はじめまして,私は高2で学校では力学をほとんど学びました. 私は物理を勉強するうえで重要なことは(問題を解くだけでなく)式の意味を理解し,その本質をとらえることだと思います. しかし高校での物理は受験のための物理であって,計算はしやすいが,意味自体をとらえにくい,理解しにくい,一般的でないものとなっています.
しかし私は少しでも本質的な理解に近づきたいと思って調べていると,その入門として微積分を使って物理を考える必要があると知りました. 実際に高校参考書にも微積分を使って説明しているものもありますが,それらは入試問題を解くためのものであって,説明は簡潔で意味や考え方を無視しています.
それなら大学の参考書で,初めて学ぶ人の為に丁寧に書かれた本で学んでみようと思いました. しかし近くの本屋には理工の大学レベルの本はなく,ネットで書評を頼りにある程度調べましたが,それだけでは実際に購入に踏み切るにはいたれませんでした.
そこでもし高校生が微積分の物理を一人で学べるぐらい説明の丁寧な本(到達点は高くなく,厳密で難しい数学(高校で習わないような数学を多用する)を用ずに書かれた本.)があればその本を紹介してください.(ここで求めているのは,大学生が大学の物理を学ぶのではなく,高校生が今っていることを理解して学ぶという立場でその本が適切か,を考えてください.) また一般書でもかまいません.
物理を例に挙げましたが,数学や化学も同様のことが起こっています. 化学なら高校範囲で疑問となって残るところ(分子の軌道から混成軌道や量子化学的なこと)を考慮したうえでの丁寧な入門書(大学範囲になると思います) 数学なら公式を使った解法だけでなく,公式の証明とその意味や考え方を説明した本. これらの本も求めていますので,もしあれば紹介してください.
長くなりましたがよろしくお願いします.
まさひろさんは相当物理や数学に堪能のようで・・.ちょっと物足りないかもしれないけど私は図解雑学というシリーズの,数学やら,物理,微分積分,統計,単位etcにお世話になっています. しかし似たような入門の書は書店に結構出てますから,もう全てチェック済みかな? 私はこういった本に関しては,作者それぞれの特色が出て読み比べるのも良いと思いますし,悩んで買うのを遅らすより,よさそうなのをどんどん読む方がいいと思ってます.あとはおこづかいの問題ですかねー.図書館にもいいのがあるんじゃないかなー.
本質をとらえるというなら,私はランダウ=リフシッツの「力学」をお薦めします.
高校生のための微積を使った物理なら駿台の物理入門(山本)がいいんじゃないでしょうか. 数学はSEG出版の受験教科書っていうシリーズがおすすめです,公式の導き方からのっていてかなりおすすめです.微積では高校生で理解できる程度に微分積分学の基本定理(なぜ微分の反対が積分か?)の証明ものっています. 化学では駿台の新理系の化学(石川)がいいと思います. どれも(ちょっと進んだ)高校生向けの参考書なのでがんばれば理解できると思います.
ご返答ありがとうございます.
図解雑学シリーズはたいてい調べてみました. 化学のしくみが非常に良く,そのシリーズに目をつけたのですが,そのあとにかったっものはあまり良くなく,現在の結論では買う必要はないとなっています. そのほかの入門書も見てみたいのですが,近くの書店,図書館にもたいした数がなく,なかなか選べないのが現状です.
なお図書館にはブルーバックスシリーズもあって,そちらも読んでみましたが,内容が体系的でなく,また内容が今学校で習っていることに結びつきません.
ランダウ=リフシッツの「力学」調べてみます.
ご返答ありが当座います. 確かに物理入門は高校生のための微積分を使う物理の本ですが,普通の形を微積分に書き直しただけで,考え方についての説明は非常に少ないです.またコンパクトに抑えたために,高校生が使わない見慣れない記号や新しい概念の説明もすくないです. この本を理解するための一歩手前の考え方を示す本,もう1つ簡単な本を求めています.
SEG出版の受験教科書は内容を改定して,現在は分野別受験数学の理論(駿台文庫)になりました.私も持っています.確かに厳密に書いた本なのですが,なぜか所々教科書に載っているのにこの本には載っていない所があったり,もっとわかりやすい説明があるのにあえて難しくかいたりして非常に使いにくいです.その分野を一通り学んでから初めて内容が少しわかる程度でなかなか入門としては使えませんでした.
