万有引力

万有引力

物理初心者 さんの書込 (2009/06/11(Thu) 22:54)

月の公転周期は27.3日である.地球の中心から月の中心までの距離を3.84×10^5km,月の質量を7.35×10^22kg,万有引力常数を6.67×10^-11m^3/kg.s^2 とする. (1)月の加速度を求めなさい (2)地球が月に及ぼす万有引力の大きさを求めなさい (3)地球の質量を求めなさい

これは解くのに F=Gm1m2/r^2 を使うだろうなということはわかるのですが,(1)の加速度はどうやって求めればいいのですか.お願いします

Re: 万有引力

transfer さんのレス (2009/06/11(Thu) 23:19)

月の公転周期 T が与えられていますよね. それから,地球を中心として周囲を月が円を描く円運動の角速度が求まります. 角速度 ω は,ω = 2 π/T [rad/s] で計算できます. 円運動の向心加速度(または遠心加速度)は,本に公式が載っているはずですが, a = r ω^2 [m/s] で与えられます. r に問題で与えられている地球と月の距離を代入して,別に求める ω [rad/s] とで計算できます.

Re: 万有引力

物理初心者 さんのレス (2009/06/11(Thu) 23:51)

a = r ω^2を使うんですか?! たくさん公式があるのでゴチャゴチャになってます・・・

ω = 0.23 a=8.8×10^4m/s^2 になりましたがOKですか? (2)は地球の質量が分からないので求められないんですが・・・

Re: 万有引力

transfer さんのレス (2009/06/12(Fri) 00:34)

教科書の「円運動」のところを見れば載っているはずです. 同じ式でも,他のパラメーターで書き直せば,同じ内容を表す式がいくつか出てきます. a = r ω^2 は使えます.

この問題は,万有引力(ここでは地球が月を引く引力)が,円運動(ここでは地球を円の中心にして月が円を描く)の向心力になっているということを,確認させるための問題です. 円運動をするには,常に円の中心に向かって力が働いている,というのを授業で習うはずです. その力の正体が,万有引力だということを,わからせようとする問題です. ですから,(2)はわかりますよね. (1)では向心力の向心加速度を求めるので,それに月の質量をかければ,その力の大きさ,つまり向心力の大きさが求まります. それが,万有引力の力の大きさと等しくなります. ですから,力の大きさがわかれば,逆に地球の質量が求められます.

私が計算したら, ω = 2.664 × 10^(- 6) [rad/s] a = 2.725 × 10^(- 3) [m/s^2] となりました.

これが正しいとは限りませんが(あとで再度確認します),物理初心者さんの求めている値は,直感的に大きすぎます. まず,角速度がめちゃくちゃ大きすぎます. 今試しに計算してみたら,公転周期を秒に直していない値ですね. 1日は 86400 [s] ですから,これで秒に直して,もう一度計算し直してみてください.

Re: 万有引力

物理初心者 さんのレス (2009/06/12(Fri) 01:28)

距離をkmのまま計算していました・・・

計算すると ω = 2.662 × 10^(- 6) [rad/s] a = 2.722 × 10^(- 3) [m/s^2] (2)2.00×10^20 (3)6.02×10^24 になりましたがOKですか?

Re: 万有引力

transfer さんのレス (2009/06/12(Fri) 01:48)

その値で問題ないでしょう.私もそのような値になりました. 地球の質量は,手元にある本だと約 5.975 × 10^(24) [kg] です. 力の大きさは,物理初心者さんの値と変わりません.2 × 10^(20) [N] です.

なので,この問題は解決ですね.

ただ,今回は私が問題を見たのが投稿されてから割とすぐだったので,今回はほぼリアルタイムでやり取りできましたが,これはたまたま偶然ですので,いつでも私がすぐに返答できるわけではありません.(ここを四六時中見ているわけでもありませんので) もちろん,問題が投稿されているのを知ってても,私の手持ちの仕事を優先しますので,そこは承知しておいてください.

