相対性理論では,運動している時計(t)と静止した時計(T)の時間経過に以下の関係があるとされています. T/t=1/(1-(v/c)^2)^(1/2)
もし,因果律など難しいことを無視して,速度v > cを許すと,虚数がでてきます. この意味を上の式だけに基づいて説明するとすれば,どのように表現できるでしょうか.高校生レベル範囲で教えていただければ助かります. 宜しくお願いします.
質問の仕方があいまいであったかもしれません. もう少し踏み込んで説明すると.
v > cとすると,T/t=1/√x・iとなるので,両辺iで除すと,
T/ti=-1/√xとなります.
これはTに対して,tが虚数時間で,一方で両者が逆行関係にあるということは,Tに対してtiは過去に流れているということなのでしょうか.
また,かりに時間に虚数を許すなら速度にも許されると考えて,v/c = Viとしてみると,T/t=1/(1 + V^2)^(1/2)を得ます. 1/(1 + tan2 θ)の類推からT/t= ± cos θという関係も考えられます.これだと両者実数の範囲で扱えますが,やはり時間が相反するような関係も現れてしまいます.
これらは考え方(計算方法)に問題があるのか,それとも特別な物理解釈があるのでしょうか.素人ですが,必要があって確認しております.どなたか教えていただければ本当に助かります.
> 速度v > cを許すと,虚数がでてきます.この意味を上の式だけに基づいて説明するとすれば,どのように表現できるでしょうか.
高校レベルの説明でよいなら,「虚数がでるので, のとき意味はありません.」です.
実際,数学的取り扱いのしやすさのために虚数時間を導入することはありますが,あくまでも数学的構造を見やすくするための便法という位置づけだと思います.虚数時間に物理的意味を与える完成した理論を私はみたことがありません.
計量
の左辺が正の時は を固有時間と解釈しますが,負の時には(虚数の)時間という解釈はせず,左辺は距離の2乗の(-1)倍と解釈します(この距離を固有距離ということもあります).
まして,光速を越える速度を考えることはありません.
toorisugari no Hiroさん,回答ありがとうございます.
>あくまでも数学的構造を見やすくするための便法という位置づけだと思います.虚数時間に物理的意味を与える完成した理論を私はみたことがありません.
なるほどそうですか.おっしゃるとおりだとして,光速を超える媒体で,情報を過去に送れるという話も聞きます.そのように主張する人たちの根拠を固有時間等の計量から(数式的に)どのように導き出すのか知りたいというのが質問の趣旨でして.
物理的に意味が不完全かもしれず,また,当方には手におえないほど難しいかもしれませんが,もし,ご存知でしたら教えていただけたら嬉しいのですが. よろしくお願いします.
> 光速を超える媒体で,情報を過去に送れるという話も聞きます.そのように主張する人たちの根拠を固有時間等の計量から(数式的に)どのように導き出すのか知りたいというのが質問の趣旨でして.
このような方は2種類あります.
一つ目はプロのグループで,過去の議論をすべて理解した上で,一般相対論や量子力学の数学的隙間より「情報を過去に送れる」という論理が導けると提案しているグループ.
もう一つは,過去の議論を理解せず,適当に述べている「トンデモ」なグループ.
前者については高度すぎて私には分かりません.後者については近寄らない方がよいです.
そうですか.若干途方にくれておりますが,分かる方がいないということであれば致し方ありません.
とりあえず教えていただきありがとうございました.