こんにちは. 世情により時間をもてあまし,物理を再勉強している社会人です.
空中においても,仕事の原理(F・S=F'・S')は成立するのでしょうか?
例えば,外力が物体Aに対し,1(N)×10(m)の仕事をした場合, 物体Aで,10(N)×1(m)の仕事に変換されるようなことが起こるのでしょうか?
簡単でよいので,これが成立しないことの証明を教えてください.
成立すると思います.
この場合,「物体」を「仕事の原理」における機械(道具)と見るべきですが,外力を受けた物体は,他に力がなければ加速されて衝突などによって他の物体に仕事ができます.それが10N×1mになることも可能です.この物体がもつ仕事の能力を運動エネルギーといいます.また,もしここで考えている外力以外の力(空気抵抗など)があって,加速せずに動いたとするならば,物体は反作用の力でたとえば空気抵抗の場合は空気を押す仕事をすでにしたわけですね.
仕事の原理は上のようにエネルギー保存の重要な基礎となっています.
Yokkunさん お返事ありがとうございます. 内容を読むうちに,問題の整理できたので再度質問させていただきます.
真空中,重力なしとして, 外力をかけてくる物体をX,外力をうける物体をAとした時,
XはAに1(N)×10(m)の仕事をする. AはXから10(N)×1(m)の仕事を受ける. というようなことが同時に起こることがありえるのでしょうか? (A内部には仕事の原理を利用した機構があるとする)
つまり,見た目には,Aは10(N)の力を受けているのに,Xは1(N)の反作用しか うけていないということがあるのでしょうか?
私はできないと思うのですが,うまくその説明ができません.
てこの原理をつかえば,その仕事の変換をできるのではないですか?
てこの支点を1:10の比に分けて, 10の方を1ニュートンで10m押してやるわけです.
滑車も工夫次第では,同じような変換ができると思います.
>てこの原理 支点は,外部ととれるので,下記条件に反しているような気がします. (A内部には仕事の原理を利用した機構があるとする)
もしかして,2体問題に還元した話ではないでしょうか?
単に,てこをAの内部とするかどうかという話ですね. でも,仕事の原理は物体とは切り離した「機械」を通して力を変換する場合というのが主旨ですから,「機械」を内部に含むというような考え方はあまりしないと思います.Aを「機械」とその出力を受ける物体に分けて考えるべきです.
てこでは例が悪いと考えます. 油圧シリンダー等の例が適切と思います.
いずれにせよ, >XはAに1(N)×10(m)の仕事をする. >AはXから10(N)×1(m)の仕事を受ける. ということは「機械」がAに含まれるという設定では,ありえない話ですね. Aの「機械」をのぞいた一部Bが10(N)×1(m)の仕事を受けることはありうるということになるでしょう.仕事の変換にはかならず「機械」が仕事をやり取りする物体の間になければいけません.
>「機械」がAに含まれるという設定では,ありえない話ですね. 含まれる含まれない以前に,No.25098が2体問題なら,作用反作用の法則により, 答えとしてはありえないとなりますよね.
しかし,AはXから受けた10(Nm)仕事を,摩擦力10(N)×移動距離1(m)の仕事で熱に変換したは,ありえますよ.
そうですか,よく文章を読めていなかったです. 混乱させてすみませんでした.
>混乱させてすみませんでした.
いえいえクロメルさんの考察は問題ないと思うんです. maruさんが考えていることは多分そういうことだと思うんですね.
要は,仕事の変換は第3者としての「機械」をはさまなければいけないから, >XはAに1(N)×10(m)の仕事をする. >AはXから10(N)×1(m)の仕事を受ける. ということは,ありえないということですね.
いろいろとみなさんの話を聞くうちに,考えがまとまりました.
まとめとしては, (1)A内部の機構をCとして,X,C,Aの三つで考えると,C,Aを一緒にして剛体Dとしまうと,C,A間の力は内力なので,Dは作用反作用でまったく動かないことにる.ただ単に,Xからの外力がDに働くだけ. (2)XとDの間の力はいくらでも大きくできる.(磁石,ばね等で)
■問題の解としては,(1)の考え方から,Dは1(N)×10(m)の仕事しかうけない.衝突時は1(N)の力を受けながら,10(m)進む運動となる.
■応用として,X,C,Aとわかれた物体を考えると,X-A間で1(N),C-A間で10(N) とすることができる.X-A間で1000(N),C-A間で0.01(N)等いろいろ組み合わせはある.
・・・ということだと思います.