今,電磁気学の講義でフレーミングの法則を習って,演習をしているのですが,少し疑問に思える問題やこの答えで教科書はあっているのか分からない問題,どのように手をつけたら良いか分からない問題が4つほどあるので質問させていただきます.
1.左手フレーミングの法則 一般に左手フレーミングの法則は ですが,自分が使っいる演習書の解説では,いきなり が出てきました. また,なぜこうなるのか調べるために高校のとき使用していた参考書をひっぱりだしたところ, という式がありました. この3式の違いはなんでしょうか? 自分の考えでは,1番目の式は,単位体積あたりに働く力,2番目は単位長あたりに働く力,3番目は電流全体に働く力,という感じです.どうでしょうか?
2.右手のフレーミングの法則(1) (問題)円筒形磁極NとSを用意し,その間に円筒形の導体をはさみます.そして,導体の中央と側面をすり接触子で接続し,電圧を測ります. このとき,すり接触子と電圧計を回転させたとき,電圧計の針は触れるかどうかを考察せよ.
答えは,振れるなのですが,なぜ振れるのか原因がわかりません. 導体が回転していれば,右手フレーミングの法則で起電力が生じ,電圧計が振れると思うのですが,すり接触子と電圧計を回転させたときはどうすればいいのかわかりません. ヒントを教えていただけないでしょうか?
3.右手フレーミングの法則(2) (問題)直方体の永久磁石とすり接触子と電圧計を用意します.永久磁石の両側面にすり接触子を接続し電圧をはかります.このとき,磁束 の向きは永久磁石に垂直に入ってくる方向とし,永久磁石の真上以外には磁束が無いものとします. このとき,すり接触子および電圧計を永久磁石から遠ざかる方向に速度 で動かすとき,電圧計は振れるか?
自分の考えでは,まず,電圧計が振れるためには,次の二つの条件が必要です. ・磁束中を物体が動いている ・磁束が時間的に変化する 一つ目の現象は起きていないので,右手フレーミングの法則による電界はしょうじない. 2つ目は,すり接触子と電圧計が動けば,磁束は時間的変化をするので起電力が生じる.
しかし,答えは,振れないで,磁束の時間的変化による起電力は生じない,と書いてありました. なぜ,磁束の時間的変化が無いのかわかりません.
図が無いので分かりにくいとは思いますが,よろしくお願いします.
tip★さんはじめまして
僕はフレミング左手の法則は向きだけのことを言っているだけで, はローレンツ力の延長だと思います.
ローレンツ力だと思って考えると, のqが(-e)のときこれは一番はじめに書かれた になりますこれは電子ひとつあたりに働く力ではないでしょうか これは導線の単位長さあたりにn個の(-e)があるとすると となります. これはおっしゃってるように単位長あたりに働く力だと思います. これに を掛けると長さ の導線に働く力になります.
たぶんこういうことだと思います.
2,3は分かりませんでした
2についてですが,すり接触子と電圧計をつなぐ導線も一緒に回転することに着目してください.
3については問題の意味がよくわかりません.
ryomeiさん初めまして★
>>ローレンツ力だと思って考えると,
なるほど,ローレンツ力の延長と考えると電子一個当たりに働く力になりますね. ありがとうございました.
>>2についてですが,すり接触子と電圧計をつなぐ導線も一緒に回転することに着目してください.
考えてみます.
>>3については問題の意味がよくわかりません.
どうにかして画像を見せるようにできませんか??
tip★さん,
私は,2番,3番ともに状況が理解出来ません.かろうじて3番は丸い部分がなさそうなので,アスキー・アートで書けませんかね.意外と直線的な絵は書ける時があります.
半角のコマンド;
<p re> こ こ に 書 く と |/ そのままに表示.|/ </p re>
〜〜〜〜〜上の"p"と"re"のスペースを取ると, <pre> こ こ に 書 く と |/ そのままに表示.|/ </pre> 〜〜〜〜〜
ちと脱線ですが,HTMLは今から30年程前に,欧州のCERNという大型加速器による研究所で,実験結果を一時も早く世界に向けて発信させるために開発されたと思います.
