以下の問題がわからないのですが・・.
出典:電子物性 問題:室温で低効率ρ=1.72×10^-6 Ωcm の一様な銅線がある.この銅線にF=0.01 V/cmの電解を加えたときの電流密度J,ドリフト速度Vd,移動度μおよび緩和時間Tを求めよ.ただし,銅線中の自由電子の密度をn=8.50×10^22 cm^-3とする.
*以下の式を使う.ここでのqは電荷であり,またここでは電子についての式である.mは質量とする.βは導電率とする.
Vd=-qTF/m←?
μ=qT/m ←?
J=-qnVd ←?
J=qnμF ←?
J=βF=F/ρ ←?
β=1/ρ=qnμ ←?
理解できた点: 電流密度まは求めることが出来ましたが,他は求めれませんでした.でも,ドリフト速度がわかれば,移動度が計算できるのはわかります.
理解できなかった点: 上記のこと.もう1つは,銅線中の自由電子の密度をn=8.50×10^22 cm^-3なんですが,この 8.50×10^22 cm^-3というのは, 1/(8.50×10^22 cm)^3のことなんでしょうか?
よろしくお願いします.
初めて書かせていただきます. 篠原と申します.
電流密度Jが分かれば式(3)からドリフト速度Vdは求まります.(n,qは既知) Vdが分かれば,式(1)より,緩和時間Tが求まります. Tが求まれば式(2)より,移動度μが求まります.
自由電子密度ですが単位[cm^-3]は,「1cm^3あたりにいくつの電子が存在するか(個/cm^3)」という意味なので, 1/(8.50×10^22 cm)^3とするのは間違いです.
返信ありがとうございます.すいません,電荷のqって既知ですか?たしかにqがわかればドリフト速度もわかりますが,qって何なのでしょうか・・・.
単位ですが,理解できました.ありがとうございます!
qは電気素量です.
単位時間当たりに,単位面積を通過する電子の個数がnVdになるので,これに電気素量qをかけることによって,「単位時間に単位面積を通過する電荷量=電流密度」になるというのが,式(3)の意味です.
物理は式を追いかけるだけになりがちですが,それだけでなく,各々の式の持つ意味を考えながら式を展開すると,物理現象が理解しやすくなります.(と私は思います)
銅線中の自由電子と書いてあるのでq=-1ってことで,つまり
Vd=J/n J=5.81×10^3より
Vd=5.81×10^3÷8.50×10^22 ってことですか?
とやると解答の0.427cm/sにならないのでやはり違うのでしょうか・・・
すいません.↑これは無視してください.
理解できました. 緩和時間Tが(1)から求められるとおっしゃいましたが,
密度=体積÷質量ということで,単位体積あたりの質量は8.50×10^22ということでm=8.50×10^22ってことですよね?
篠原さん,ありがとうございました.全て理解できました.やはり,おっしゃるとおり式の意味を一つ一つ理解していかなきゃいけませんね・・.電子物性はどうも苦手です,,,.ありがとうございました.