電磁波が誘電体1から誘電体2へ透過した場合など,何をしても振動数が変わらないのはどうしてでしょうか.証明はできるのでしょうか. よろしくお願いします.
電磁波に限らず,音波などどんな波についても,異なる媒質中での振動数は等しくなります.このことは次のように考えれば分かります. 波が伝わる経路上で,媒質1の中の任意の点Pと,媒質2の中の任意の点Qをとります. Pでの振動の周期をTとすると,波の山AがPを出てから時間Tだけ後に次の山BがPを出ます.ところが波がPからQまで伝わる時間は一定であり,P,Qの位置だけで決まります.従ってAもBも同じ時間でPからOまで伝わります. BはAよりも時間Tだけ遅れてPを出たので,同じ時間Tだけ遅れてQに伝わることになります. すなわち波の山AがQに伝わってきてから時間Tだけ後に次の山BがQに伝わってくるわけです.これはQでの波の周期がTであることを意味するので,PとQでの波の周期は等しくなります.従って,周期の逆数である振動数も等しくなります.