コンデンサー

コンデンサー

真慈朗 さんの書込 (2005/02/03(Thu) 19:54)

コンデンサーに何故電流が流れるのが良く理解できません.電荷が貯まるとは,どういう現象なんでしょうか.教えてください.

Re: コンデンサー

山本明 さんのレス (2005/02/03(Thu) 21:57)

直流回路では,コンデンサーに電流は流れませんよ. 導線が断線しているのと同じです. コンデンサーは,銅板を2枚向かい合わせで配置しておくようなイメージ.その2枚の極板に電圧をかけると,かけた電圧に応じて,極板に電荷が集まってきます.電荷が限界まで集まってしまったら,それ以上の電荷の移動はありません.

直流回路ならば,すぐ限界まで電荷が移動してしまって,それ以上の電荷の移動がなくなります.だけど,電荷が移動している最中に電圧の向きが逆になってしまったら,どうなるでしょう?そうすると電荷は,それまでと逆の方向に動き始めます.そこでまたさらに,電荷が限界まで集まる前に電圧の向きが逆になったら…電荷はまた逆方向に動き始めます. そうして,交流回路の場合は一見すると電流が流れているのと同じ状況ができあがるわけです.

Re: コンデンサー

おこめ さんのレス (2005/02/03(Thu) 23:46)

高校生のころはコンデンサー内で電流が流れないのに何で電気が溜まるのか理解できませんでした.しかし,すでに真慈朗さんは習っていると思いますが,自由な空間では電気は電場という形を取ります.だから電流(電荷の流れ)は流れずともコンデンサー内では電場という形で電気があるんだな(もちろんコンデンサーの空洞内では電荷ゼロです)という認識を持ったほうが概念としては分かりやすいかもしれません.ただ計算の役には立ちません(高校の問題での範囲で).

Re: コンデンサー

やかん さんのレス (2005/02/04(Fri) 16:32)

真慈朗さん,はじめまして.実は私もわかったふりしてたんですけど,ずっと不思議に思ってたんですよ.今まで・・.私はお教えするレスは書けないけど,一緒に考えてみました.

>山本明さん >だけど,電荷が移動している最中に電圧の向きが逆になってしまったら,どうなるでしょう?

あっ,そうか.コンデンサーの手前の電線から見ると,限界に”ドーン”とぶつかる前に電流戻ってくるんだから,さえぎられてなく,通ってるように見(?)えますね.そうすると,より直流っぽくない(交流らしい)方がいいわけだから,周波数は大きいほうが交流抵抗少ないし,コンデンサーの容量が大きければ,周波数低くてなかなか向き変わらなくても,それまでたっぷり電荷貯めててくれるから,限界まで達せず,流れるわけですね.なるほど.そうすると,コンデンサーの向こうの電線に電流が流れるのは?

>おこめさん >だから電流(電荷の流れ)は流れずともコンデンサー内では電場という形で電気があるんだな

なるほど.向こうの電荷は,こちらの電荷でできる,電場の変化で動くんですね. :)

Re: コンデンサー

真慈朗 さんのレス (2005/02/04(Fri) 23:27)

山本明さんありがとうございました.

だいぶ理解できたよう泣きがします..ただ,入試問題で直流回路とコンデンサーの問題で,コンデンサーに流れる電流の向きと大きさを問う問題があったのですが,それは,電荷が貯まってしまうまでの見かけ上の話なのでしょうか?

Re: コンデンサー

山本明 さんのレス (2005/02/05(Sat) 03:46)

>真慈朗さん

お力になれたなら,嬉しいです.

>入試問題で直流回路とコンデンサーの問題で,コンデンサーに流れる >電流の向きと大きさを問う問題があったのですが,

それが単純な問題ならば,「電流の大きさ0(電流は流れない)」が答えだと思います.そのときの電流の向きというのは,答えようがありませんけど.

もしくは,これが大問全体で“電荷が溜まりきるまでの過渡的な状況”を考察させようとしている可能性もありますが,それならば,小問ごとのガイドに従って答えを出していくってタイプでしょうね. 過渡的な状況の考察って専門家にとっても難しいと思うんですけど,どうなんでしょう.詳しい人がいたら,私も教えてもらいたいです.…なにかしらの仮定を設けて解いていくことになるんでしょう.

もしさらに心配だったら,問題文をすべて書いてみてください.

Re: コンデンサー

山本明 さんのレス (2005/02/05(Sat) 04:17)

>やかんさん >そうすると,コンデンサーの向こうの電線に電流が流れるのは?

コンデンサーを二つ,直列に繋げた ーーー||−−−||−−− という感じですね. これは直流でも交流でも,電荷がどうやって集まっていくかをイメージしてみてはどうでしょうか.

電池を繋げたら,電池の効果で電子は移動できるものなら移動しようとしますね.そうやって上の図の一番右端の極板まで電子がやってきたとします. ここでもし,やってきた場所がコンデンサーでなく,ただ断線した導線にすぎなければ,その場所に電子が滞在し続けることはできませんから,結局,電子は行き場所がなくて,電流は流れません. だけどやってきた場所がコンデンサーだったら,そこは電子が多少ゆとりを持って滞在できる場所なので,電子はそこに居続けることができます.そうやって電子が一番右端の極板にたむろしていたら,向かい合わせの極板の電子は居心地が悪いので,遠ざかっていきます. 箔検電器に帯電した物体を近づけたときと同じ現象です.向かい合わせの極板からは自由電子が去って,原子核の持つ正電荷の作用だけが残ります. 結局,一番右端の極板に電子がやってきた影響で,左のコンデンサーの右側の極板にも電子がやってきました.そして,左のコンデンサーについても右のコンデンサーと同じ状況になります.たむろしている電子を嫌って,向かい合わせの極板からは電子が去るというわけです.

あくまでイメージですけど,まあこんな感じで理解してみてはどうでしょうか. …おこめさんの説明で,すでに納得されてるようにも見えましたけど.

Re: コンデンサー

やかん さんのレス (2005/02/05(Sat) 19:44)

>山本明さん うっわあ,すごくよくわかりました! そう考えると,極板間が離れすぎれば ただの断線状態に近くなるし,コンデンサーとしての 役割の静電容量は低くなるし,交流抵抗も高くなるんですね. 本見ると,電場Eとか,距離d,面積Sなんか出てきて,比例や反比例関係に なるというのは理屈ではわかったつもりでいたのですが, なんかイメージ湧くと,腑に落ちるというか安心できます. 有難うございました.

Re: コンデンサー

真慈朗 さんのレス (2005/02/08(Tue) 10:40)

ありがとうございます.おかげさまでこんでんさーが前よりりかいできるようになりました.先日の私大入試でちょうどコンデンサーが出て,おおっ,て感じでした.また何かわからない事を聞くかもしれませんが,その時はよろしくお願いします....

>真慈朗さん

山本明 さんのレス (2005/02/10(Thu) 23:32)

残りの試験もがんばってね! :) 時間ができたら,またゆっくり遊びに来てください.