−18℃の氷100gを100℃の水蒸気にするにはどれだけの熱量が必要か. 氷の比熱は2.10×10^3 j/kg・K,水の比熱は4.19×10^3 j/kg・K ,融解熱は3.35×10^5 j/kg ,気化熱は2.26×10^6 j/kg である. Q=mc?t を使うのはわかるのですが?tの部分の分け方がわかりません.お願いします.
まず,問題文の
> 水の比熱は2.10×10^3 j/kg・K
は,水ではなく,氷の間違いでしょう.
この問題では,氷から水蒸気に変化させますが,氷と水蒸気は異なる状態のものです. 氷は固体ですが,水蒸気は気体です. したがって,次のように状態の変化と温度の変化を分けて考えなくてはなりません.
Q = m c ?t を使うのは,?t がゼロでない,(1)と(3)の場合です. ただし,比熱 c は氷と水で異なるので注意しましょう. (2)と(4)は,それぞれ融解熱と気化熱を使います.(この2つは ?t = 0)
Q = m c ?t (1)100×2.10×10^3×(0-(-18))=3.78×10^6 (2)100×3.35×10^5×(0-0)=0 (3)100×4.19×10^3×(100-0)=4.19×10^7 (4)100×2.26×10^6×(100-100)=0 よって −18℃の氷100gを100℃の水蒸気にするには 3.78×10^6+0+4.19×10^7+0=45.68×10^6 の熱量が必要である
これでいいですか?
ちょっと惜しいです.2点惜しいところがあります.
まず,問題文に与えられている単位に注意しましょう. 問題文では,比熱の場合,[J/kg・K] となっています. kg とありますから,これは 1 [kg] あたりの比熱です. しかし,問題では 100 [g] とありますから,これは m = 0.1 [kg] ですよね. ですから,物理初心者さんが計算している 100 は, 0.1 として,もう一度計算し直さなくてはなりません. でも,このやり直しは簡単ですよね.
次に,これも問題文に与えられている単位に注意してほしいのですが,融解熱と気化熱の単位は,[J/kg] となっています.(私が ?t = 0 と書いたのが,間違いの元になったかもしれませんが) この2つは温度変化には依存せず,単に質量に依存します.
以上,m = 0.1 [kg] として計算すること,(2)と(4)では,単に m = 0.1 として,融解熱や気化熱に質量をかければいいことの2点です.
Q = m c ?t (1)0.1×2.10×10^3×(0-(-18))=3.78×10^3 (2)0.1×3.35×10^5=3.35×10^4 (3)0.1×4.19×10^3×(100-0)=4.19×10^4 (4)0.1×2.26×10^6=2.26×10^5 よって −18℃の氷100gを100℃の水蒸気にするには 3.78×10^3+3.35×10^4+4.19×10^4+2.26×10^5=305180≒3.05×10^5 の熱量が必要である
これでいいですか?
はい,それでOKです.