プラスチックボトルの生産技術に関わっております. ポリプロピレンのキャップをポリプロピレンのボトルにキャッピングしているのですが,キャッピングしてから数日後のキャップの開けトルクが設定値よりも高い値がでております.キャップ/ボトルの表面状態が不均一ではないかと考え,スティックスリップ現象により異常なトルクが生じていると考えているのですが,表面状態(例えば,潤滑剤やポリマーの溶出等)でスティックスリップ現象は大きく左右されるのでしょうか? また,表面状態を均一化させればスティックスリップ現象は低減され,開けトルクは安定する方向に向かうのでしょうか?
どのような現象か判らないのですが,類推でコメントさせて頂きます.
真空中で,金属同士を接触させる場合,同種類の金属にするとかみ合ってしまい,動かなくなる事が多く,異種金属,例えば,ステンレスと真鍮,の組み合わせを使ったと思います.
高分子材料でも,組成を変えるとどうなんでしょうか?
コメントありがとうございます.
キャップの素材を変更するとまた別の挙動になり,ポリプロピレンとポリエチレンの組合わせと前述のポリプロピレンではキャップを開けるのに必要なトルクの減衰は異なります.ただどちらの組み合わせにしても表面状態によっては設定したトルクよりも大きくなる現象が起きています. たとえば1時間後の開けトルクを100Ncmに設定し,100個キャップを閉めたところ平均は120Ncm程度ですが,1個だけ300Ncmとなり何らかの異常が起きている様です.キャッパーの安定性は検証済みなのでボトル,キャップで何か原因があるのではないかと考えています.
難しいものですね.
トルク異常が発生した場合の有無によって,表面に違いの有無が対応していませんかね?もっとも,1%の確立というのは対処が微妙ですね.
判らなくて,申し訳在りませんでした.
遅すぎたと思いますが,「スティック = stick 」に今頃気が付きました(汗).
「stick slip 摩擦 高分子」で検索すると,結構ヒットします.企業の研究が多いと思っていましたが,意外と大学からの報告が多い様ですね.お近くの大学を探して,相談に行かれるのも一法かと思いました.
ご回答ありがとうございます.
表面状態が違うと,動摩擦と静摩擦に影響するため異常なトルクが発生するという理解でよろしいのでしょうか・・?
回答というより,単なる推測の域を出ていませんが,「stick and slip」という表現を拝見した時に,ヴァイオリンの弦と弓と松ヤニみたいな関係をイメージしました.恐らく,この場合,多数の松ヤニが弦と弓の中間に存在して,その個々のサイトが統計的に「stick and slip」を繰り返すのだろうとおもいます.
もしも高分子材料である一定の摩擦条件を引き出そうとする場合,表面を積極的にザラツいたようにする事はできないのでしょうか?ただ,密封性などとは相反するかも知れませんね.
やはりこのような問題は,専門家にお伺いをされることをお勧めします.
いろいろご意見ありがとうございます.実験にていろいろな条件を振ってみて専門家に確認してみます.
はじめまして,こんにちは.
私は,門外漢ですが,この様な現象が観測された時,一般的には, 同じボトルとキャップでもう一度,閉めなおす実験を行うのでは 無いでしょうか,
一様分布に従って現象が観測されるのであれば,同じ固体同士であっても 再び同じ現象が観測されないと思うのですが・・
普通に考えると,ボトル,及びキャップの固体差(公差基準からの変位)を チェックすると思うのですが.(変形,断熱膨張,及び内容量(残り空間)の 差等を考慮しない場合)
一定の頻度で起こるとすれば,キャッピングマシンの制度も,今一度,確認 する必要が有ると思います.
スティックスリップ現象では,経過時間(数日の範囲)は,それほど大きな ファクターでは無いと思いますが・・
返信遅れて申し訳ありません.
寸法等に関しては管理しており,公差内であり,cpkも3σに入っています. 再現性が難しく,突発的に起こることからキャッピング工程に問題があるのではないかと考えています.
ご指摘の通り,経過時間にはさほど影響しないと思いますがキャッピングする際にスティックスリップの影響により異常な締め力が掛かっているのではないかと考えていました.