こんばんは.初めて投稿させていただきます.
中学理科自由自在(受験研究社)に以下のような問題があります. 答えはエのようですが,箱が動いていることを前提に考えると, 答えはイのように思えて仕方がありません. 物理を得意とされる方で,答えのエをうまく理解する考え方を お教えいただけると助かります. ご面倒おかけしますが,どうぞよろしくお願いいたします.
#娘に聞かれてうまく答えれなくて弱っています. 生物系,化学系なら昔を思い出せるのですが・・・・
問い) 机の上に置いた箱を手でおして動かしている場合について最も 適切なものを次のア〜エの中から選びなさい.
ア:手は箱から力を受けていない. イ:手は箱から力を受けていて,その大きさは,手が箱を押す 力の大きさより小さい. ウ:手は箱から力を受けていて,その大きさは,手が箱を押す 力の大きさより大きい. エ:手は箱から力を受けていて,その大きさは,手が箱を押す 力の大きさに等しい.
答え)エ(押した手は必ず同じ大きさの力で押し返されている)
ひとことで言うなら,「 作用・反作用 」 ということです.
一応,「そういう法則だから」というだけでも答えではあるの ですが,“イ”ではなぜダメなのかという事のうまい説明を, なんとか考えてみます.
なお,「 作用・反作用 」については重要なトピックがあります. それは, 「 力のつりあいと混同してはならない 」 ということです.
(明晩につづく…予定)
ヨッシさん,こんばんは. tomoです.
いわしさんのおっしゃる通り,ポイントは作用・反作用です. 箱が手から受ける力(Fとする)と,手が箱から受ける力(fとする)は等しいということですね.
> 箱が動いていることを前提に考えると, > 答えはイのように思えて仕方がありません.
エが正解だとしたら,Fとfの大きさが同じで”つりあっている”のに, 箱が動いているというのはおかしい・・・とお考えでしょうか. もしそうだとすれば,ここが正解にたどり着けない原因だと思います.
「力がつりあう」という概念は,1つの物体にかかる複数の力に対してのものです. 上で登場したFとfは,確かに同じ大きさではありますが, Fは箱にかかっている力,fは手にかかっている力です. ですから,この2つの力に関しては,”つりあう”という概念はありません. 箱にはFという力しかかかっていませんから,箱は動くわけです.
#「中学理科自由自在」・・・懐かしいです(^-^).
tomoさんの書き込みとだぶりますが.
運動は,個々の物体について力を考えるということです.箱の気持ちとしては,力Fがかかっています.(もしかして,床の摩擦や,空気抵抗もあるかも知れません.とにかく,箱の運動を考えるなら,箱にかかる力だけを考えます.)いま,Fを打ち消すような力はどこからもかかって無さそうですから,箱は動きます.
手は,箱から力Fを受けています.だから,頑張って押さないといけないんです.(汗をかきます.)
どうもヨッシさん初めまして,Goodluckと申します. ネットに長いこと繋げなかった性で,もはやミイラ状態ではありますが 久々に戻ってこれたので生存報告(?)を兼ねて返信させてもらいます.
もう皆様レスをつけてらっしゃるので私が言う事なんて何もないのですが 作用反作用を教えるのって意外と難しいですね. 壁押してみたら壁によって押し返されてるわけで, 止まってると釣り合ってるというのが分かりやすいんですが 動いてるとなんか力釣り合ってないっぽいですね.
ですが力が釣り合ってないとその物体加速していきますんで 面白いことになってしまうんです. 娘さんにわかってもらえるといいんですが…,がんばってください.
釣り合っているかどうかは関係ないと思いますが・・・ 釣り合ってなくて加速運動している場合でも,答えはエになると思います.
自分も物理を勉強していないころは,「イ」と感じます. 目の前にある,箱を指で動かすと,動かし続ける間は 指に箱から,感触(力?)を受け続けます.
それでも箱は指の力で押され続けて進みます.
感触は,手が箱を押す力より小さいから進んでいく方向がきまるんじゃなかなと 感覚的に正しい気がしますけど...
で,あまり良い考えじゃなかったらごめんなさい. 摩擦のないところで動かしたときと,摩擦のあるところで動かしたときとで エの答えの「手は箱から力を受けていて,その大きさは,手が箱を押す 力の大きさに等しい.」を着目して箱を動かしてみます.
摩擦のないところで,エの答えにするには手で箱を押す力の大きさを 維持しようとすると,どんどんスピードが増していってしまいます.
