こんにちは,はじめまして. 浪人生しているので,高校物理しかわかりません. 大学レベルの話をしてる中,恐縮ですが,わからないところがでてきましたので,質問させてください.
問エッセンス波動力学P130の49の問題です. 焦点距離20cmの凸レンズと焦点距離40cmの凹レンズが40cm隔てておかれている.凸レンズの前方30cmにある長さ20cmの物体の像はどのように現れるか.
この問題の図を描くことがどうしてもできません. 凸レンズでは平行光線はレンズからは焦点に向かったり,焦点を通った後の光線はレンズの後は光軸に対して平行に進む等の単体での知識はあるんですが, この問題のように凸レンズ,凹レンズなどが二つかなさった場合はどのように描けばいいのかがわかりません.
二つのレンズがある場合の光の進み方の描き方を手順をもって説明していただけないでしょうか. どうか,よろしくお願いいたします.
凸レンズの場合,作図は次のどれか2つを組み合わせて交点を求めますね. (1)光軸に平行に進んできた光はレンズを通過後焦点に向かって進む (1’)焦点を通過してからレンズに入った光は光軸に平行に進む (2)レンズの中心を通る光は直進する.
この図に対して相似形の関係を使うと凸レンズの公式 1/a+1/b=1/f を求めることが出来ます. a>fの時,b>0です.像はレンズの反対側に出来ます.スクリーンをこの位置に持っていくと像が写ります. a<fの時,b<0となります.これは像がレンズに対して物体と同じ側にあります.レンズを通過した光はBから出たかのように進むという意味です.スクリーンを持っていっても像を写すことは出来ません.虚像といいます.
今はa=30,f=20ですからb=60です. 凹レンズR2が凸レンズR1から40cmのところにあるということですから
F2 AF1R1R2B (10)(20)(40)(20)
となります.ここで困ってしまったのですね.R2の光軸に平行な線,R2の中心を通る線をどうやって引いたらいいかがわからなくなったのだと思います.
凸レンズの作図に戻ります. 一旦この方法で交点が求まるとレンズの他の部分を通過した光もこの点に集まるように作図することが出来ます.たくさん線を引いてもいいのです.R1が十分に大きいと考えて自由に引いて下さい. 光軸に平行な線が見つかるとR2を通過後,焦点F2から出たのと同じように進みます. R2の中心を通る線も見つかりますね.交点を求めるとR2からR1と反対側に40cmのところと出てきます.倒立の実像です.倍率も分かります.
凹レンズの場合焦点距離を負にすると同じ式が使えます. 1/a+1/b=−1/f a>0であれば常にb<0です.虚像です.
今回の場合虚物体ということで a=−20を入れると 1/b=−1/40+1/20=1/40,b=40 これは実像です. 初めの物体の大きさが20cmということでしたが最終的に像の大きさは80cmになっています.4倍ですね.
作図について分からないところがありましたら再度質問して下さい.
レンズを通過する光の代表的なものは,(1)光軸に平行,(2)焦点を通る,(3)中心を通る,の3つで,これらについては komagatakeさんがお書きの通りです.ではこれら3つの場合でない一般の光はどのように進むのでしょう.
レンズの中心を原点に,光軸を x 軸にとります. x 軸負方向から,方程式 y=px+qでレンズに入射した光線は,方程式<b>y=(p−q/f)x+q</b>で与えられる直線を描いてレンズから出て行きます.ここで <b>f はレンズの焦点距離</b> で,凸レンズの場合は f>0,凹レンズの場合には,f<0 です. この式は,もちろん写像公式1/a+1/b=1/fから導くことができます.