テンソルの微分計算についての質問です.
(ただし,δはクロネッカーのデルタ)は当たり前に理解できるのですが, だとどうなるのでしょう?
分からないのは, ここまではあっていて,この式の意味は要するに i=kなら ,i≠kなら0,となって正しいと思います.
ここで,クロネッカーのデルタのいわゆる"指標の置き換えの約束"を使うと とできると思うのですが,
‥これって何だかおかしいような気がします("i≠kなら0"が表現できていない?).
すいませんが,どなたか解説をお願いいたします.
足し算の記号を省略せずに書けば,分かると思います.あいは,
x_i*x_i = x_1*x_1+x_2*x_2 + x_3*x_3 + ...
と書いて,x_kで微分してやります.分かりやすいようにk=2としてみます. 結果は,当然
d(x_i*x_i)/dx_2 = 2*x_2
です.kが2以外のときも同様なので,いっぱんには
d(x_i*x_i)/dx_k = 2*x_k
です.慣れないうちは,アホみたいだと思わず,こんな風にやればすぐ分かる こともあります.
>わたなべ さん
ご回答ありがとうございます. 私が質問したいのは についてです. 貴方は についてお話をされていますが, ではないでしょうか?
だと,iについて総和規約が適用されて確かに貴方が言われているようなことになりますが, すいませんが,ここでの質問とは違うような気がするのですが…
はiについて総和をとる場合に成り立つ式であって,総和をとらない場合には成り立ちません.つまり総和記号が省略されていると考えないといけません.また, を と表すこともあります.
従って,わたなべさんがiについて総和をとるものと考えられたのは当然です.
>yama さん
ご回答ありがとうございます.
申し訳ありませんが,まだうまく理解できていません. あなたのご回答の趣旨を確認させていただきたいのですが,
?私の最初の書き込みで としたところまでは正しいのでしょうか?
? > はiについて総和をとる場合に成り立つ式であって,総和をとらない場合には成り立ちません.
と言われているのは,私の最初の書き込みで のところまで書いて,"但し,総和はとらない" と注釈にでも書くのが正しい,ということでしょうか?大学では,単に"指標の置き換えの約束"だけを言われたので,とにかく機械的にやってよいのだと思っていましたが,そうではないということですね.
それで正しいということでしたら,この質問自体は解決なんですが,
の34pとかはどうなのでしょう. ここにも, と書いてありますし, 少なくとも だと思っていました.
そこに書いてあるとおり, だと,iは一回のみ出てくるため, それが総和規約が適用されるiと解釈することになる理由がよく分かりません. (それでは,例えばi=1など,特定のiについて とか言いたい場合にはどのようにされるのですか?などの疑問が湧いてきます)
?その通りです.iについて総和をとる場合もとらない場合も,そこまでは正しいですね.
?その通りです.
?総和規約というのは,国際的な規則や取り決めではなく慣用的なものなので,文献によって多少異なる扱いをすることがあります. ご紹介のサイトでは,文字として実際に2回現れる添字についてのみ総和記号を省略することにしているようですね. それに対して, を の略記であるとして,総和記号を省略している文献もあります.たとえば「ランダウ=リフシッツ力学」では,慣性テンソルが
のように定義されていますが,ここでは についての総和記号が省略されています.
いずれにしても,総和をとる場合ととらない場合を,断りなしに混在させるのはよくないと思います.誤解を招くおそれがある場合はきちんと注記すべきでしょう.
>yama さん
ご回答ありがとうございます.
私のもともとの疑問は解決できました. ?についてもよく分かりました.ご紹介頂いたような立場の文献もある というわけですね.いずれにしても状況に応じて考えないといけないわけですね.
質問して本当に良かったと思います. ご回答いただいた方,どうもありがとうございます.