収束条件

収束条件

lan さんの書込 (2010/01/31(Sun) 01:16)

X(z)=(-z)/{z-(1/2)}の収束条件を求める,という問題についてです.

テキストには|z|<1/2となっているのですが,どのようにすればよいのかわかりません. 私の考えでは, X(z)=(-1)/{1-(1/2)*z^(-1)}となり, 等比級数と考えると公比が(1/2)*z^(-1)であるので,この絶対値が1より小さければよいと思いました. |(1/2)*z^(-1)|<1 1/2<|z| となってしまい,不等号の向きが反対になってしまいます. どこが間違っているのかご指摘いただきたいです. よろしくお願います.

Re: 収束条件

なんとなく さんのレス (2010/01/31(Sun) 11:26)

基本に忠実に行うことが大切だと思います. X(z)は複素関数で,その収束半径を求める問題ですね.基本的には(複素)関数を(複素)べき級数に展開して,その絶対収束で判定します.そのため,展開係数を求め,コーシー・アダマールの判定法を使います.べき級数にはテイラー展開すれば良いのですが,簡便法もあります.この例では, X(z)=-z/(z-1/2) =2z/(1-2z) =2z{1+(2z)+(2z)^2+(2z)^3・・・} (ただし,1/(1-x)=1+x+x^2・・・) =Σ2^nz^n ですから,係数an=2^nより,収束半径rに対して,判定法より, 1/r=lim|an+1/an|=2 したがって,r=1/2,つまり,|z|<1/2が収束条件です. まあ,結果から見れば上の展開3行目で各項が絶対値<1の条件ですから,あきらかですが.