コンデンサーに関して

コンデンサーに関して

武人 さんの書込 (2004/11/10(Wed) 00:35)

電荷のクーロン力は非常に大きいと聞いてますが,帯電したコンデンサーの極板同士はなぜくっつかないのですか?

Re: コンデンサーに関して

崎間@管理人 さんのレス (2004/11/10(Wed) 00:45)

帯電といっても,程度はものすごく低いです.それに,コンデンサには通常,誘電体がはさまれていますから極板同士が動ける隙間はないように思います.

Re: コンデンサーに関して

CO さんのレス (2004/11/10(Wed) 02:07)

> 電荷のクーロン力は非常に大きいと聞いてますが

「○○に比べて」という言葉が入っていませんでしたか? よく,重力の大きさと比較することがあります.

帯電したコンデンサーの極板間引力を計算してみれば,極板を固定している器具などを破壊してしまうような力は働かないことがわかります(もちろん現実的な数値を入れた場合です).

Re: コンデンサーに関して

おこめ さんのレス (2004/11/10(Wed) 13:40)

> 電荷のクーロン力は非常に大きいと聞いてますが

クーロン力に話を限れば,器具を構成する原子間にはクーロン力がもっと近い距離で働いているから壊れないという説明もおもしろいかもしれませんね.

でも,実際問題として誘電体を入れたコンデンサー内に気泡のようなものがあると電位面が湾曲して高電位面と電極が接触する場合があるので,そのときは火花を出しながら壊れるようです.応用電磁気学という講義でそんなことを言ってたきがします.

Re: コンデンサーに関して

かつ さんのレス (2004/11/10(Wed) 21:01)

現実の(工業製品の)コンデンサは,過電圧で(つまり,ポテンシャルが大きすぎると)壊れる場合がありますね.この傾向は電解コンデンサで顕著です. 私が誘電体物性とか習ったのは1/4世紀も昔で,理由はすっかり忘れましたが(^^;)

Re: コンデンサーに関して

崎間@管理人 さんのレス (2004/11/11(Thu) 10:06)

かつさん,お久しぶりです! COさん,おこめさんこんにちは.なるほど,コンデンサも自分自身のポテンシャルで壊れたりするのですね.はじめて知りました,というより考えもしませんでした.まだまだ勉強不足でした.武人さん,いい質問ありがとうございました.

Re: コンデンサーに関して

やかん さんのレス (2004/11/11(Thu) 15:11)

こんにちは,やかんです.みなさんのレスで,とっても勉強になりました. 帯電したコンデンサーの極板は,なぜくっつかないかという問いには,やはり, 誘電体がはさんであったり,くっつかないようにしっかり固定してあるから,というわけなんですね.でも誘電体がはさんでなくて,しっかり固定してなかったら(やかんが作ったような代物だったら),きっとある条件下ではくっついて,その瞬間コンデンサーが壊れてショートするんでしょうかね.(そんなコンデンサー欲しくなーい!)

Re: コンデンサーに関して

おこめ さんのレス (2004/11/11(Thu) 23:43)

誘電体はやっぱり土佐和紙ですよ.たしか世界シェアNo.1

Re: コンデンサーに関して

かつ さんのレス (2004/11/12(Fri) 00:15)

> 誘電体はやっぱり土佐和紙ですよ.たしか世界シェアNo.1 それは電解コンデンサのセパレータで,実は誘電体では無いです. 電解コン---正確には,アルミ電解コンデンサ---の誘電体は,アルミの酸化皮膜です.

また,電気的な特性の最も優れた誘電体は雲母です.次がポリプロピレン. 誘電率ではチタン酸バリウム...だったような気がするけど定かではないです(^^;;).

Re: コンデンサーに関して

おこめ さんのレス (2004/11/12(Fri) 08:06)

そうなんですか.いつだったか忘れましたが,ある教員が土佐和紙の自慢して話していたのをボーっと聞いていたので書いたんですけど記憶違いのようですね.勉強になります

Re: コンデンサーに関して

やかん さんのレス (2004/11/12(Fri) 15:03)

>土佐和紙 う〜ん,日本の素材は活躍してるんですね.エジソンの電球に使った炭素フィラメントも 日本の竹が良かったっていうから,日本の素材は工学にいいんでしょうかね. ところで,電解コンデンサーって,ビニールの衣着て,茶筒のちっちゃいようなやつですよね.あれって,極性あるってとっても不思議です.武人さんのスレで恐縮なのですが お教えいただいてもよろしいでしょうか?

Re: コンデンサーに関して

かつ さんのレス (2004/11/12(Fri) 21:55)

アルミ電解コンデンサは,そもそも電子伝導では無く,イオン伝導です. アルミ箔の表面をエッチングして,沢山の穴を開けて表面積を大きくします. その表面を酸化して,誘電体とします.だから誘電体は極めて薄い訳です. 電解液という液を入れると,その液がエッチングした穴の中に入り込みます.電解液はイオン化していて,そのイオンが電子を運ぶ訳です.

例えば負イオンは当然,正イオンにはならないので,これが理由 ---- だと思います. だと思うってのは,何だ?(^^;)

実は電解コンデンサには,固体のモノが在るからです.タンタルコンデンサなんかは,ノートPC とか携帯とかに大量に使われますが,これは電子伝導なんです.他にも有機半導体(OS)コンデンサとか,機能性高分子アルミ電解コンデンサ(ノーベル賞を受賞した白川博士の発見した導電性ポリマーを,アルミ酸化皮膜の上に形成する)とかが在ります.

しかも,コッチの方が逆耐圧には弱くて,ショートモードで破壊します. でも,理由は全く知りません(A^^;;).スイマセン,全然,答えになって無いですね(^^;)

Re: コンデンサーに関して

やかん さんのレス (2004/11/13(Sat) 14:53)

かつさん,詳しくお教えいただき本当に有難うございました. 大変勉強になりました.なんか想像するとすっごく表面積が 大きくて,やはり機能が高いって感じですね(でも逆につながないようにしなければ). 私のむか〜しの乏しい知識ですが,半導体使えば,増幅も検波も 抵抗も,小容量のコンデンサーもできるけど,比較的大容量の コンデンサーはできないので,電解コンデンサーだけは基板に 結構残ってると読んだことある気がします(あってるのかな). どうも有難うございました☆