また,デルタ関数です.すみません.

また,デルタ関数です.すみません.

snow さんの書込 (2008/10/31(Fri) 19:09)

次の式が成り立つそんなんですが,どうしてかよくわかりません. \bigtriangleup(\frac{1}{r})=-4\pi\delta(r) 一様自分でも調べてみたけど,超関数?とかよくわかりませんでした. お願いします!!

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/10/31(Fri) 19:25)

(1)ガウスの発散定理,ご存じですか? (2)(スカラー)ラプラシアンを \mathrm{grad},\mathrm{rot},\mathrm{div} で表すと? (3) r=|\bm{r}| として \mathrm{grad}\,(r) の値は? \mathrm{grad}\,(1/r) の値は? (4)球面における面積積分

&\oint_{|\bm{r}|=R_0} \left(\frac{1}{r^2}\right)\mathrm{d}S_{\bm{r}}

の値は? (5)球における体積積分

&\int_{|\bm{r}|<R_0} \triangle\left(\frac{1}{r}\right)\mathrm{d}V_{\bm{r}}\\&\int_{|\bm{r}|<R_0} \delta(\bm{r})\mathrm{d}V_{\bm{r}}\qquad(\delta(\bm{r})=\delta(x)\delta(y)\delta(z))

の値は?

(4)くらいまでは自力でやってきてくださいね.

# 記法に間違いがあったので修正しました.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/10/31(Fri) 19:54)

あぁ,ガウスの発散定理かぁ.えーと, &\int\triangle\left(\frac{1}{r}\right)\mathrm{d}V は立体角になりますね. だから, 4\pi で, \int\delta(r)dV=1 よって, \bigtriangleup(\frac{1}{r})=4\pi\delta(r) でいいのかな? あれ?マイナスの符号が・・・.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/10/31(Fri) 20:00)

>あぁ,ガウスの発散定理かぁ.えーと, > &\int\triangle\left(\frac{1}{r}\right)\mathrm{d}V は立体角になりますね.

これは発散定理ではありません.

> あれ?マイナスの符号が・・・.

きちんと最初から計算しませんか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/10/31(Fri) 20:15)

えーと, &\int\triangle\left(\frac{1}{r}\right)\mathrm{d}V=\int\bigtriangledown(\frac{1}{r})\cdot{\bf n}dS=\int\frac{{\bf r}\cdot{\bf n}}{r^{3}}dS 積分範囲が (-\infty,\infty) なので, \int\frac{{\bf r}\cdot{\bf n}}{r^{3}}dS=4\pi だと思ったのですけど・・・.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/01(Sat) 12:41)

> だと思ったのですけど・・・.

間違っています.

だから「きちんと最初から計算しませんか」?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/11/01(Sat) 13:31)

4\pi ではないですね.すみません.

\int_{r=R_0}\frac{{\bf r}\cdot{\bf n}}{r^{3}}dS_{\bm{r}}=\int_{r=R_0}(\frac{1}{r^2})dS_{\bm{r}}=\int_{r=R_0}\frac{1}{r^2}dr\int d\theta=\frac{-4\pi}{R_0} ここまであってますか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/01(Sat) 14:24)

\oint_{r=R_0}\frac{1}{r^2}\mathrm{d}S_{\bm{r}} が何故負になるのでしょう.

予定調和(=結論誘導)な考え方はやめた方がいいです.

\oint_{r=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}} の値は求められますか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/11/01(Sat) 14:57)

そうですね.どうも,予定調和な考え方をすぐしてしまいます. 悪い癖ですね.以後,気をつけます. えーと, \oint_{r=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}} の値ですか・・・. よくわかりません.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/01(Sat) 15:19)

> よくわかりません.

...おーい,絵を描いてごらーん...

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/11/01(Sat) 15:30)

え?絵ですか? ・・・・. 球の表面積ってことですか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/01(Sat) 15:36)

> 球の表面積ってことですか?

そういうことです. \oint_{|\bm{r}|=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}} という式を日本語に変換できないと,球の表面積になることを実感できないとは思いますが...

\oint_{|\bm{r}|=R_0}\frac{1}{|\bm{r}|^2}\mathrm{d}S_{\bm{r}} の値は? 式をよくみれば,変形できますね.

# 記法を変えました.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/04(Tue) 11:24)

> ん〜.ヒントください.

そろそろ気がつきましたか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/05(Wed) 21:49)

> すみません.マジでわかりません.


|\bm{r}|=R_0 という式の意味がわかりますか? どういう図形を指しているのか分かりますか? \oint_{|\bm{r}|=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}} の値は分かりますか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/11/05(Wed) 23:51)

|\bm{r}|=R_0-R_0 から R_0 の範囲で積分するって意味では?