新理系の化学,一度読んでみたいなとおもいます.
物理入門はどこがよくなかったのでしょうか? 私は考え方も書いてあると思いますし,悪くはないと思います.
他には…ファインマンなどは如何でしょうか?高校生には読むのが難しい箇所もありますが読むことが出来る箇所もたくさんあると思います.
どんな本にせよ,しっかり考えながら読むと本質が理解出来るそうです.
がんばってくださいm(__)m
物理入門は物理の考え方の説明が少ない点で不満,ということでしょうか.
しかし,高校レベルの物理を説明している本で,条件を満たす本はあまりないと思います.物理入門は条件をかなり満たしている方だと思うのですが….
ランダウの力学は常識的じゃないような気も….高校レベルの物理を高校レベルの数学を用いて理解したい,ということなので….ランダウの力学は数学が高度な上,解析力学を知らないと思われる高校生には物理のレベルでも無理があるんじゃないかと.
ファインマンは物理の考え方を身に着けるのには最適かと思います.が,決して高校レベルの物理を解説した本じゃないので,まさひろさんには使いづらいかも.
う〜ん,難しいところですね. 個人的には「物理学読本」を薦めたいところですが,自分も全部読んだわけじゃなく,パラパラと読んで「ああ,良い本だな」と思っただけなので,お薦めします,と言うのにはちょっと無責任ですよねえ.
後は,力学だけですが,「力学―高校生・大学生のために」なんかはどうかなあ.でも,これもパラパラと読んだだけなので(ゴメン)お薦めします,とは言えません..
初めて投稿させていただきます.コンピュータサイエンスを学ぶ学部生です.よろ しくお願いします.
まさひろさんは本当にできる方という感じを持ちます,だからアドバイスはいらな いのかもしれないけれどちょっと気になったので書きます.
>物理を勉強するうえで重要なことは(問題を解くだけでなく)式の意味を理解し,その本質をとらえる
現象の理解->数式化->解く
私の高校時代を思い出すと,微分積分を使っていればかっこいいと思い,それ以 前の現象の理解をに重きを置かなかったような気がします.数式化するからこ そ,現象の理解が進む場合もあるとおもいますが.
背伸び(まさひろさんの場合は,今の要求レベルが低いのかもしれないけど)する 必要もないのにと思ってしまうのだけど.
ご返答ありがとうございます. 調べてみますとしか言いようがありませんが.
>>vector できるというのは勘違だと思います.もしできるなら物理入門ぐらいなら素直に読んで問題を解くと思います.しかしそれができないのは,必ず納得し理解しなければ進まない,丁寧に導入されなければその意味をつかめないところにあります.そのためには物理入門のようにコンパクトにまとまったものでは私には高い壁となります.
それ以前の現象とはどういうものでしょうか. 私の考える所ではそれらは感覚的にしか捕らえられないところにある思います.それはとらえることのできるものもあれば,とらえられないもの(これらについては何故それを考える必要があるのか,また証明をする必要があると思います.)もあります.もちろんとらえることのできるものは,それを気づかすための説明が必要です. そしてそのときの意味や量の関係を説明する手段として微積分のほうが便利であるから,本質的には微積分でとらえる必要があると思います. 後はまだ学んだわけではないので良くわかりませんが,微積分を使うと一般の運動も表せるというところでしょうか.
私も,まさひろさんと同じように,新しいことを習うと,十分に咀嚼してからでなければ前に進めないタイプでしたので,お気持ちはよく分かります.テストですぐに要領よく点を取れるようにはならないかも知れませんが,しっかりと理解していくことを重ねていけば,必ず磐石の実力がつくと信じております.
高校生向けの本の内容が制限されている,というのはよく分かります.また,一般の啓蒙書や,簡単な教科書の多くが,軽い書き口で易しく書かれており,本格的ではないというのも事実でしょう.
しかし,難しい数式を使わないで物理を説明しようとすると,やはり高校の教科書のような説明にならざるを得ないと思います.もしも,やや高度な数学が出てきても頑張るというのなら,出てくるのは微分積分だけでなく,線形代数や微分方程式の知識が必要になりますので,かなり周辺の勉強をする覚悟が必要です.
物理入門(山本)は,微積分も出てきますが,十分高校生に読める本ですし,昔から定評があるので,みなさんが薦めて下さったのだと思います.federさんの言うように,私の書いたランダウ=リフシッツは,やや難しいです.
