理解はすごく重要だと思います.電磁気に対して漠然とイメージを掴んでおく必要がある,と私は思います.
でも,高校までの物理と大学で学ぶ物理学とは次元が違う,という気もします.大学では,よりイメージに頼らない,数式を多用して,現象と対話する勉強へと内容がシフトしていくように思います.数式の意味がわかれば,途端に大学の勉強はおもしろくなります.高校までの勉強とは話にならないくらい….
高3受験生さんは,電気・電子系希望ですか?一口に理工系と言っても,土木系の学生なら電磁気学も電気回路も勉強しない,と土木系を学んでいる友人が言っていましたよ.どの分野に進学希望かで,話すことが変わってきます.
やっぱり高校の延長ではないんですね. 私は航空工学の学部に行きたいなと思っています. 電気系とは少し違いますよね?
航空工学を学んでいる友人を知らないので,あくまで推測となってしまいますが,電気回路・電磁気学・電磁波工学,いずれも非常に重要でしょうね.航空機等を組み立てたりするのに,回路の知識は絶対必要でしょうし,宇宙を視野に入れた学問を勉強されるのであれば,電磁気学・電磁波工学は大切であろうと思います.
志望されている大学の各学科のホームページをご覧になると,大学によってはカリキュラム表みたいなのを掲載しているので,それで調べられてはいかがでしょうか.
私の専門は航空工学です.
制御をやるなら電気回路の知識は要ると思いますが,流体力学や飛行力学ではそんなに必要ありません.しかし,電磁気学は物理の基礎分野の一つなので,工学系に入ったら避けて通るわけにはいきません.また,古典流体力学の理論は電磁気学に大変よく似ていて,ビオ・サバールの法則とか,電気双極子に似た二重湧き出しなど,ほとんど電磁気学と同じような話がたくさん出てきます.電磁気学を先に勉強しとくと,流体力学もわかりやすかったりします.
大学に入った後,将来的にあまり電磁気学独特の現象をマニアックに勉強する必要はないかも知れませんが,基礎は絶対必要ですし,大学受験〜学部2年くらいで習うレベルの話はやらねばなりないと思います.
こんばんは 電磁気と流体力学が似ているのは意外でした. 実は力学はもっと苦手だったりするんですが・・・ それでも工学部目指す以上はがんばるしかないですね. あと,航空工学って人気はあるんですか.機械工学と一緒になってるところも ありますよね.
>あと,航空工学って人気はあるんですか
むう.大人気と言いたいところですが,大学によって違うでしょう.実際に飛行機やロケットを研究したいというのであれば,日本の大学で本格的にそういうことをしているところはあまりないので,外国に行ったほうがいいです.英語も勉強しましょう.