はじめまして,今年国立大の物理科に合格した者です.わたしは,将来物理の研究職に就きたいと思っております.聞くところによると博士号をとってもなかなかなれないということなのですが,どうすれば高い確率でなれるのでしょうか?また,なりやすい分野があれば教えてください.よろしくお願いします.
こんにちは. 大学合格,おめでとうございます!!
さっそくですが,僕自身まだ学部生でいろんなことを知りたいのですが,研究職にも大学に残ってやるのと,程度に差はあるかもしれませんが企業での研究ってのもあります.
だいたいでもいいので,「宇宙のことをやりたい.」とか「超伝導のことをやりたい.」とかって書くと,ここにはいろんな方がいらっしゃるのでアドバイスをもらえると思いますよ(^^)
お返事ありがとうございます.まだ,物理について詳しく学んでいないので,変わるかも知れませんが,今は宇宙に関わる研究をしたいと思っています.なんでもいいので,アドバイスなどお願いします.
僕は物理出身で現在は「情報・機械学習」に関する研究をしているのですが,扱う対象は「情報」であるというだけで使っている手法は「統計力学」という物理の「一分野」の計算手法を使って研究しています.これは通常の授業でカバーできる学問紹介(または一般的な"授業")にはおさまりきれない結構新しい分野です.これは一般の人にはまだまだ認知度が低い分野でもあります.僕は卒研の際に初めて知って,,,,今に至ります.
だいたいの「研究者」と呼ばれている方はいろんなことに興味をもちアンテナを張っているので,聞けば何かしらの「アドバイス・知識」は受けられると思います.一般に,目上の人に質問する,教えを請うことができない「臆病者(あまりにも過激な表現ですが,,,)」は研究者にはなれないようです.ひるまなければ「勝ち組」です.まぁこれも「必要条件」であるというだけで「十分条件」ではないのですが,,,研究はがむしゃらですからねぇ.
すごく汚い話,夢のない話でよければ,国が戦略的・重点的に研究を推進しているようなモノ(文科省や科研費など)は「研究者」になる確率は相対的に高くなるでしょう.しかし,好きでもないのに「研究」は出来ないように,それをねらって国の方針にあわせるのではなく,たまたまみんなが望んでいる「研究してほしいモノ」と「自分が研究したいモノ」が漸近すればいいだけのことです.「オナニー的研究」は相当な精度のモノでないと認めてもらえませんし,認められたぶん「研究してほしいモノ」だったのでしょう.たしか宇多田ヒカルの何かの曲の歌詞に「嘘もホントも言わなきゃ同じ!」みたいなことを言っていました.「認められなければ,みんなが理解できなければ,やってもやらなくても同じ,,,(研究して)<b>いる意味がない</b>のねぇ,かわいそう!」ですね.
「勉強できる,いいなりだけの才能(性能のいい奴隷)」か「問題を見つけられる,クリエイトする才能(ご主人様ぁん!)」は明らかに違うことは心の片隅に引っかけておいてください.これは人生の先輩からの助言です.
「細胞膜を見て森を見えず」なコメントは来るとは考えにくいのですが,よく<b>「トンデモ君」</b>が「その時代には認知されない研究が山ほどあるではないか」と声高々に言うかもしれません.確かにそうかもしれませんが,「タイムリーに認知されないオナニー的研究」の母集団のオーダーをまず考えて,少し鼓動を押さえつつ深呼吸してから,「まっとうな話」をしてくれれば,「研究者」と呼ばれているもしくは「普通のまともな人」はつき合ってくれると思います.
まぁこれは今まであってきたまともな,第一線で活躍する「研究者」の統計的な「考え」であって,僕の考えはまたちょっと「刺激的なもの」になるので,,,参考にならなかったらごめんなさいね.
下妻清さん,初めまして. tomo@M1(新M2)です.
大学合格おめでとうございます.
「研究職」という言葉だけでは,漠然としていて良いレスができそうにないですが・・・. ちなみに,下妻清さんは,「研究職」というものに対してどのようなイメージをお持ちですか?
> 今は宇宙に関わる研究をしたいと思っています.
ということなので,手っ取り早いのは,入学後すぐに宇宙研究室を訪ねることかと思います. いきなり先生に話をしてもらうのは難しいかもしれませんが,学生なら相手にしてくれるかもしれません. 研究室を訪ねることは,回数を重ねるごとに敷居が低くなっていって,のちのち良いことがあるかなと思います. ちなみに私も物理学科出身ですが,入学後すぐ,興味のあった研究室に通いました.
お返事ありがとうございます.研究職に対しては,華やかなイメージではなく地味なイメージを持っています.研究職になりたくなった理由ですが,学校で実験する前にまず自分で結果を予想して,実験することにより予想通りだったときの喜び,予想とは違う結果が出たときの驚き<少し悔しさが含まれます>を感じたのが,とても気持ちよく,大人になってもずっと続けていたいと思ったからです.
>とても気持ちよく,大人になってもずっと続けていたいと
,,,いうことですが,もしそれで飯が食えなくなると大変ですよね.たぶん授業で出されているものはちゃんと間違いなく「正しい考察」を積み重ねることによって理解できる範囲の「現象」ですよね.少なくても新規性はないですね.実験をする前や知らない新しい現象・学問は別として,,,
もし研究者の道に,特に実験系の方はオリジナルあふれる「考察」と「現象」を見つける「鼻」がないと生き残れなくなると思います.
多分なのですが,今授業で出ているものは「これから研究者の卵になる若い世代に対して<b>"問題解決の過程"</b>を教えているに過ぎず,問題を提供しているわけではない」ということです.
僕の先輩方も言っていることですが,<b>「オリジナルが出せないとだめだ!」</b>と言う言葉を伝えたいです.
<b>当たり前のこと</b>を書きます.
オリジナルを出すためにはまず「先人のオリジナル」とかぶらないように,またわざわざ同じ時間と労力をかけないように,早めに勉強して片付けて,<b>「その上で何が言えるか?」</b>を自分なりに考えていけばいいと思います.オリジナルを出すのに長い道のりになるかも知れませんが,結構これって面白いことです.
最初に言いますが,悔しいかな自慢ではないです.今の研究でもそうですが,結構僕が考えた問題設定が昔の論文にかぶっていることってよくあるのです.ホント誰でも考えそうなことですが,ただ普通に考えれば行き着く「真理」みたいなもので,宗教ではなく,理学の多数に受け入れられる手法を使って,論理的にこねくり回すと同じ疑問・結果になってしまうのは当然と言えば当然ですから.ただ仕事が奪われた感はありますね,,,しかし,まだ理学のMajorityにすれすれ属していると実感しているだけでも幸せです.
話がずれているので修正しながらまとめると,要は
研究するのに必要なスキルを身につけたあとにピックアップし,デザインする能力がないと研究者としては生き残れないということです.
これは若い世代の研究者志望をつむために言っているのではなく,「研究者を目指す最小限の知識」としての助言をしているだけです.そう,先人の知っていることです.
ちなみにもっと詳細のスキルとかであれば,スレッドに「理学研究に必要なスキル」のようなものを立ち上げてもらえればそのときにでも一般論と私論を書きたいと思います.
では,