おじゃまします.ここにはちょくちょくお邪魔しているとおりすがりです. 私は物理学を仕事にしていますので,はたから見れば専門家かもしれません.
しかし恥ずかしながら・・・単純なことなのによくわからない問題に出会うことが あります.最近もそういう問題に出会って,う〜んと考えたりしています. そこで皆さんのご意見を伺ってみたいと思って,掲示板に書き込むことにしました.
その問題とは蛍光灯の動作です. もちろん,蛍光灯がどのような原理で発光するかは,知識としては知っています. 両端の熱電極で電子を発生させ,電極間の電位差を利用して電子を加速し, その電子が蛍光灯中の原子(水銀とか)にぶつかって励起(電離)し, 電子が再結合するときに放出される紫外線をガラス管内の蛍光物質で可視光に変換, というものです. それこそgoogleとかで検索したら色々出てきますし,私の趣味としては しかるべき教科書なり参考書を読んでみるわけですが,やはり色々と説明されています.
疑問点は「電極間の電位で電子を加速」の部分です.これも『直』蛍光管なら わかるのです.ですが『曲がった』蛍光管の場合,どうなってるの?です. あれって,蛍光管の曲がり具合に沿って電場が曲がっているんですか? でも,電場は基本的に電圧のかかっている端子間を結ぶように配置されるものですよね. う〜ん.
キーワードは拡散かな・・・と思っているのですが,今ひとつ確信がもてません. 皆さんのお考えはいかがですか.
どうもはじめまして,とおりすがりさん.googleでこんなページを見つけました.
このページ(特に02,99のところです)を見て最近奇抜なデザインの蛍光灯を実現できる(同じ消費電力で明るさが弱くならない)のは反射率を高める材料が開発されたのだと僕は理解しました.問題はそういうことではないかもしれません(拡散とか書いてあるし)が,参考にしてください.
とおりすがりさん,いつもお世話になります :)
確か物理学実験(2年生)で,蛍光灯を扱う課題がありました. そのときは,グロースイッチのバイメタルについて調べ, 「おお!」と少し感動した記憶があります.
> 疑問点は「電極間の電位で電子を加速」の部分です.これも『直』蛍光管なら > わかるのです.ですが『曲がった』蛍光管の場合,どうなってるの?です.
うー,難しいですね.うーん. 電子が連鎖的にぶつかっているイメージなのでしょうか.
ちなみに,僕の下宿もドーナツ状の曲がった蛍光灯なのですが, 電子レンジを使うとそと必ず蛍光灯が消えます. 2本のうち,外側の一本が消えます.
また,電子レンジに蛍光灯を入れると,発光するそうですね.
# 話題がそれた上に,答えになっていないです (^^;
おこめさん,崎間さん,お返事をありがとうございます.
マックスウェルの方程式を覚えても,難しい式変形してみても, 曲がった蛍光灯が光る理由を理解できない・・・ですね. いったい電場はどこにどのように??
ところで崎間さん,電子レンジを使うと蛍光灯が切れるのは大変ですね. 電子レンジのマイクロ波が悪影響しているとは考えにくいので, おそらく電子レンジ使用時には部屋の電圧が降下しているのでしょうね. これを確認するにはやはり,実際に計ってみるのが一番確実ですね. ついでにトライアックを使って,どこまで電圧が下がると蛍光灯が 切れるのか,なんて実験は楽しそうです.
蛍光灯がどのような素材で出来ているかほとんど知らないのですが,うまく説明できる仮説が思いついたので投稿します.
僕の考えは基本的にはグニャグニャと曲がった銅線(導体より銅としたほうが誤解が少ないと考えました.)と同じことが起こるという考えです.
銅線を囲む周囲のゴムは絶縁体なので,銅線と垂直な方向の電界を消す様にゴムに電荷が移動し溜まった結果,最終的には銅線と平行方向の電界しか残らない. これと同様に,蛍光灯の周囲のガラス(たぶんガラスですよね.)は絶縁体であり,一方真空に近くなっている蛍光灯の中身は一応電気を通します.よって,ガラスに都合のいいように電荷がたまり,グニャグニャと曲がった蛍光灯の形に沿った電界を生じるのでは?と考えます.
