量子力学の基礎

量子力学の基礎

huma さんの書込 (2009/07/06(Mon) 15:30)

正値な演算子 A,B に対して tr(AB)\geq0 となることを証明するにはどうしたらいいですか??Bの固有ベクトルから正規直交基底を作って解けばいいのですか??分かるかたいたらお願いします.

Re: 量子力学の基礎(追加)

huma さんのレス (2009/07/06(Mon) 15:36)

正値の演算子って言うのは A が正値の演算子だったら,任意のuに対して <u|A|u>\geq0 ということです.

Re: 量子力学の基礎(追加)

mNeji さんのレス (2009/07/07(Tue) 00:52)

humaさん,数学的な詳しい事は判りませんが,ブラケット形式で考えてみます.

>Bの固有ベクトルから正規直交基底を作って解けばいいのですか?? > A が正値の演算子だったら,任意のuに対して <u|A|u>\ge 0 ということです.

これをそのまま,式にしただけみたいですが.

ABのトレース

\mathrm{tr}AB = \sum_u <u|AB|u> \qquad (1)

|u>はBの固有関数で直交関数系を成し,完全性を満たす;

B|u> &= b_u |u> &\  (2)\\<v|u> &= \delta(v,u) &\ (3)\\\sum_u |u><u> &=1  &\ (4)

A,Bは正値の演算子

<u|A|u>\quad \ge \ 0 \qquad (5)\\<u|B|u>\quad \ge \ 0 \qquad (6)

以上の材料から,何か言えませんか?

Re: 量子力学の基礎(追加)

toorisugari no Hiro さんのレス (2009/07/07(Tue) 11:31)

残念ながら

\mathrm{tr}(AB) &= \sum_u \langle u|AB|u \rangle\\&= \sum_u \langle u|A \left(\sum_{v}|v\rangle\langle v|\right) B|u \rangle\\&= \sum_{u,v} \langle u|A|v\rangle ~\langle v|B|u \rangle

であり,簡単にはいきません. 難しい問題ですね.

Re: 量子力学の基礎(追加)

mNeji さんのレス (2009/07/07(Tue) 12:05)

どこが落とし穴なのか判りませんが,敢えて無謀を続けると,

\mathrm{tr}(AB) &= \sum_{u} \langle u|AB|u \rangle\\&= \sum_{u,\ v} \langle u|A|v\rangle\langle v|B|u \rangle\\&= \sum_{u,\ v} \langle u|A|v\rangle\langle v|b_u|u \rangle\\&= \sum_{u,\ v} \langle u|A|v\rangle b_u\langle v|u \rangle\\&= \sum_{u,\ v} \langle u|A|v\rangle b_u\delta(u,v)\\&= \sum_{u} \langle u|A|u\rangle b_u\\&= \sum_{u,\ v} \langle u|A|v\rangle\langle u|B|u \rangle

#「langle,rangle, ~」の存在に初めて気が付きました.有り難うございます.

Re: 量子力学の基礎(追加)

yutaka さんのレス (2009/07/07(Tue) 12:11)

はじめまして,1次元調和振動子の固有関数を用いて,ABの行列要素を計算するのはどうでしょう. \int_{-\infty}^{\infty}\psi^*(x)AB\psi(x)dx

Re: 量子力学の基礎(追加)

toorisugari no Hiro さんのレス (2009/07/07(Tue) 12:16)

yutakaさん >> 別の問題なら,記事を消して別スレッドを立ててください. >> あと,問題が完全でありません.完全な問題を書いてください.

すいません.followだったんですね.上の文は取り消します.

Re: 量子力学の基礎(追加)

toorisugari no Hiro さんのレス (2009/07/07(Tue) 12:22)

mNejiさん

\mathrm{tr}(AB) &= \sum_{u}\langle u|AB|u\rangle &(\langle u|u'\rangle=\delta_{u,u'},\sum_{u}|u\rangle\langle u| = 1)\\\text{where~}\\B|u\rangle &= b_u |u\rangle ~\left(b_u \geq 0\right)

\langle u |A| u \rangle \geq 0 ~\text{for~} \forall u

を使えば,たしかにうまくいきますね.ただ, v の展開は蛇足だと思いますよ.

Re: 量子力学の基礎(追加)

mNeji さんのレス (2009/07/07(Tue) 13:27)

toorisugari no Hiroさん,

>ただ, v の展開は蛇足だと思いますよ.

そうですね.つい最初に「AとBとの積に分ける」のに意識が向いてしまいました.ただ,「Aの行列は非対角成分を持っていても良いのですよ」というのが明示的にはなているメリットがあるかも知れません.

#でも,自分で「完全性」を持ち出すのが初めてだったので...つい指が滑ってしまったような(汗).

humaさん,yutakaさん,

色々な方向から考えを進められるのは素晴らしいとおもいます.どしどし論議をされますように.