2週間ほど前お世話になりました. また質問させてください.
前回と同様今年のセンター試験についてです.
第一問の問6です.重力による表面波の公式が問われてました.
V^2=g・λ/2π
ですが
これって証明というか導き方は高校では教えないですよね?確か. 私は偶然暗記してました.
この公式のわかりやすい説明ありますか?例えば違うサイトに. 図入りであった方がありがたいのですが.
v=√(gλ/2π) これは深水表面波の式ですね.水深が波長に比べて充分大きい場合です. 逆に波長が深さに比べて大きい場合は v=√(gh) になります.長波と呼ばれています. これらは1つの式からλ<h,λ>hに応じて導かれるものです. 元の式は v=√((gλ/2π)tanh(2πh/λ)) です.この式を導くのは波動についての専門の本を見る必要があると思います. この式で使われている関数自体高校では出てこないものですから元の式の導き方も当然高校の範囲を超えています. この式の載っているサイトをひとつ見つけました.式が載っているだけです.
高校レベルでこういう式を覚えなければいけないとは思いません.入試対策としてもおかしいと思います.こういう内容について暗記でしか対応できないとしたら物理としてはおかしいと思います.
センター入試の問題を見てみました.
v^2=(1/2π)g^pλ^q p=?,q=?
というものでした. これは単位をあわせるだけで出来る問題です.vの式を知っていることを要求しているものではありません. 左辺の単位が(m/s)^2ですから右辺もそうならないといけません. gの単位がm/s^2,λの単位がmとするとp=1,q=1であることがわかります.
センター入試でこの式を覚えていることを要求していることなんてありえないと思っていたのですがやはりそうでした.
ついでにtanhxについて補足しておきます. tanhx=(e^x−e^(−x))/(e^x+e^(−x)) x>1のときtanhx〜1 x<1のときtanhx〜x です.
komagatakeさんありがとうございました.
なるほど単位をあわせればよかったんですね.
言われてみれば,問題文見ると,わざわざご丁寧に速さ,波長,gの単位をしっかり書かれてましたね.
すっきりしました.
趣味で物理勉強してますが,余裕があれば高度な波動についても勉強してみようと思います.せっかくサイト紹介してくれたのですから.
前に書いたことの補足です.
センター入試でこの式が出てきた理由は単位だけで合わせる(大学向けの本では「次元を合わせる」という表現になっていると思います)ことでやって欲しいからです.よく知られている式では問題の意味がないわけです.ただ高等学校で扱う内容と無関係の分野の式を出しても意味がありませんので波動という分野で出したということになりそうです.
表面波は言葉としては出てきます. 水面の波は縦に振動しているから縦波だと思う生徒が多いので縦波,横波,表面波の違いを整理しています. 波の進み方は伝わる速さによって変わります.屈折現象の説明はこれを使います.このとき海の波は浅い所では速度が小さくなるという定性的なものが出てきます.沖から来る波がはじめ岸に対して斜めに進んでいたのに岸に近づくと平行になっていることが多いという現象の説明に使われているのです.
地学では津波に絡んで参考として式が出ているかもしれません.波長がものすごく大きいので深い海の上でもλ>hが成り立っているからです.チリ地震による津波が太平洋を越えて日本にやってきた時間を説明することがよくやられています.