相対論に出てくるミンコフスキー空間という概念について質問します. は理解できます.もっともだと思います.(sは不変量) ただ,これは光に限っていえることで, 音速を とすると にもなるし,水面波の速度を とすると のようにも書けそうな気がしませんか? なぜ光だけを特別扱いなんですかね?
また,参考書を見たら,一定速度 で動いている座標系の原点に止まっている物は のため, となるから はその点の固有の時間を表していると書いてありました. なんで の前に がついているのか, 光よりも遅い の場合は が全然不変量にならないんじゃないかなぁ・・・と思ってます.
くだらない質問なのかもしれませんが,何かアドバイスください.
内田さん,おはよう御座います.
>なぜ光だけを特別扱いなんですかね?
基準(尺度)の取り方かと思われます.
>音速を とすると > >にもなるし,水面波の速度を とすると > >のようにも書けそうな気がしませんか?
・音波の張る空間(音場) ・水面波の張る空間(水面)
として,取り扱う対象を限定すれば,成り立つのではないでしょうか?
>また,参考書を見たら,一定速度 で動いている座標系の原点に止まっている物は > のため, > となるから > はその点の固有の時間を表していると書いてありました. >なんで の前に がついているのか, >光よりも遅い の場合は が全然不変量にならないんじゃ >ないかなぁ・・・と思ってます.
一定速度 で動いている座標系は,慣性系だと思います. 光を基準としないのであれば,音速を基準として距離を測る事もあるかと思います.それは,別としまして,
光よりも遅い速度 で運動する質点に対し, がある慣性系と対象となる慣性系(非慣性系)の間における(線形)変換で,不変量となるように定式化されているかと思います.
*)yamaさん,Hiroさんフォローアップ有難う御座います.
が不変量になるのはミンコフスキー空間自体の幾何学的性質によるものであって,3次元ユークリッド空間で(座標系の回転に対して) が不変量になるようなものです.
cは時間軸方向の長さを空間的な長さの単位で表すための換算定数です. (原点から出た)光の伝わり方ついては が成り立ちます. が不変量なのでどんな慣性系においても です.これはどんな慣性系においても光速が一定ということを意味しており,実験的に確認されています.(その実験事実に基づいてミンコフスキー空間が考えられたわけですが.)
これに対して や はミンコフスキー空間の幾何学的性質には無関係な量なので,不変量ではありません.このことは,音速や水面波の速度が観測者の運動によって変化することからも明らかです.
光が特別扱いされているのは,その伝播のしかたがミンコフスキー空間の幾何学的性質に深く関係しているからです.
>なんで の前に がついているのか
固有時間の単位をを通常の時間の単位と同じにするためです.
>光よりも遅い の場合は が全然不変量にならないんじゃないかなぁ・・・と思ってます
であって,これが不変量になるということです. ではありません.
> なぜ光だけを特別扱いなんですかね?
光速が時空に固有の定数であると仮定すると,実験結果がうまく説明できるからです.何故光速が特別なのか(何故このような時空になっているか)は誰もわかりません.
みなさんの記述を見ながら自問自答を繰り返し理解できました.
誰か 光の速度がなぜ一定なのかの理論を見出してくれないかなぁ・・・ toorisugari no Hiroさん,期待しています.(笑)
また,勉強途中で疑問に思ったことがあったら質問させてもらいますので,よろしくお願いします