マクスウェルの方程式から,電磁場の伝播速度vは v=1/√(ε・μ), ε:媒体の誘電率,μ:媒体の透磁率 であり,真空中と物質中ではεが主に違うためにvが異なるそうですが,どうしてvが誘電率に依存するのでしょうか. この式に従えば確かにそうなのですが,この式の背後にどのような物理現象があってvがεに依存しているのか教えていただけないでしょうか.
ggさん,初めまして.
>どうしてvが誘電率に依存するのでしょうか.
まだマクスウェルの方程式はならわれていないのでしょうか?もしそうならば,マクスウェルの方程式群を一式学習されて,波動方程式にした段階でこのご質問はご理解戴けるとおもいます.逆に,ここまでは習ったけれど,納得出来ない点があるならば,具体的にご質問される事をお勧めします.
>この式の背後にどのような物理現象があってvがεに依存しているのか
むしろ,真空では理解出来るが,物質中での理解が出来ないのではないでしょうか?もし,そうであれば,具体的にご質問される事をお勧めします.
私は物性物理が不得意なので,お答え出来ませんが....
mNejiさん,はじめまして.お返事をありがとうございます.
>まだマクスウェルの方程式はならわれていないのでしょうか?もしそうならば, >マクスウェルの方程式群を一式学習されて,波動方程式にした段階でこのご質問 >はご理解戴けるとおもいます.逆に,ここまでは習ったけれど,納得出来ない点 >があるならば,具体的にご質問される事をお勧めします.
マクスウェルの方程式からv=1/√(ε・μ)を導出するところまでは勉強しました. ただ,形式的に式の変形を追っただけで,物理的な意味はきちんと理解できていな いです.
>>この式の背後にどのような物理現象があってvがεに依存しているのか > >むしろ,真空では理解出来るが,物質中での理解が出来ないのではないでしょう >か?もし,そうであれば,具体的にご質問される事をお勧めします.
v=1/√(ε・μ)から考えると,誘電率が大きいほどvが遅くなりますよね. 一方で,誘電率が大きいということは誘電分極が大きいということですよね. ということは,誘電分極が大きいほどvが遅くなるということですよね. なぜ誘電分極が大きいとvが遅くなるのでしょうか? 電磁波と媒体の物質の間で具体的にどのような事が起きている結果,誘電分極し易さとvとが関係付けられているのでしょうか?
>マクスウェルの方程式からv=1/√(ε・μ)を導出するところまでは勉強しました. >ただ,形式的に式の変形を追っただけで,物理的な意味はきちんと理解できていな >いです.
電磁気の場合,マクスウェルの方程式群を出して,波動方程式まで行ってからも,一度に納得がいかずに,何度か「単品のマクスウェルの方程式」元に戻ってからもう一度「マクスウェルの方程式群」を見直す事で,深い理解に達すのように感じます.
結局,「静電気,電流」などの源から,「電場,磁場」の場がどうやって出来上がって来るかを直感的に把握出来るには,ヴェクタ解析を通してスムーズに眺める能力の深化が必要なのだ,と思うこの頃です.
>誘電分極が大きいほどvが遅くなるということですよね. >なぜ誘電分極が大きいとvが遅くなるのでしょうか? >電磁波と媒体の物質の間で具体的にどのような事が起きている結果,誘電分極し易さとvとが関係付けられているのでしょうか?
とても興味深い問題設定をされていると思います.学校での勉強に平行して,ご自分の探索テーマとして,考え続けたら善いのでは無いでしょうか.
#一度,「キッテルさんの固体物理学入門の上巻」の誘電体の部分を眺めて見るのはどうでしょうあ.
ちょっと方向性が違うかも知れませんが,このサイトで活動されているクロメルさんの記事;
「ファラデー効果」, http://hooktail.sakura.ne.jp/elemag/faradayEffect/
は,物質と電磁波の相互作用をモデル化して現象を理解する試みだと思います.参考にされるといかがでしょうか.
ご助言をありがとうございます.
みなさんご存知の一般常識的なことかと思って,軽い気持ちで質問したのですが,結構難しい問題のようですね.
教えていただいた本などで勉強してみたいと思います.
あれから時々考えているのですが,物質の光との相互作用は時間応答としてはとても速いので,通常は定常状態を基に論議しているのだと思います.言うならば,時間的に平均として処理をしているので,モデルの入りようが無いのだと思います.
でも,レーザ光などでは「fs=10^(-15)s」位の時間分解能の実験が可能だと思うので,この領域の過渡応答を測定するような状況では,誘電体の時間応答をモデル化するような事があるかも知れません.
もし,そのような領域にご興味があれば,量子光学系の図書とかサイトをご覧になるのが善いかも知れませんね.