よっしー@音響マニアです.
音響ホーンって超音波に指向性を持たせるのによく使われるよーですが, 音楽等通常音波に対して指向性を持たせようとすると, どのくらいの大きさになるんでしょうかねえ.
#超音波だと2〜3cmでできるようですが, #通常音波だとかなり大きくなる?
よっしーさん,はじめまして. > 音響ホーンって超音波に指向性を持たせるのによく使われるよーですが, > 音楽等通常音波に対して指向性を持たせようとすると, > どのくらいの大きさになるんでしょうかねえ.
音楽等通常音波と言うのが,どの帯域を指すかによって違います.可聴帯域は 20-20kHzと相当広いので,帯域を分割するのが普通です.
先ず第一に,音響ホーンは HI-FI用途や PA用途でも同様に使用されますが, その目的は指向性を持たせる事ではありません.一つは音響インピーダンス の実部を大きくとることで,効率を高くする事です.もう一つは,そうする 事で振動板から見て音圧特性が速度比例になる(通常の直接放射型だと加速 度に比例)ので,結果として帯域が広くなる事です. 但し結果として指向性が強くなるので,これは HI-FI用途では望ましくない為, 音響レンズなどを用いたり,マルチセルラにする等して,指向性を広げます.
一般的には中高域専用のホーンが多く,これはせいぜい 300-500Hz 付近に ホーンのカットオフ点(誘導性負荷と抵抗性負荷が半々になる点)が在ります. ホーンのカットオフ周波数が同じであっても,そのホーン長さは,開口が自由 空間と整合する点で決まります.だから振動板面積とスロート面積によって, 開口面積が違います.低域用途のホーンの場合には尚更です.
例えば,大きなうちわをゆっくり扇いでも風は起きます.つまり大きければ 音響インピーダンスの実部が何もしなくても低い周波数で大きい,と言う事 です.大きな振動板で開口面積も大きければ,比較的ホーンの長さを短縮 できます.
勿論カットオフ周波数でも違いますから,5cmのものも50cmのものも在ります. 低域用では5mだって在ります. 一番,良く目にする可聴帯域の音響ホーンは,右翼の宣伝カーに乗っている ヤツとか,運動会で小学校の先生が持っているハンドマイクでしょう.
音響マニアとの事ですので,詳細は音響工学の教科書を一読される事をお薦め します.音響ホーンは大体一次元の波動方程式で解けるので,割に理解し易い 事もあって,どんな教科書でも書いてあります.ネット上にも,多分転がって いるとは思いますけど,結構ウソも多いので...(^^;)
よっしーさんはじめまして.僕は音響のことが全然分からないので,かつさんの登場をお待ちしておりましたm(_ _)m.ハンドマイク等は音響ホーンというものに分類されるのですね.勉強になります.かつさんのホームページで,もっと勉強させてもらいます(^^).
崎間さん: > かつさんのホームページで,もっと勉強させてもらいます(^^).
いや,だからネット上にはウソが多いのでして,何が信用できないって, 自分ではないかって噂もあって...A(^^;;;)