この掲示板でも,言葉による論議,数式による論議と工夫されていますが,コマンドにより直接描画できるような仕組みがあると素敵でしょうね.若き物理学徒のお一人として,トライされるのも面白いかも知れませんて.例えば,tipStarScriptとか.
> 3.右手フレーミングの法則(2)
おそらく,磁石はz軸をむいているのでしょう.文脈より,磁束密度はz軸に平行であると読みとれます.
「磁束密度に平行に導線を動かしたとき起電力は発生するか?」という問題ではないですか?
5 /8 /3 / 4 4 / 4 1/ 8 / 8 |\ 10 \ 10 \ | 2\ 10 \ 8 / | 4 \ 8 /| 5 / | 4 /4 / 2| 3 / |2 /4 \/ 4 |1/ |2 \ 5 | 6 ○ | 4 \ 3 | 4 /| | 6 1|2 /2 | | 8 / 4 | | 9 | 6 | 数字を抜かした後,数字の分だけ半角でスペースを打ち込んでみてください. ※スペースが全く無い状態からスペースを打ってください.
コレで分かるでしょうか? 因みに○は電圧計です. この状態で,すり接触子および電圧計が右斜め下に速度 で動いたとき,起電力は生じるかどうかです.
ってあれ?? スペースって省かれるんですね・・・どうすれば・・・
>>「磁束密度に平行に導線を動かしたとき起電力は発生するか?」という問題ではないですか?
いえ,磁束密度に垂直に導線を動かしたときです.
これですか?
<pre> / // / / / |\ \ \ | \ \ / | \ /| / | / / | / | / / | / | | ○ | | /| | | / | | / | | | | </pre>
それでもよくわからない.
5 /8 /3 / 4 4 / 4 1/ 8 / 8 |\ 10 \ 10 \ | 2\ 10 \ 8 / | 4 \ 8 /| 5 / | 4 /4 / 2| 3 / |2 /4 \/ 4 |1/ |2 \ 5 | 6 ○ | 4 \ 3 | 4 /| | 6 1|2 /2 | | 8 / 4 | | 9 | 6 | 数字を抜かした後,数字の分だけ半角でスペースを打ち込んでみてください. ※スペースが全く無い状態からスペースを打ってください.
preタグでつつみ,数字は残したまま「数字-1」のスペースを入れてみましょう.
<pre> 5 /8 /3 / 4 4 / 4 1/ 8 / 8 |\ 10 \ 10 \ | 2 \ 10 \ 8 / | 4 \ 8 /| 5 / | 4 /4 / 2 | 3 / |2 /4 \/ 4 |1/ |2 \ 5 | 6 ○ | 4 \ 3 | 4 /| | 6 1|2 /2 | | 8 / 4 | | 9 | 6 | </pre>
何となく判る様な,でもまだなにか変ですね.
でも,この表記はちょっと面白いですね.
最早,心眼の世界ですが,垂直に立っている磁性体を,その前方上方からみた斜視図と思います.
その長軸の前後の面にテスタの先(すり接触子?)を付けて電圧計に接続しているように推定します.
私は,物性が判らないのですが,この場合の電気的な振る舞いをどう考えるのでしょうかね?
>>これですか? それです.
↓B <pre> |――――――――| | | | | | | | | | | | | </pre> ← x←―――――――― <磁石を真正面から見た図>
上では,すり接触子および電圧計を動かしたときと書いてありますが,磁石を動かしたときの問題も教科書の解答があやしく感じるので,そちらからお願いします.
説明のために記号を振ります. <pre> p / /a / / / / |\ \ \ | \ \ / | \ /| / | / / | / | / x0/ | / | q | ○ | | /| | | / | | / | | | | </pre>
まず,右手フレーミングの法則より なる電界が生じます. 力の方向は,pからqの方向(答えはqからpの方向と書いてありました) また電界の大きさは となり,起電力は であり,pのほうが電位が高い.
次に, による起電力が生じる. のとき なので, よって, の起電力が生じる.電位はpのほうが高い(?)
答えは,電圧計の針は触れないなので,どこか間違っていると思うのですが,誰か指摘お願いします.
等速度運動は相対的なので,等速度で動かすとすれば,磁石を動かすのも,接触子および電圧計を逆向きに動かすのも物理的に同じことになります.
