リコーダーなどの楽器の音の高さを合わせるには,中音のラが400Hzになるよう楽器の管の長さを調節する.400Hzに調節できたリコーダーと調節できていないリコーダーを同時に吹いたところ,1秒間に5回のうなりが聞こえて,調節できていないリコーダーの方が低い音に聞こえた.調節できていないリコーダーは何Hzの音をだしているか.また,400Hzに合わせるには管の長さをどのようにすればよいか.
自分の解答は 1秒間に5回のうなりが聞こえたから調節できていないリコーダーは405Hzか395Hzで,調節できていないリコーダーの方が低い音に聞こえたとあるから,答えは395Hzと解いたのですが合ってますか? 400Hzに合わせるには管の長さは短くするということだけでいいのですか? 誰かお願いします.
>中音のラが400Hz
理科年表によると,「国際基準イ=a 1 =440Hz」ですから,400Hzはとても低い音合わせですね.バロック時代の古楽器でも,せいぜい420Hz付近が最大だった様におもいます.
本題に戻りますと,「答えは395Hz」,「管の長さは短くする」でいいと思います.
この問題から管の長さとかはわかりませんよね?
>この問題から管の長さとかはわかりませんよね?
私は,リコーダは判りませんが,フルートの音合わせでは,頭部管(吹き口のある)を出し入れします.主として温度によるので,夏は短めに,冬は長めにします.せいぜい+/-10mm弱程度とおもいます.
ちょっと細かな話ですが,基準音の周波数f=400Hz, g=修正するベキ周波数, 時間t,とすると,合成音は;
今,うなりが5Hzという事は,エンベロープ部分の周波数(差分)に着目して,
ですから,
となりますか....
答は両方ともそれで合っています. で,管の長さを知るには,音速が必要です. 400 [Hz] の場合,仮に音速を 350 [m/s] として基本振動で求めると,管の長さは約 40 [cm] になります.
mNejiさん
細かい話はそうなるのですが,高校の範囲というか一般的に,うなりは単に2つの振動数の差として扱ってかまいません. この辺りは大学生向けのテキストには理由が書かれています. よって,395 [Hz] で問題ありません.
transferさん,
>うなりは単に2つの振動数の差として扱ってかまいません.
あ,そうですね.間違っていました.エンベロープの中で,平均周波数 の振動が起こるので,差分振動数の2倍がうなり周波数に聴こえるので,
となりますね.私は,ずっと間違えていたようです(汗).申し訳ありませんでした.
物理初心者さん,とんだ間違いでご免なさい.
この説明図としては, http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%8A の下段の図で,赤い線が差分波 を表すものの,其れに青い線の平均波 が積となる為に,差分波の符号と逆の値に波形が出て来る為に,エンベロープ(包絡線)の周波数が二倍に見えてしまう,と解釈できそうです.
mNejiさん transferさん 丁寧な解説ありがとうございました
自己コメントです.
>理科年表によると,「国際基準イ=a1=440Hz」ですから,400Hzはとても低い音合わせですね.バロック時代の古楽器でも,せいぜい420Hz付近が最大だった様におもいます.
と書きましたが,その後,「フランスのリコーダー」のCD(フランス・リコーダー作品集,MH-1194, Meister Music Co., Ltd. Yokohama)のリコーダ演奏者の山岡 重治さんの解説によると,以下に引用する様にさらに低い様です; 〜〜〜〜 フランスのリコーダーの特徴としてあげられるのは,まずピッチが低いという事である.実際に残っている楽器のピッチは大体 387〜405Hzと幅が広いが,概してイギリスやドイツの 409〜415Hzのピッチの楽器と比べると,性格の違いは相当なものがある. (途中略) 全体の長さの違いは,392Hzの場合,415Hzと比べて,+25mm程度に過ぎないが,息圧に対する音程の変化が少ない.結果としてより膨らみのある音がだせることになる.(以下略) 〜〜〜〜 だそうです.