拘束条件式と運動方程式

拘束条件式と運動方程式

アサヒ さんの書込 (2005/07/18(Mon) 17:55)

はじめまして. 大学で機械工学を専攻しています. 参考書を読んでいて疑問になりました. 「振り子」の運動についてです.

鉛直面内で振動する振り子の運動方程式は次の2つの方法で記述できると思います. ただし,mは質量,lは糸の長さ,Tは拘束力としての糸の張力,gは重力加速度, θは鉛直軸からの質点の回転角であり,x軸は鉛直軸下向きを正としています.

?基準座標系O-xy x軸方向:mx''=mg-Tcosθ=mg-Tx/l y軸方向:my''=-Tsinθ=-Ty/l ?極座標系O-ξη ξ軸方向:-mlθ' 2 =mgcosθ-T η軸方向:mlθ''=-mgsinθ

?の場合の未知変数はθ,Tの2個,方程式も2本であり,対応がとれています. よって,Tはη軸方向の運動方程式からθが求めれれたのちに,ξ軸方向の運動方程式から求められると思います.

一方,?の場合の未知変数はx,y,Tの3個ですが方程式は2本しかないので, x 2 +y 2 =l 2 という拘束条件式を同時に考慮する必要があります.参考書には 「これらの方程式を連立させてx,y,Tを直接解くことは困難である」 と書いてあるだけで具体的な解法は示されていません.

その他いくつかの参考書を大学の図書館で探したんですが,このような問題は,それらの本では 極座標を用いた解法を示しており,基準座標系を使って運動方程式を記述しているものはありませんでした. 具体的な解法(計算の進め方だけでも結構です)を知っている方,手助けをお願いいたします.

すごく初歩的な質問かもしれませんがどなたか教えていただければ幸いです. よろしくお願いいたいます.

Re: 拘束条件式と運動方程式

yama さんのレス (2005/07/18(Mon) 23:34)

この場合は y=√(l^2-x^2) とおけば,xとTだけの方程式になります. しかし,それを直接解くのは難しそうです. 条件付極値問題に帰着させる方法もあります. 拘束条件の下で作用積分が極値をとるようにすればいいわけで,ラグランジュの未定乗数法が適用できます.これも計算は難しいでしょう.

Re: 拘束条件式と運動方程式

アサヒ さんのレス (2005/07/19(Tue) 22:03)

yamaさん返信ありがとうございます.

ラグランジュの未定乗数法を少し勉強したのですが この場合にはどうやって適用するのかわかりません. つまり,x''やy''の項をどう扱うべきか,ということです.

勉強不足で申し訳ありませんが助言をお願いいたします.

Re: 拘束条件式と運動方程式

yama さんのレス (2005/07/19(Tue) 23:29)

ラグランジュの未定乗数法を持ち出してみましたが,よく考えてみるとこれでは何の解決にもなりません. 作用積分の変分を0と置いて運動方程式(ラグランジュ方程式)を導くわけですが,拘束条件があるとx,yの変分が独立ではなくなります. そのために未定乗数法を適用するわけですが,その結果運動方程式は未定乗数を含む方程式になります. 作用積分自体には張力は含まれませんが,拘束条件を通じて現れる未定乗数が実は張力に比例することがわかります. つまり,初めから張力を含めて運動方程式を立てるのと,実質的に同じことになります. というわけで,未定乗数法は問題解決には役立ちません. 無駄なことを書いて余計なことを考えさせたようですみませんでした.