所有している針金の曲げ剛性を測定したいのですが,測定器などがあるのでしょうか?テンシロンで測定できますか?
また,針金の材料が判った場合は,計算値で出ますか? もちろんですが,測定値と同等の数値がでるのでしょうか?
すぐにでも実験しようと思います. 結果はご報告します!
よろしくお願いいたします.
エー・アンド・デイは,万能試験機「テンシロン RTFシリーズ」,「テンシロン RTGシリーズ」を 2006年6 月20 日より発売します. 万能試験機は,多様な試験が治具(アタッチメント)の交換で行える「引張試験」,「圧縮試験」および「坑折・曲げ 試験」を行うための 材料試験機です.
からして,曲げ試験用のアタッチメントが在れば原則として,テンシロンで?針金の曲げ剛性?を測定できます. しかし,針金は手で引張っても簡単には伸びないが手で簡単に曲がるのが一般的な印象でしょう. 従って,荷重測定最小目盛(最大荷重容量の1/500ぐらいかな)の確認が先ず必要です. 曲げ試験用のアタッチメントの左右の支点の上に針金を水平に載せ,中央を指で押して荷重とタワミの関係の感触を試しましょう.
すぐにでも実験しようと思わず,針金の材料を知り,材料が金属なら引張弾性率を 樹脂なら曲げ弾性率を文献で知ることです.それから?針金の曲げ剛性?を概算するべきです.
?針金の曲げ剛性?は定義が曖昧ですが,普遍的には針金の材質の曲げ弾性率に至ります. 針金の材質の引張弾性率はテンシロンでの引張試験測定値から計算できます.これを文献に代替するも良い.
針金の材質の引張弾性率∝(荷重x長さ)/(伸びx直径^2)なので,直径の測定精度が重要です. 針金の材質の曲げ弾性率∝(荷重x長さ^3)/(伸びx直径^4)なので,直径と長さの測定精度が更に重要です. 引張試験に対比して,曲げ試験では長さを支点間距離伸びをタワミと言い換えるのが正しい表現です.
?計算値と測定値と同等の数値がでるのでしょうか??については針金の材質・直径・支点間距離や 試験データの使用目的などの具体的条件を踏まえ,上記の比例の式を考慮して判断して下さい.
ご回答有り難うございます. 引張弾性率=ヤング率ですかね.
曲げ剛性=ヤング率×断面二次モーメントなので, サス304の針金(断面円形)の場合は,計算で求まります.
「実験で曲げ剛性を求める」とはおっしゃるとおり, ヤング率を測定するということになるかと思いました.
で,早速うちのテンシロンにもヤング率測定機能がついていた(試験片の直径と長さを打ち込むと,弾性域の測定グラフから,勝手に計算してくれる)ので,測定してみました. が,サス304の約200GPaに比べると,10倍ほど小さい値が出てしまいました. 滑っているのかな?もう少しトライしてみます.