Re: 万有引力

物理初心者 さんのレス (2009/06/12(Fri) 01:54)

了解しました 別に返答が遅れてもかまいませんのでまたよろしくお願いします. ありがとうございました!

Re: 万有引力

mNeji さんのレス (2009/06/12(Fri) 18:45)

transferさん,

いつも明快な解説をされているのを拝見していて,感動しています.

今回は,内容の話ではなくて,表記法についてコメントさせて頂きます.例えば,お書きになった例で;

>私が計算したら, >ω = 2.664 × 10^(- 6) [rad/s] >a = 2.725 × 10^(- 3) [m/s^2] >となりました.

ですが,もしも,自分が書くとすると;

ω = 2.664 × 10^(- 6) rad/s a = 2.725 × 10^(- 3) m/s^2

と書くと思います.簡単な話が,ある半径rの円運動を考えるとして,それが

・太陽と地球:r = 1 AU = 1.495 978 706 91(6)×10^(11) m ≒ 149.5 Gm ・サーカスの円コースとオートバイ: r = 3.2 m = 320 cm ・水素原子と電子:r = 1 a.u. = .291772108(18)×10^(-11) m ≒ 2.9 pm

と考察対象に特有な単位があったり,使い易い接頭辞(k, M, G, T, m, μ, n, p)も色々ですよね.ですから物理の式,例えば,遠心力「a = r ω^2」 と書いても,実際に書くまでは,単位を具体的に決めずに,実際の計算の時に,「係数」と「単位」を同時に書く事にするのだと思います.

所が,物理量の次元解析では,物理量を「[ ]」で括って示す事があります.

長さr:[r] = L 重さw: [w] = M 時間t: [t] = T 温度T: [T] = Θ 電荷q: [q] = Q

すると,力学量の例では [速度 v] = L/T = LT -1 [加速度 a] = L/T^2 = LT -2 [角速度 ω] = 1/T = T -1 [力 f] = ML/(T^2) = MLT -2 [仕事 W] = ML^2/(T^2) = ML 2 T -2 等々.

Re: 万有引力

transfer さんのレス (2009/06/13(Sat) 01:09)

mNejiさん,初めまして.

私の方も,mNejiさんらの議論からは,学ぶものがいろいろあります. 私は議論に参加するレベルにはありませんし,まず,性格的に向かないですね. 物理学者も性格や研究スタイルなどでいろいろなタイプに分かれると思いますが,それと同じです.

ところで単位や括弧([ ])については,mNejiさんのおっしゃる通りです. その辺りは,私も十分に承知しています. ただ,これまでの問題は,使っている単位が規定されていますので,それに準じて明示しています. また,私が単位を [ ] でくくるのは,主に文章の読みやすさ見やすさのためで,ここは意識してやってます.(それと,半角のスペースを入れるのも) しかし,次元解析というのは非常に役立ちますよね. 万有引力の重力定数とかプランク定数やバネ定数などの次元を知るのに,私は結構よく使います. 実は,覚えることが苦手なので,それでお世話になっているのですが(笑)

Re: 万有引力

mNeji さんのレス (2009/06/13(Sat) 01:29)

>物理学者も性格や研究スタイルなどでいろいろなタイプに分かれると思いますが,それと同じです.

そうですね,自分のやり易い方法で自然体で論議出来れば,それで良いのだと思います.

>その辺りは,私も十分に承知しています. >ただ,これまでの問題は,使っている単位が規定されていますので,それに準じて明示しています.

了解しました.

>また,私が単位を [ ] でくくるのは,主に文章の読みやすさ見やすさのためで,ここは意識してやってます.(それと,半角のスペースを入れるのも)

なるほど,一定のルールで書かれていればそれも有りだとおもいます.ただ私の感じだと,数値と単位とが他人行儀に分かれてしまっているように感じます(笑).

>実は,覚えることが苦手なので,それでお世話になっているのですが(笑)

はは,同じです.私は「理科年表」をすぐに眺めます.