摩擦のあるところで,エの答えにするにはスピードを維持しないと 押す力の大きさがかわってしまいます.
「イ」の答えにしたくなるのは,摩擦のあるところだと思います. 「イ」のとき,私的には摩擦力を押しているのかなと思います.
以上です.
手が箱を押す力と,箱にはたらくそれ以外の力(摩擦力など)が釣り合っているかどうかという問題ではありません. 手が箱を押す力と,箱が手を押す力の大きさが等しいかどうかが問題なのです. 摩擦の有無には関係なく作用反作用の法則がなりたつので,答はエです.
理学部の学部3年の者です.
箱と手の境界面は,運動的にはなんら影響を与えないと考えてはどうでしょうか. 例えば左から右へ直進している車の,進行方向に垂直な任意の面を仮想的に考えてます.面を左から右へ押す力をf,右から左へ押す力をFとします.f-F=0でなければ,車は分解,または圧縮されてしまいます.(f-F<0ならば,仮想的に考えたはずの面から分解されてしまいます)
ここでもうエが答えだという決着がついたと思います.これならば,中学生の方でも理解できるかもしれません.
[余談]
ここで,今回考えた問題とオリジナルの問題との対応表を書いておきます.
Bからfの力を受けている部分A(質量;m)⇔箱 AからFの力を受けている部分B(質量;M)⇔手 *Aには動力源は無いと仮定します
車が加速度aで運動しているとき,Aは運動方程式からf=maの力をBから受けている事になります.上に述べた理由からF=maでもあります.しかし,Bは何らかの動力源からも力を受けていて,その力と-Fとの合力はF'=Maです.車全体を見れば F_{車} =(m+M)a に従って運動しているという事になります.
対応関係の意味が分からないかもしれないので,補足しておくと"手"にしても押し続けるならば,押している人が動かなければなりません.なので,"手"はBと力学的性質はなんら変わりません.Aと箱の対応は,もっと直接的に分かると思うので書きません.
yamaさんが仰るとおりですね. 書き方が曖昧すぎてRAMMSTEINさんまで混乱させてしまったようで お恥ずかしい限りです.
作用反作用で力の釣り合いが成り立たないと その境界面(渡邉さんの言葉を借ります)が加速するということですね. その物質が潰されるということです.
渡邉さんがすべてをわかりやすく補足してくれているので私からは何も 言うことはないです.
ヨッシさんまで勘違いさせてなければいいのですが….
質問しました父親ヨッシです.
皆様いろいろありがとうございます.
tomoさんアドバイス・・・
「「力がつりあう」という概念は,1つの物体にかかる複数の力に対し てのものです.上で登場したFとfは,確かに同じ大きさではありますが, Fは箱にかかっている力,fは手にかかっている力です.ですから,この 2つの力に関しては,”つりあう”という概念はありません.箱にはFと いう力しかかかっていませんから,箱は動くわけです.」
・・・はなんとなく,そういうものかと(そういうものだったのかと) 正解エをなんとか受け入れることができそうな思考になってきました.
渡邉さんと,Goodluckさんのアドバイス・・・・
「箱と手の境界面は,運動的にはなんら影響を与えないと考えてはどう でしょうか.例えば左から右へ直進している車の,進行方向に垂直な任 意の面を仮想的に考えてます.面を左から右へ押す力をf,右から左へ押 す力をFとします.f-F=0でなければ,車は分解,または圧縮されてしま います.(f-F<0ならば,仮想的に考えたはずの面から分解されてしまい ます) ここでもうエが答えだという決着がついたと思います.これならば,中 学生の方でも理解できるかもしれません.」
・・・・おそらく物理のお詳しい方には簡単なお話の内容かと思いますが, 「境界面が加速して潰れる」のように少しイメージしにくいところが私 にはあります. スイマセン.渡邉さんの解説が正解にたどり着くうえで,わかりやすい 解釈との,皆さんのご意見ですので,もう少し,中学生にもわかりやすく ご解説いただければ幸いです.
わがまま言ってスイマセン.
どうぞよろしくお願いいたします.
どうもこんにちは,ヨッシさん.
僕はヨッシさんに悪い事をしたと思っています.僕は今となってみれば,tomoさん の説明で十分だったと思っています.僕の説明には,tomoさんの説明と比べて なんら新しい事を含みません.むしろ逆なのです.
だから,僕の書いたいっさいの事を忘れてもらえたらと思います. ほんとにすみません.