ペニング効果についての質問です 例えばネオン(電離電圧21.6eV,準安定準位16.6eV)に微量のアルゴン(電離電圧15.8eV)を加える例について,
(但しNe^*は準安定状態)
となり,16.6eVでArの電離をすることが出来,Neの電離電圧21.6eVよりも火花開始電圧を下げることが出来る!と云うことがよく書かれていますが,そもそもArの電離電圧は15.8eVなのですから,ネオンを準安定に励起させるエネルギーを持った電子はこんな面倒くさいプロセスを経ずともアルゴンを電離させられるはずです.このようなプロセスの何がメリットなのかいまいち分かりません.(16.6eVで「ネオン」を電離させられるのであればそれは目出度いですが...)誰か教えてください.
また,ネオン+アルゴンの混合ガスでは火花開始電圧や放電維持電圧が100%ネオンのみならず100%アルゴンの場合に比べても低い,と云うようなことをどこかで見た記憶があるのですがこれは本当でしょうか?
もしそんなことがあるとすれば,「15.8eVの電離」よりも「16.6eVの励起」のほうが起こりやすい,と云うような物理背景ではないかと思っているのですが正しいかどうかわかりません.
推測なのですが,おそらく電離する反応は電子を直接ぶつけたのではcross section(反応率)が小さいんじゃないでしょうか?
なので 1起こりやすい準安定状態にネオンを電子をぶつけて励起する. 2励起されたネオンをぶつけてアルゴンを電離する 励起されたネオンは電子に比べて当然おおきいのでcross sectionが稼げるんでしょう.
放電は重たい荷車を動かすようなもんでしょうから,一度動き出せば電圧はその電離電圧でいいんでしょうが,なかなか動き出さないなら,力(電圧)をかけてうんうん押さないといけない,といったところじゃないでしょうか?
ありがとうございます.恐らくそのようなことではないかと私も思っています. 放電開始電圧についてはこれで説明がつくのですが,放電維持のための電圧も下がると云うのは未だによくわかりません.