はじめまして.かつ@ROM専 と申します 群速度と位相速度の話やら,光の停止の話で,少々気になる 表現がありましたので,書かせて頂きたく存じます.
先ず,群速度は超光速足り得ます.実際に,既に群速度の 超光速は実現しています.
群速度は,負にでもなり得ます.
光の速度を超えられないのは,群速度でも位相速度でも無く, 「波頭速度」です.ファインマン先生の勘違い?
位相速度:特定の周波数に対する速度 v_p = w / k 群速度:周波数広がりのある信号に対する平均的速度 v_g = dw / dk 波頭速度:周波数を高くして行った場合の位相速度の極限値 v_f = w / k | at w = ∞ このうち相対論の制約を受けるのは,波頭速度だけです.
> 光の停止
これに関する彼女等の最初の論文は,私の知る限りではネイチャー に掲載された(2000年か2001年だったと思います) Light speed reduction to 17 metres per second in an ultracold atomic gas
だと思います.当時読んでみましたが,私のような素人が理解できる代物 ではなかった(量子光学の知識がないと無理だった)ので(^^;),ご専門 の先生にメールで伺った所,
量子光学の技術を使って,吸収が少なく,かつ分散が通常と逆の傾きに なる状況をつくり出したところがミソで,分散関係をコントロールする ことで止めてしまう. ただし純粋な光ではなく,原子と光が結合した状態 (ポラリトン) の 分散関係です.ポラリトンが光に近いか原子に近いかで,群速度が 変わります.ですから止まったときには, 原子に情報が移っています. パルス波形が媒質に転写されたような感じで,一旦止めた光を再出発 させることもできます.
という お答えでした. ただし,私は門外漢ですが,群速度が光速度に縛られない事が理解 できれば,そんなに不思議な話でも無い様に思いますけど. 突然乱入しての長文,ご容赦下さい.m(__)m
はじましてかつさん.ハイレベルなお話しありがとうございます. 超光速の群速度,しかし情報通信はできないと 何かの本に書いてあるのを思い出しました. 超光速の情報通信はタイムマシンですものね.
> 量子光学の技術を使って,吸収が少なく,かつ分散が通常と逆の傾きに > なる状況をつくり出したところがミソで,分散関係をコントロールする > ことで止めてしまう.
な,なるほど.僕には難しくてよく分かりませんが, うまいこと考えますね.そういえば昔, 「光を止めた」というポスターが学校の廊下に貼ってあったような.