こんにちは.初めて書き込ませていただきます,高校2年のものです.
学校で,各自が設定した課題を追求するという学習があるのですが,私はやまびこが返ってくる現象について研究することにしました.
やまびこについては,音が山の斜面で反射して返ってくると理解していたのですが,斜面で反射する音は上空に向かっていくのではないかと思い,やまびこが返ってくることに疑問を持ちました.音が返ってくるためには,反射する山の斜面に対して進行方向が垂直な音を発しなければならないから標高がある程度高くなおかつ目前に谷があるような場所でしかやまびこは返ってこないのではないかと予想しました.
ところが研究という活動自体が初めてなので,何からどう検証していけばよいのかが分からず,行き止まってしまいました.発した音が,どこで反射しているのかを知りたいのですが,どういった実験をすれば良いでしょうか….
経験豊富なメンバーの皆様の助言を頂きたく,書き込ませていただきました. よろしくおねがいします.
面白い点に目をつけましたね.よく知りませんが,実際の山っていうのは,そんなに理想的に斜めなわけではなく,いろんな凹凸がありますから,音は十分自分の方に跳ね返ってくると思います.散乱するという感じの方が近いんじゃないでしょうか.
愚考するに,回折と散乱という気がしますが?
>どういった実験をすれば良いでしょうか….
水槽に水を張って,粘土や土で山の形(投影図みたいに)を作って,波の伝わり方を観察出来ませんかね・・・?
Johさん,かつさん,篠原さん,お返事ありがとうございます.
テストの問題で出てくるようなきれいな反射しか思い浮かべていませんでした.禿山を探して,そこで実際に音を発してどのような結果になるか試してみようと思います.
水槽でモデルを作る方法も,是非ともやってみたいと思います.その際,表面の樹木も再現できないか考えてみます.
ご丁寧にありがとうございました.
みなさんこんにちは.しんすけさん,偶然にも僕も,昨日やまびこについて考えていました.きっかけは駐輪場で自転車の鍵を開けたときのことです.自転車の後ろについている,サークル状の鍵は開けたとき「カシャン」と気持ちの良い音がします.昨日の夜,高い壁に二方向を囲まれた駐輪場で鍵を開けたところ,「カシャン」という音が二回聞こえました.壁に反射されて返ってきたようでした.
上の場合は,純粋に壁に反射されたのでしょうが,じゃあやまびこはどう反射されるんだろうな,としんすけさんと同じ疑問を持ったわけです.みなさんお答えのように,回折が重要なポイントだと思います.音は球面状に伝わっていることも.そして,回折現象ならば音波の波長も結構関係しているでしょう.やまびこで「ヤッホー」と叫ぶのは,そのヤッホーの音の高さがちょうど良い具合のことが多いのではとも取れます(波長と振動数(音の高さ)の関係は http://www12.plala.or.jp/ksp/wave/waveProperty/index.html をご覧ください).
当然,地形によってやまびこの起きやすい・起きにくいもあるようで,やまびこの起きやすいヤッホーポイントなるものもいくつかあるようです.
ヤッホーポイントは,徳島大学総合科学部 音響環境研究室と関係があるようです.こちらにコンタクトしてみれば,やまびこ研究のノウハウが得られるかもしれません.
カシミール3D( http://www.kashmir3d.com/ )などの立体地図ソフトウェアなどを駆使して,やまびこの起きやすい地形を研究してみるのも良さそうです.また,音の伝わり方から,朝と夜でも状況が変わってくるかもしれません.以上,確かな根拠なしに感だけでいろいろ書いてしまいました.
やまびこを英語で言うとエコーになりますか?啼き龍はエコーじゃない!? 崎間さんの駐輪場もそうですがトンネルやお風呂場でもエコーは起こってる?トンネル彦,お風呂彦^^ お風呂といえばお風呂に張った水も音と同じように波が出来ますねー.やまびこは音が返ってくるのですよねーお風呂の水も帰ってくる?
お二方,お返事ありがとうございます.
>崎間さん
有用な情報を多数ありがとうございます. 勉強不足ですいません,回折がポイントということですが,どこで回折が起こっていると注目すべきなのでしょうか….実は実際に山で音を発してみた際,ジュースの紙パックを膨らましてストローの穴を塞いだものを破裂させて音を出していたのですが,声に比べて高い音(陸上競技のピストルのような音)でした.この時は,少し低く鈍い音が返ってきました.気温や発する音の周波数にも注目しようと思います.
>力さん
先生はやまびこではなくエコーと呼んでいました. また,トンネルの外からトンネルに向かって音を発した場合も,音が返ってきたと思います.どこで反射するのか見当もつきませんでしたが,高校物理の音波の単元で出てくる,開管における気柱共鳴に似通っているような気もしました.口が開いているのに音が返ってくるのは何故か…いまだに疑問です.
私はこういった問題を考える時,既存の定理などを先に入手するのを嫌い,まず自分で考え,実験し自分なりの答えを出してから,先輩達の考えた答えを見てみるというようにしています.そのほうが楽しいですから.自分本位で申し訳ないのですがそんなこともあり直接的な回答をしたくないのです.学生さんにはそんな時間はないのでしょうねー!トンネルの話,,いいところに目が行ってると思うんです.口が開いているのねなぜ・・・そのところ突っ込むと糸口が見つかると思うのですが,,
研究者としてそういう姿勢は大切ですね.これから意識的に身につけていこうと思います.お気遣い,ありがとうございました.
物理の本題からはずれますが,ちょっと面白い話を(ご存知の方はすみません) ”エコー”は確かギリシア神話に出てくる妖精の名前で,女神に魔法をかけられ 相手から先に話し掛けられないと答えられないようにされてしまったんだったと思います.そのうち体は滅びてしまい,魂だけ山間に住み着いたとか・・・. ちなみに臨床医学で超音波検査の事を俗に”Echo”と言っているのは日本だけで, 欧米をはじめ諸外国や,日本超音波医学会誌の英文抄録でも正式には"ultrasonography(US)"を使っています.