今度はコンデンサーについて質問があります.
今回は下のURLの図の中に問題文も含めてアップしました.
質問があるのは(2)の(a)です.
模範解答では,
n回目にC1 C2にたまっている電気量をそれぞれ q1n,q2n として,キルヒホッフと電気量保存則を用いて,次のように式をたてています.
それから等比数列の漸化式をといてq2nをだし,Vabを求めているわけです.
ここで質問です. 二枚目の図で,C1側にq1nの電気量がたまっていると仮定しているわけですが,これって普通電池の正極側に+の電荷がきますよね?
なぜ正極側に-の電荷があると仮定しているのかが分かりません. それによって式も変化すると考えると,やはり+の電荷が来ると仮定するのはおかしいのでしょうか?
また(b)を答える際,(a)でだした答えから,n→∞ として答えを求めるといった方法もあり,これが出題者の意図なのだとおもいますが,よく似たような問題で,
「無限回操作を繰り返すと,全ての銅線をつなげた回路と同じことである」
といったようなものがありますけど,今回の問題もそのように回路をみなして解くということは可能なのでしょうか?
長くなりましたがよろしくお願いします.
>これって普通電池の正極側に+の電荷がきますよね?
コンデンサがはじめ空っぽだったら,ですね? 今回の問題の場合,スイッチ切り替え後の極板電荷の符号は,はじめのうちは電池の正極側が+ですが,そのうち何回目かで−になるのではないでしょうか?
正負どちらもありうるような場合は,キルヒホッフの法則の電流の向きと同じようにどちらかに仮定すればよいのです.結果が符号逆転したら,ああ逆だったんだな・・・それで十分です.ですから,DOGさんが言うように,電池の正極側を+と仮定して式をたててもいいのですよ.
>「無限回操作を繰り返すと,全ての導線をつなげた回路と同じことである」
この場合はそうなりません.なぜなら,電池がスイッチ切り替え前後で別の役割を担っていて,ひとり二役をこなしているからです.ですから,上のようにどちらにもスイッチを入れた状態として求めるには,C1の電圧をV0に保つ電池と,C1の下極板の電位をV0だけアップするための電池を2つつなげた状態を考えればよいと思います.
返信おくれてすみませんでした.
確かに,電池の正極側を+と仮定しても答えの絶対値は同じでした.
>C1の電圧をV0に保つ電池と,C1の下極板の電位をV0だけアップするための電池を2つつなげた状態
すみません,ここの理屈がよく分かりません・・・・ なぜ最終的な回路をこのようにみなすことができるのでしょうか?
この問題における現象の概要は次のようなものです.
この(1),(2)をくりかえすわけです.(2)の最終状態は,両者の上の極板の電位が一致した状態です.C1,C2の値によっては初めのうち,この電位はV0より小さくC1は(1)でもらった電気量を超える電荷を放出するために,下の極板は+になります.しかし,C2の電気量が増えるにつれて,上の極板の電位が上がっていき,V0を越した後はC1の最終電荷は上の極板が+になります.(1)でC1は電位差V0に充電されて,その後下の極板は電位V0に底上げされるので,上の極板は(2)の操作でスイッチが切り替わった直後は,高さ2V0からより電位の低いC2の上の極板に電荷を落とすわけです.C2の上の極板の電位はしだいに2V0に近づき,無限回の操作の後に2V0に到達します.C1はもはや充電されて上の極板が2V0に底上げされても,同じ高さになったC2の正極板に電荷を落とすことができなくなって終わります.
はじめのうち,C1は電荷の符号が逆転する場合があるので,なかなかよいモデルがみつかりませんが,この一連の流れはちょうどバケツ1に水をくんでは,高く上げてバケツ2に同じ水位になるまで配分するという操作にあたります.
ですから,最終状態を一気に実現するには,C1の上の極板の電位(バケツ1の水位)を常に2V0に保つように,V0の電源(ポンプ)を並列につないでおいて,なおかつもう一つの電源(ポンプ)で下の極板をC2の下の極板よりもV0だけ高い電位に保つようにします.C1から電荷(水)がC2に放出されてもただちにC1は充電されて電位(水位)2V0を保ちますから,C2の上の極板の電位(水位)が2V0になるまで充電(給水)されることになるわけです.C2に対して抵抗による電圧降下をのぞけば2V0の電圧が加えられていることから,最終結果はあたりまえのものといえます.
下記に等価回路を載せておきます.
返信遅れて申し訳ありませんでした.
なるほど,おおまかなイメージはつかむことができました.
わざわざ等価回路まで書いていただきありがとうございました.