通りすがりさんが,最初にいっていた拡散というのは, 「電極付近で出来た励起された原子が拡散して蛍光灯全体に広がる.」 ということでしょうか? 真空度が高いので拡散がすごく早そうなので,それありえるなーと思います.
思いついたことを書いただけなので,そのつもりで読んでください.
ついでにおこめさんへ, 僕もみなさんが言われるように間違いを恐れずに書き込んでもらいたいと思います.それでたとえ言い争いが起こっても,最終的にはそのほうが印象深く知識が頭に刻まれるので,他の人のためにもなると思います.また,物理学科の人は普段基礎的で高尚なことに取り組んでいると思いますので,応用面の知識が多少不足していても恥じることはないでしょう. むしろそうでないと工学部の人はやってられないと思います.
追伸,
すでにおこめさんが「これからも書き込んでいく」という趣旨の書き込みをされていたことに今気づきました.解決済みの問題を蒸し返してしまい申し訳なかったと思います.
もう一回だけ上げさせてください.
コーヒー牛乳さん,お返事をありがとうございます. なるほど蛍光管の内面に電荷がたまって,電場が蛍光管に沿った形に曲がる, というアイディアですね.なるほど・・・.
私が最初に書いた拡散とは,おっしゃるとおり荷電粒子が拡散して (平均速度は1km/sを超えていますので一瞬です)電荷の通り道を作る, というものです.いったん電離ガスが両極間に充満したらそのガス中では 電流が流れるから,あとは金属線と同じ,というわけです. これってコーヒー牛乳さんのモデルにかなり近いですね.
通りすがりさんへ,返信ありがとうございます.
ぼくは >一方真空に近くなっている蛍光灯の中身は一応電気を通します. >拡散がすごく早そう などいいかげんに理解していたのですが, >いったん電離ガスが両極間に充満したらそのガス中では電流が流れる >平均速度は1km/sを超えています などの書き込みのおかげでより正しいイメージを持つことが出来ました.
ぼくは通りすがりさんの書き込みの内容で正しいのじゃないかと思いますが, 一番最初に電離ガスが出来る過程が少し不思議に思います.僕のモデルだと電離ガスがないと電場の方向が蛍光管に沿った方向にならないから,一番最初の電離がなかなか起こらなさそうに思うのですがどうでしょう? やはりその辺には開発段階で何らかのうまい工夫がなされているのでしょうか?
もしご存知,または予想がつくようでしたら教えてください.
そういえば,蛍光灯ってグローランプで始動しますけど,あれで 高電圧かなんかが発生するのと関係あるんでしょうか?
皆さん,こんばんは.
私は相当レベルが低いんで,とおりすがりさんのを読んで,更に基本的な疑問を感じてしまいました (^^;
そもそも電子って平均的に見て「管の中を直進する」ものなんでしょうか?
ガラス管が曲がっているとき,管内の電界はどうなってるんでしょう?
関係無いですが,真空管のガラス管壁に,アノードからそれた熱電子がぶつかって,ブルーに蛍光する事があります.これをグローとかフローレンスと言います. 何となく,グローで思い出しました (^^;
みなさんこんばんは.いろいろ勉強になります.
荷電粒子が拡散するときは,曲がった蛍光灯の壁にぶつかりながら拡がって行くのでしょうか.ある確率で両極間をつなぐ道ができるのでしょうか….よく分からないので僕はこのへんで (^^;
> ところで崎間さん,電子レンジを使うと蛍光灯が切れるのは大変ですね. > 電子レンジのマイクロ波が悪影響しているとは考えにくいので, > おそらく電子レンジ使用時には部屋の電圧が降下しているのでしょうね.
大変です.先日はブレーカーが落ちました.
> ついでにトライアックを使って,どこまで電圧が下がると蛍光灯が > 切れるのか,なんて実験は楽しそうです.
いいですね!まずはトライアックからつくらなきゃ….