磁束が永久磁石の真上にしかないとすれば,導線の位置には磁場はないわけですね.すなわち なので となり,導線に起電力は生じません. また永久磁石自体にも起電力は生じないので,電圧計の針が振れることはないでしょう.
>>磁束が永久磁石の真上にしかないとすれば,
多分コレは自分の考え間違いだと思います.絵を見るとそのようにしか見えなかったもので... 真上にしか向かわないのなら,問題中にそのことについて言及しているはずですもんね. しかも, に反しています.
ということで,考え直してみます.
<永久磁石が動く場合> 永久磁石が動く方向にある磁束の向きは,上向きと考えられるので, 右手フレーミングの法則より の電界が生じます. 電界の向きは,qからpの方向(これで参考書と一致しました) あとは,前述と同じで,磁束の時間的変化による起電力と逆向きで,相殺するので,起電力は生じず,電圧計の針もふれない.
これでどうでしょうか?
<すり接触子および電圧計が動く場合> すり接触子および電圧計には上向きの磁束があるので,右手のフレーミングの法則より,起電力が生じますが,打ち消しあうので,この現象による起電力は生じない.
磁束の時間的変化により起電力が生じますが,コレは永久磁石を動かしたときと相対的に同じことなので起電力が生じるはず・・・しかし,参考書には起電力は生じないと書いてありました.
tip★さん,
後学の為に質問させて下さい.
「2007/11/14(Wed) 22:18 No.18629」は斜視図ですね.
この時,すり接触子(スムーズに動けるが,電気的接触抵抗の無視出来る様な電極?),pとq,は,磁石の表面に接するのでしょうか.
磁石というのは「強磁性体」で,p-qの間隔は十分に大きく,長軸方向にも十分に長い形状でしょうか.
また,磁石の電気伝導について,記述はありますか?
〜〜〜〜 もし,問題がなければ,問い3の完全に示して頂けませんか?
回答ではないので,判らなければ,無視しといて下さい.
>>スムーズに動けるが,電気的接触抵抗の無視出来る様な電極?
おそらく,そうだと思います.
>>pとq,は,磁石の表面に接するのでしょうか.
そのように考えてもらっても大丈夫だと思います.
>>磁石というのは「強磁性体」で,p-qの間隔は十分に大きく,長軸方向にも十分に長い形状でしょうか.
これはちょっとよくわかりません.
>>磁石の電気伝導について,記述はありますか?
ありません.
>>もし,問題がなければ,問い3の完全に示して頂けませんか?
問題は,絵が書いてあって,電圧計とすり接触子が速度 で動いたとき電圧計の針は触れるか考察せよ,と書いてありました.
出典を書いときます. 「電磁気学演習ノート」藤田広一,野口晃共著P212
ご説明有り難うございました.
1974年の本で流通していないようなので少し工夫して調べてみます.
ただ,自分の感触では,磁石を電気抵抗は金属と見なしてしまえるくらいに低いならば,その中で,電流の分布は「すり接触子」の位置によらないように思えます.
従って検出回路系を通りぬける磁束は時間的に変化しないので,起電力を生じないようにおもいます.
>>従って検出回路系を通りぬける磁束は時間的に変化しないので,起電力を生じないようにおもいます.
すいません,それはどちらを動かすときでしょうか?
>>>従って検出回路系を通りぬける磁束は時間的に変化しないので,起電力を生じないようにおもいます.
>すいません,それはどちらを動かすときでしょうか?
少なくとも等速運動の(古典的)相対性から考えても,どちらの場合でも同じだと思います.
ただ,「すり接触子」が磁石の面から離れる時には,検出回路系を通りぬける磁束が急激に減少するので,大きな逆起電力が発生するように思われます.
しかし,私自身,この問題にとても強い違和感を持っているので,何が本当か判りませんよ.もし授業での問題ならば,先生に質問されると良いのではありませんか.
#判らないのは; #磁石を単純な金属としていいのか? #そうだとしても,磁石は立体,すなわち3次元的な広がりがあり, #その電流分布をどうやって推定できるの? #です.
〜〜〜〜 ヒョットして,2つの磁石が微小なギャップで置かれていて,そこをループが横切るようなイメージで考えているとか.
