ベクトル場に対するリー微分

ベクトル場に対するリー微分

hatekun86 さんの書込 (2009/12/15(Tue) 15:23)

ベクトル場(ユークリッド空間上のベクトル値関数.多様体で説明してくださらなくて結構です) のリー微分の定義が分かりません.おそらく関数のリー移動はわかるのだが,ベクトル場に どうやってリー移動が定義されるのか分かっていないのだと思います. X=Σa_i∂i, Y=Σb_i∂iとしてLx(Y)=[X,Y]を定義とする,というやり方ではなく, 次の定義を説明して頂けたら幸いです. Lx(Y):=(lim φ_t^*(Y)-Y)/t

簡単のため2次元x,y平面にして,2つのベクトル場A,Bを考えます. 点(x(0),y(0))を通るAによるフローを(x(t),y(t))と書きます. B=f(x,y)∂_x+g(x,y)∂_y とします.Bの(x(0),y(0))での値はもちろんf(x(0),y(0))∂_x+g(x(0),y(0))∂_y ですよね. Aによってtだけリー移動されたベクトル場φ_t^*(Y)の(x(0),y(0))における値は何になるの でしょうか. f(x(t),y(t))∂_x+g(x(t),y(t))∂_yではないに違いないと思いつつ,一応やってみましたが, やはり[X,Y]には一致しません.(x(0),y(0))における∂_iを(x(0),y(0))における∂_i をそのまま同一視しているのがよくないのだろうと思うのですが,,,. 和達先生という人の微分・位相幾何という本を読みながらの質問です.(この本の該当箇所 の記述は,よく意味がわかりません.写経はできますが.) 教科書をお示しくださる場合はなるべく物理院生向けのものを挙げて頂けると嬉しいです. よろしくお願いいたします.

Re: ベクトル場に対するリー微分

hatekun86 さんのレス (2009/12/16(Wed) 16:54)

質問者です.解決しました. はじめて投稿したもので,マナーが良くなかったかもしれません. すみませんでした. しかし物理学数学の問題を質問できるところは限られているので, またお世話になりたいときが来ると思います. このサイトの説明はとても分かりやすいです. 質問回答のお手伝いをしたいとも思いました.

シュッツという人の「物理学における幾何学的方法」 という教科書に「ベクトル場は関数への作用を基に考えるものである…」 という一文があり,それですっきりしました. この教科書は,典型的な名洋書の駄和訳という感じで,ものすごく分かりにくい ので初学者にはお薦めはできませんが,ほとんど分かりかけた状態からヒントを 掴むには良いと思いました. 結局ベクトル場Yのリー移動はG(-dt)YG(dt)で定義するのが妥当だということに 気づくことができました. なぜ群のAdjoint actionがこの形なのかも,これで初めて分かりました.