混乱しないように新しいスレとして立てました.
単振動についてです.
下のURLに図を載せます.
小球R P Qは質量が全てm バネ定数:k バネの自然長:L です.
今Rが速度v0でQに近づき,衝突直後QとRは一体(これをQ'とする)となり,速度Vで運動を始める.
問題の流れとしては,Q'からみたPの相対加速度を出し,この式から,Q'からみたPの運動が単振動であると分かり,その周期と振幅を求めよというところです.
ちなみにそのQ'からみたPの相対加速度の運動方程式は
α=-3k(x-L)/2m で,周期はだせました.
ここで振幅Aをだそうとして,自分は力学的エネルギー保存則をつかって,
mV^2/2 = kA^2/2 から A=・・・ と出したのですが,
答えが, V=ωA より A=V/ω でだしていて,自分の答えとは違っていました. なぜ自分の式だとダメなのでしょうか?
どなたか教えて下さい.
相対変位が最大(最小)のとき,運動エネルギーはゼロではありません.それを見落とされていると思います.外から見た運動は単振動ではないので,単振動におけるエネルギー保存は使えません.
もしくは,重心運動のエネルギーは保存されている(重心は等速度運動)ので,エネルギー保存自体を相対座標で考えてもよいのです.そうすると,いわゆる単振動のエネルギー保存になります.
整理すると, (1) 外から見て,弾性エネルギーと運動エネルギーをすべて考慮して式を立てる. (2) または,重心とともに動く立場から見たエネルギー保存を立てる.こちらは,単振動のエネルギー保存になる.
というわけです.
返答ありがとうございます.
もう一度,重心からみたPの運動が単振動であることに注意して,自分なりの解答を作ってみましたが,やはり答えとずれてしまいます.
下のURLに自分の解答を載せましたので,どこがいけないのか見ていただけないでしょうか・・・・?
ちなみに答えは V√2m/3k です. 重心の速度は,2V/3 というのを使っています.(これは間違っていません)
お願いします.
>答えが, V=ωA より A=V/ω でだしていて,自分の答えとは違っていました.
まず,これが最も簡明な解法ですから,これを検討しましょう.
Vは,ばねの自然長における相対速さになり,これが相対速度の最大値であることは自明です.したがって,相対変位の最大値はA=V/ω.実に明快です.
さて,DOGさんの解答ですが,・・・
# (混乱するので勘違いした解答分析の部分は削除しました)
あ,DOGさんの解答の意味が今やっとわかりました.DOGさんの答えは,重心から見たPの振幅を正しく計算されています.Q’の分も求めて足せばいいわけですね!ただし,Q’の振幅がPの半分であることは自明です.
なるほど・・・
要するに,自分は問題で要求されている単振動とは別世界の単振動の振幅を求めていた.
というわけですか・・・・
たしかに,Q'からみた単振動の振幅と,Gから見た単振動の振幅はあきらかに違いますね・・・
>Q’の振幅がPの半分であることは自明です
これは,重心が初期状態のバネの長さを1:2に内分しているから,おのずと,GからみたQ'の振幅は,GからみたPの振幅の半分であると考えてもよろしいのでしょうか?
その通りです.重心である限り,1:2の内分比は変わりません.
>別世界の単振動の振幅を求めていた.
重心から見たPの振幅を求めたのですから,ゴールまではあとちょっとだったのですね.考察は正しく,手順も間違いなかったのですから自信をもってください.ただし,入試対策となれば解法の効率がものをいいます.また,簡明でエレガントな解法ほど,より基本的でありながら(基本的だからこそ)深い洞察を必要とするものなのです.でも,それを理解するとAha!がまた増えて,柔軟な見方ができるようになっていきます.たとえば,今回のような相対運動の問題は,同じ運動方程式を数通りの立て方と見方ができます.
エネルギー保存
はQ', はPの座標と速度,加速度です.
エネルギー保存
※ただし,Q',Pそれぞれ単独でも成立する.周期を求めるだけならともかく,ばねを分割する方法は,エネルギー保存では冗長なことがわかります.結局1本にまとめたのと結果は同じだからです.
これをQ',Pに分けたものが,DOGさんが解答された見方ですね?重心は等速度運動するので,慣性力を考える必要がありません. は重心の座標と速度です.
どの立場から見ても,単振動を見極めるための計算の結果は,結局この相対変位についての運動方程式に落ち着きます.なお,この運動方程式を直接立てるのは「相対変位」と「換算質量」について知っていないと無理ですが,これはQ'とともに動く立場で慣性力を考慮しても得られます.DOGさんはこの方法をとられたのかな?
DOGさんが正しくたてた運動方程式です.これは,質量2m/3の質点があたかも相対変位を変位として振動するかのように書かれています.この質量は「換算質量」と呼ばれるものです.
さてエネルギー保存はというと,
と書けるのです.これが上のひとつにまとめられた運動方程式から自然に導かれる「単振動」のエネルギー保存です.エネルギー保存では, の同時置き換えが可能で,そうするとDOGさんの考えた重心から見てばねを分割した場合のP,Q’単独のエネルギー保存になります.
なお,以上において <--- の時間微分 <--- の時間微分 になっていることに注意すると,すっきりと飲み込めてくるものがあるかもしれません.
※ちょっと調子にのって遊びすぎました.読み流してください.