今朝,夢を見て驚いて起きてしまったのですが,起きた瞬間に閃いたので,運命と思いコメントします.当然,まだ目をしょぼつかせながら打っているので,,超定性的な話です.
話の味噌は主に3つあるようです;
(1)電極をどこに接触させるかを見逃した事にあります.私は,十分に長い柱の中央付近と考えてましたが,柱の端点であれば,少し状況が違うと思うようになりました.
(2)前にも書いたように,「すり接触子」間の電流は磁石内を立体的に流れる筈です.例えば,理想的な金属では,柱状の物体では,対抗する平面間に垂直で均一な電流の場が出現するでしょうが,おそらく磁石では非均一に電流が流れると推定されます.
#気になって,冷蔵庫の表にメモ用紙を止めている磁石の表面にデジタル・マルチメータの抵抗モードで測定して見ましたが,オーバ・スケールで導電性は事実上無いようでした.念の為,十円の表面を測ると,0.2〜0.4Ω程度でした.表面に塗装がある可能性はありますが,少しゴリゴリやったぐらいでは,変化が見られませんでした.
(3)磁石内も電流の空間配置が確定するに必要な時間間隔は,手で接触子を持って動かす時間間隔に対して,十分に早いと思われることです.
すこし,順を追って,考えます.なお,回路の電線は自由に伸縮するけれど,電気的には理想的な電線とします.
●図1磁石だけ:三面図(三角法)と位置記号● <pre>
→
↑ B
a' b' c' c' m' z'
┏━━━━━━┓┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┃上面図┃┃右側面図┃ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┗━━━━━━┛┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ a b c c m z ┏━━━━━━┓ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃正面図┃m ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┗━━━━━━┛ x y z </pre>
●図2回路計の(p,q)接点を磁石の(a,a')に近づける:● <pre> -極 ┌─┐┌─┐ │ ↓q │↓q │ a' b' c' │ c' m' z' │┏━━━━━━┓│┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ │┃┃│┃┃ │- ┃┃│- ┃┃ ○┃上面図┃○┃右側面図┃ │+ ┃┃│+ ┃┃ │┃┃│┃┃ │┃┃│┃┃ │┗━━━━━━┛│┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ │ ↑a b c │ ↑ c m z └─┘ └─┘
○ +極:p
↓a b c ┏━━━━━━┓ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃正面図┃m ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┗━━━━━━┛ x y z </pre>
この後,時刻,t=0の時に,電極先端pを点aに持って来て,接触させてから,点m向かって等速度運動させる.おなじ事が先端qに点a',点m'に起こるとする.
●図3図2で接触した直後の電流分布:「*」で示してみる●
<pre> -極 ┌─┐┌─┐ │ │q ││q │↓a' b' c' │ ↓c' m' z' │┣━━━━━━┓│┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ │┃* * ┃│┃*** ┃ │- ┃ ** ┃│- ┃ *┃ ○┃* * ┃○┃* ┃ │+ ┃* * ┃│+ ┃*** ┃ │┃* * ┃│┃ *┃ │┃ ** ┃│┃* ┃ │┣━━━━━━┛│┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ │ ↑a b c │ ↑ c m z └─┘ └─┘
【aa'の中点a'',cc'の中点c''を結んだ線での断面で等電流の曲線群】
○ +極:p
↓a'' b'' c'' ┣━━━━━━┓ ┃ /| ┃ ┃ / |┃ ┃ / ┃ ┃ / ┃ ┃ /┃ ┃ /┃ ┃- ┃ ┃┃m'' ┃┃ ┃_/┃ ┃ _/┃ ┃_ /-┃ ┃ -/ ┃ ┃--┃ ┃┃ ┃┃ ┗━━━━━━┛ x'' y'' z'' </pre>
と推定されませんか?
とすると,磁石の端点から中央部分に来ると,生成される電流が一番大きくなりませんか?
〜〜〜〜〜
しかし,此処までアクロバティックな説明をするには凄い抵抗があります.自分でも,とても納得出来ません.一つの可能性という事で,他の識者の方々の解説を待つか,授業で質問される事をお勧めします.
【カタカナ表記について】
急に気になったのですが,私は「フレミングの法則」で覚えていました.英辞郎でも「フレミング」と表記され,音を聞いても「フレーミング」には聞こえないように感じました.ご参考まで.