今日は. いつもお世話になっています.
僕の学校の物理の授業は3学期から電気の分野に入りました. そこで早速質問したいのですが, 導体に帯電体を近づけると,導体の帯電体に近いほうに帯電体と異種の電気が 現れるということなのですが,たとえば正の電気を帯びた帯電体を 導体に近づけると,帯電体に近いほうが負,逆が正の電気を帯びますよね? このとき,導体に現れた負の電気は自由電子というものだと聞いたのですが, 正の電気の正体ってなんなんでしょうか? ”電子がない状態”それ自体が正の電気を帯びるのか, ”何か電子と逆の性質を持つ粒子(たとえば陽子?)”かなんかが現れて 正の電気を帯びる,とかそんなんでしょうか?
陽イオンかとも思ったんですが,少なくとも導体の場合は自由電子が移動している だけだから違うと思って,教科書を調べてみたんですが乗ってませんでした.
私もよく分からないのですが,たぶん原子や分子を構成している陽子(正)や電子(負)はお互いの影響で原子や分子を電気的に中性に保っているけど何らかの影響で,電子などが偏ったら電子の偏ったところが電気的に負になり,電子が不足しているところが陽子の影響が強く表れて電気的に正になるような気がします.たぶん・・・っていうか,これがあっているかどうか教えて誰か・・・
チャパさん,お返事ありがとうございます.
僕もそれっぽいことを考えてみたんですが, 帯電体と離れている側は,あくまで自由電子がないだけで, 中性の金属原子や分子があるだけですよね?(もしかしてこの解釈が間違い?)
だとするとどうなって正になるんだろう・・・
絵を描いて考えてみましょう.中性原子を (+-) と描きます.原子核(と自由でない電子まとめて)を (+) ,自由電子を (-) と描きます. (+-) の + と - の順番は特に意味を持たせません.
「電荷の総数は変わらない」ことに注意しましょう.
帯電体を近づける前の状態.中性です. <pre> (+-)(+-)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-) (+-)(+-)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-) (+-)(+-)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-) (+-)(+-)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-) </pre>
帯電体を近づけたあとの状態. <pre> (+)(+)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-)(-)(-) +/ /+ (+)(+)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-)(-)(-) +/ 帯 /+ (+)(+)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-)(-)(-) +/ 電 /+ (+)(+)(+-)(+-)(+-)・・・(+-)(+-)(+-)(-)(-) +/ 体 /+ ↑ ↑ ここにあった電子が こっちに移動した (と考える) (原子核は移動しない) </pre>
どうでしょう?
上の図の帯電体を近づけた時の図についてです.
僕自身,まだこれについて深く考えた事はないので分かりませんが, この図だと瞬間移動または端っこの電子が帯電体付近に引き寄せられたように見えます.でも実際は一番近い電子がまず引き寄せられて,もともと電子があった穴(電子が欠損した部分)にまた近くの電子が引き寄せられてといって連続的に電子が少しずつ移動するということなのではないですか?電子の欠損に注目すると(つまり+電荷のキャリアとして見ると)欠損部分が帯電体から逃げるように反対側に移動すると考えれば良いと思いますが,どうなのでしょう?
COさんの図は「最初」と「最終的な状態」を示していると思いますので,過渡的には
> 一番近い電子がまず引き寄せられて,もともと電子があった穴 > (電子が欠損した部分)にまた近くの電子が引き寄せられて > といって連続的に電子が少しずつ移動するということなのではないですか?
と解釈しても良いと思います.が,これは導体というよりも半導体の説明に近そうですね.
電気と化学はからっきしです.素人の頭では
(+-)(+-)(+-)(+-)が(+ )(+ )(+-)(+-)( -)( -) になるとすると,()が増えて頭がこんがらかる. (-+)(+-)(-+)(+-)が(+-)(+-)(+-)(+-)となるか, (+-)(+-)(+-)(+-)が(+ )(+ )(+-)(+-)-,-, となるか でないと難しい. あるいは(+)(+)(+--)(+--)
みなさん,たくさんのお返事ありがとうございます.
COさんの図だと,もともと導体を構成していた原子や分子の 電子が移動して,プラスとマイナスの電気が発生する,ということですよね. ただそうだとすると,反対側でプラスの電気を出している原因は陽イオンっていう ことになりませんか? 教科書の説明によると,自由電子っていうのは金属を構成する特定の原子 に属さない自由に動くことができる電子,と説明されています. だとするとちょっと違うのではないでしょうか?(全然自信が無いので 間違ってたらすみません.) それが移動してマイナスの電気が発生,というところはなんとなくわかるんですが, その反対側にプラスができる理由がよくわからないんです.
なんだか自分でも何を言ってるのかよくわからなくなってきてしまいました. うーむ・・・
> 反対側でプラスの電気を出している原因は > 陽イオンっていうことになりませんか?
そうです.そのようなものです.
> それが移動してマイナスの電気が発生, > というところはなんとなくわかるんですが, > その反対側にプラスができる理由がよくわからないんです.
もともと,金属原子核は全てプラスに帯電していると考えてください. そこにマイナスの電荷をもった電子があることで,プラスマイナスでゼロ. プラスとマイナスをもってはいるけれど,全体としてゼロ,中性なわけですね.
そのバランスがくずれることで,プラスとマイナスが再び現れるんです.
>そこにマイナスの電荷をもった電子があることで,プラスマイナスでゼロ.
ということは,自由電子って言うのもなんだかんだいって金属原子を 構成しているものだって言うことでしょうか? 金属原子は原子核と電子の結びつきが弱いって感じですか?
冷静に考えたら,そうでなかったら自由電子は金属が作られるときに どこから来たんだっていう話ですし.
> 自由電子って言うのもなんだかんだいって金属原子を > 構成しているものだって言うことでしょうか?
その通りです.どこか別の場所からやってきた訳ではありません.簡単に,金属結合についておさらいしておきましょう.金属原子はいくつも電子をもっています.その電子のうち,一番外側(と表現させてください)の電子が各原子から飛び出します.それが自由電子と呼ばれるものです.自由電子が互いに手を取りあうことで,原子を結び付けています.
> 金属原子は原子核と電子の結びつきが弱いって感じですか?
そうですね.ただ,すべての電子と原子核の結びつきが弱いわけではなく,上で表現したように,外れるのは一部の電子です.原子から電子が外れると,その原子はイオンになります.そのイオンと自由電子が相互作用し,結びついているのが金属結合です.
補足:
電子を介して原子が結びつく点では共有結合に似ていますが,共有結合は特定の2原子でしか共有されません.金属結合では,その金属を構成している原子全体に電子が共有されます.これが「自由」と冠されている理由です.
金属が電気や熱をよく伝えるのは,電子が金属の結晶中を自由に移動できるからです.さらに金属が独特の光沢を放つのも,電子(雲)によって(可視)光が散乱されるのが原因です.
なるほど,どうやら僕は,自由電子は金属原子とは別物,って言う勘違い が原因で理解できていなかったようです. 疑問がひとつ消えました. チャパさん,COさん,おこめさん,力さん,崎間さん, ありがとうございますm(._.)m