β線の後方散乱についておねがいします

β線の後方散乱についておねがいします

ゆう さんの書込 (2009/06/03(Wed) 23:44)

GM計数管によるβ線の最大エネルギーの測定を行った際に,吸収体Alを用いた未知試料の吸収曲線を作成しました. このとき,Alの厚さをmg/cm2で表したのですが,なぜmmではなくmg/cm2で表さないといけないのでしょうか? どなたか詳しく教えていただけませんか?

Re: β線の後方散乱についておねがいします

toorisugari no Hiro さんのレス (2009/06/04(Thu) 19:04)

実際の試料の「厚さ」mg/cm^2はいくらになりましたか?それから換算される厚さmmはいくらになりますか?

Re: β線の後方散乱についておねがいします

mNeji さんのレス (2009/06/05(Fri) 09:49)

一般的に,散乱とか吸収の現象には,「線吸収係数」とか「質量吸収係数」が使われます.簡単にその理由を考えます.

説明が簡単の為に,面積がΔSの領域に,線元より粒子流Jが照射されて,厚さΔxの試料中で後方散乱したとします.

試料中で後方散乱する粒子数 Nout ∝ (J) * (ΔSΔx 中にある試料の粒子の数)* (入射粒子と試料粒子とが散乱する確率)

となります.この内,ΔNsample=(ΔSΔx 中にある試料の粒子の数)は更に,試料の体積密度をρ,試料の分子量M,アボガドロ数Aとすると,

ΔNsample = ΔS・Δx・ρ/M*A

となります.この為に,試料の厚さをΔxで表すよりもρΔS・Δx,で表す方が自然と考えられるのでは無いでしょうか.

とくに,試料の種類が多数在る場合,実験の整理が楽になったり,条件設定が系統的にできる,等のメリットがあると思います.