こんばんは. 高校3年生です. コンデンサーの誘電体挿入について質問です.
図のように比誘電率εrの誘電体を挿入したとき, 誘電体で満たされていない側と満たされている側の電位は等しいですよね. ということは,どちらとも電場が等しいと考えて,
誘電体で満たされていない側(左側)の電荷をq1 誘電体で満たされている側(右側)の電荷をq2 とすると, 左側について 電場E1=q1/εo*(1/2)S 右側について 電場E2=q2/εrεo*(1/2)S
E1 =E2より
q2 =εr*q1
となって,q2がq1より大きくなりますよね. そうすると,極板内に電荷の偏りが出てしまうと思うのですが, その電荷の偏りによって極板内に電場や電位ができてしまわないのでしょうか・・・ よくわからないのでどなたかご教示ください!よろしくお願いします.
dtさん,とてもクリアな考え方と思います.
>誘電体で満たされていない側と満たされている側の電位は等しいですよね. >ということは,どちらとも電場が等しいと考えて,
丁寧にいえば, (1)一方の電極の面に沿った面上の2点での電位は等しいこと.従って,電極内部には電流が流れない事になる. (2)一方の電極のある点から,電極に垂直に他方の電極まで,電場を線積分すると,出発点をどこにとっても等しくなる.従って,電極間の電位差は一定となっている.
ことが成立しているわけですね.
>そうすると,極板内に電荷の偏りが出てしまうと思うのですが, >その電荷の偏りによって極板内に電場や電位ができてしまわない >のでしょうか・・・
この「電荷の偏り」は,誘電体が分極した結果,その表面にでてきた誘導電荷に対して,電源からそれに静電誘導する電荷を供給する事で発生するものだとおもいます.逆にいえば,この供給があるから,誘電体内での電場が,誘電体内の無い時の電場と等しくいられると考えられます.
電荷は極板の表面に分布し,極板内部には存在しません. 当然,電荷の偏りも極板内にはなく,従って極板内に電場はできません. もちろん極板表面の電荷分布には偏りが生じているわけですが,その偏りは極板内部の電場を0にするように生じているわけです. (一般に電流が流れていないときの導体内部の電場が0になることはご承知のことと思います.)
yamaさん,
>電荷は極板の表面に分布し,極板内部には存在しません. >当然,電荷の偏りも極板内にはなく,従って極板内に電場はできません.
この部分は,私の書いた「電極内部には電流が流れない事になる.」に対するご発言でしょうか.もしそのようでしたら,お説の通りだと思います.
mNejiさんの書かれたことについてではなく
>その電荷の偏りによって極板内に電場や電位ができてしまわないのでしょうか・・・
というdtさんの疑問に答えたものです. もちろんmNejiさんが書かれていることは正しいのですが,dtさんの質問に対する直接的な回答からは少しずれているように思えたわけです.
yamaさん,
>dtさんの質問に対する直接的な回答からは少しずれているように思えたわけです.
そうですね,面に沿った方向を始めにいって,垂直方向の後にもう一度書く積もりがそのままになってしまいました.ご教示,有り難うございました.
皆さん,済みませんでした.
yamaさんmNejiさん,レスありがとうございます.
yamaさん,
>もちろん極板表面の電荷分布には偏りが生じているわけですが,その偏りは極板内部の電場を0にするように生じているわけです.
これは,対になる極板同士で,電極の(コンデンサーを形成していない)外側表面に生じる電荷の偏りが打ち消し合うということでしょうか?
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こんな感じでしょうか・・・ 理解力に乏しいもので.すいません.
そういうことではありません.
導体の表面電荷は内部の電場が0になるように分布するという一般則を念頭に「その偏りは極板内部の電場を0にするように生じている」と書いたわけですが,コンデンサーの電荷の偏りの説明としては適切でなかったようです.
というのは,コンデンサーの場合は対向する極板の内側表面に互いに逆符号の電荷が現れるため極板内部の電場は必然的に0になるからです. つまりコンデンサーの極板表面の電荷の偏りは極板内部の電場には影響しないわけです. (なお,極板の外側表面は帯電しません.)
表面電荷の偏りが表面に平行な電場を生じないことについては次のように考えることもできるでしょう. 極板に接している誘電体の表面には表面電荷と逆符号の分極電荷が生じていて,この両者を合わせた電荷密度は,誘電体のない部分の表面電荷密度に等しくなっています. つまり分極電荷も含めて考えれば,電荷の偏りは生じていないというわけです.