物理における表現というのは,数式と一心同体ですので,物理現象の理解と,数式の理解は,車の両輪のようなもので,どちらも疎かには出来ません.ものすごく頑張る気持ちがあるならば,数学の勉強と並行して本格的な本を読み始めてもいいと,早すぎるということはないと思いますし,他にも色々勉強することはあるでしょうから,やはり物理入門くらいが,まずは適当という気もします.
まさひろさんの,やる気次第です.
(物理のかぎしっぽプロジェクトメンバーになって頂いて,一緒に勉強するというのも,良い案ですね!)
ご返答ありがとうございます. 物理入門を使うかどうかはこれから考えていきたいと思っています. 確かに理解できた人は皆薦めるのでよい本でしょう.しかし高校範囲で,それ以外の本にも微積分を使ったものがあるのですが,それらは物理入門の10分の1もうわさに聞かないのは何故でしょうか. 基本から学べる物理1B・2 要説物理学 理論物理への道標 現代の物理学 親切な物理など これらも高校範囲で微積分を扱った本だと聞いているのですが,ほとんどうわさになりません.
本題とは関係のない質問ですが,微積分を使って解く範囲は,どこまででしょうか.力学では一部で使いますが,電磁気,熱,波動,原子は何かわからないので,その範囲でどこまで微積分を使えるのかがわかりません. 簡単に説明できるなら教えてください.
微積分は,何にでも出てきます.微積分なしじゃ,何にも出来ません.
そうですか. 物理で微積分を使わずに進んだとしても,数学的に微積分の意味は理解したいと思います.
高校範囲の物理を微積分を使って学ぶとしたら,分野別で学ぶというのは聞いたことがないのですが,そうすると効果が薄れるのでしょうか.
まさひろさん,はじめまして.
こんな紹介を偶然見かけたので,御紹介します.
二番目の 「アドバンシング物理;新しい物理入門」です. 書評を読む限りでは,まさに物理を志す高校生にピッタリでは無いかと.
ファインマン積分による量子力学まで書いてあるようですから,独学で 学ぶとすると相当,難易度は高いのかも知れませんが・・・
>そうですか. 物理で微積分を使わずに進んだとしても,数学的に微積分の意味は理解したいと思います.
高校範囲の物理を微積分を使って学ぶとしたら,分野別で学ぶというのは聞いたことがないのですが,そうすると効果が薄れるのでしょうか.
〜〜 分野別で学ぶ,ということが何を指しているのかが,分からないのですが…. 分野というのは,力学,電磁気学,熱力学ということでしょうか.
力学と電磁気学と熱力学は,古典力学の三本柱です.微積分を使おうが使うまいが,これらの分野は別々に学ぶことになります.
古典力学のこれらの分野は,それぞれ世界のある側面を映し出す理論です. 力学からは熱力学を導出できないし,電磁気学を導出することもできません.
微積分は,物理の立場からは,自然界を記述するのに非常に便利なツールです.Johさんのおっしゃるとおり,物理学のほとんどの面で微積分は姿を現します(微積分なしじゃ何も出来ないというのは,少し言いすぎだと思いますが,気分としては,それくらいに微積分は物理にとって大切です)
しかし,微積分がどういうものか,本質は何か,ということが分からずに物理に応用するのはいけないので,「数学的に微積分を理解する」というのは是非実行してください.
そして,どうして微積分が物理にとって不可欠なほど便利なのかを考えるのは,いい勉強になると思います.
ご返答ありがとうございます. 書評を読む限りは面白そうな本です.CDが手に入らないのが残念.
>分野というのは,力学,電磁気学,熱力学ということでしょうか. そのとおりです.力学は物理の基本だといわれていて,また多くの場合力学から習うので,分野ごとに何か関係があると思っていました. 分野ごとに関係がないのなら,まあ少しでも多くの分野を理解できるように努力してみます.
>そのとおりです.力学は物理の基本だといわれていて,また多くの場合力学から習うので,分野ごとに何か関係があると思っていました.
誤解のないよう一言. 分野ごとの「原理」はそれぞれで独立ではありますが,具体的な問題を取り扱う時には,複数の分野の原理・法則を用いることは多々あります.
例えば,電磁気の問題では力学が分かっていないと解けません(運動方程式を扱うため).