\oint_{|\bm{r}|=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}}=4\pi R_0^{2} ではないでしょうか.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/06(Thu) 00:25)

> |\bm{r}|=R_0-R_0 から R_0 の範囲で積分するって意味では?

\bm{r} は位置ベクトルです. \bm{r}=(x,y,z) と置いたとき, |\bm{r}|^2=R_0^2x,y,z で書き換えてください. これはどういう図形を指しているのか分かりますか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/06(Thu) 01:04)

> あー,半径 R_0 の球ってことですか?

...球でなく,球面です...(球は |\bm{r}|<R_0 )

ですから,

\oint_{|\bm{r}|=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}} は, (閉曲面 |\bm{r}|=R_0 を複数の微小な領域に分割し,一つの領域の代表点を \bm{r}' とし( |\bm{r}'|=R_0 ),その領域の微小面積を \mathrm{d}S_{\bm{r}'} であらわすとして,) 閉曲面 |\bm{r}|=R_0 上のすべての微小面積を足し合わせたものである.」

と読みますが,これは半径 R_0 の球面の面積そのものです.

これは「表現」のための積分式であって,このままでは値を「計算」できません.値を求めたいときには適当な座標系を決めます.これは分割の仕方を指定することに等価です.直角座標系でも計算はできますが,極座標系で計算するのが普通です.

すると,半径 R_0 の球面上の緯度 \theta ,経度 \phi にある代表点を含む微小面積は, R_0\mathrm{d}\theta \times R_0 \sin\theta\mathrm{d}\phi と表せるので,

\oint_{|\bm{r}|=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}} &= \int_{\theta=0}^{\pi}\int_{\phi=0}^{2\pi} R_0^2 \sin\theta\mathrm{d}\theta\mathrm{d}\phi\\&= R_0^2 \int_{0}^{\pi}\sin\theta \mathrm{d}\theta~ \int_{0}^{2\pi} \mathrm{d}\phi\\&= 4\pi R_0^2

となります.

さて, \oint_{|\bm{r}|=R_0}\frac{1}{|\bm{r}|^2}\mathrm{d}S_{\bm{r}} の値はもう分かりましたか?

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/06(Thu) 01:37)

\oint_{|\bm{r}|=R_0}\frac{1}{|\bm{r}|^2}\mathrm{d}S_{\bm{r}}&= \oint_{|\bm{r}|=R_0}\frac{1}{R_0^2}\mathrm{d}S_{\bm{r}}\\&= \frac{1}{R_0^2} \oint_{|\bm{r}|=R_0}\mathrm{d}S_{\bm{r}}\\&= \frac{1}{R_0^2} 4\pi R_0^2

ですからね.

なお,

\mathrm{d}\Omega = \frac{1}{|\bm{r}|^2}\mathrm{d}S_{\bm{r}}

を立体角といい,

\oint\mathrm{d}\Omega = 4\pi

であるのはご存じですね.

次は, \mathrm{grad}(r) , \mathrm{grad}(1/r) を計算する番ですね.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/07(Fri) 00:11)

# もう飽きちゃったと思っていました.

> えーと,
> 

> ですよね.

一番目は正解ですが,2番目は間違い.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/11/07(Fri) 00:47)

あ,マイナスを付け忘れてました.すみません.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/07(Fri) 00:53)

\mathrm{grad}f(g) &= \frac{\mathrm{d}f}{\mathrm{d}g}\mathrm{grad}g\\(1/r)' &= -1/r^2

は大丈夫ですね.

じゃあ,改めて,

\int_{|\bm{r}|<R_0} \triangle \left(\frac{1}{|\bm{r}|}\right)\mathrm{d}V_{\bm{r}}

を順を追って変形してみてください.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

toorisugari no Hiro さんのレス (2008/11/07(Fri) 01:31)

あってます. これと,

\int_{|\bm{r}|< R_0} \delta(\bm{r})\mathrm{d}V_{\bm{r}} = 1

を組み合わせると,目標の

\triangle \frac{1}{|\bm{r}|} &= -4\pi \delta(\bm{r})

がえられますね.(厳密には,原点が球の外にある場合も考えなければいけないのですが,略.)

ご苦労様です.

Re: また,デルタ関数です.すみません.

snow さんのレス (2008/11/07(Fri) 01:34)

ありがとうございました. 長い間迷惑をかけてすみませんでした.