私は,水泳の推進力を解明したいと考えています.その中でも,掌や足の底を,後方に向けて押し出す「抗力100%」の方法と,団扇を扇ぐ時にでてくる「遠心力・加速型推進」も重要だろうと考えています.
まだ理論式で解析は出来ないでグズグズしているのですが,いっその事,実験で確認したくなって来ました.実験的には,「流速」と「方向」の計測が必要です.
「流速」は,少なくとも空気を相手にする場合では,抵抗体(ダイオード,トランジスタ)に一定電流を流しておき,流入速度によって温度がさがることから計測出来るようです.
「方向」の計測には,毛糸のようなものを,手袋やテスト物体の表面に付けたりして,なびく方向を見る事が考えられます.
ついては,
●質問1 なんでも結構ですので助言を戴けますか? ●質問2 「流量」の計測回路を組まれたことがあれば,製作事例を教えてくださいませんか? ●質問3 「方向」の計測についての具体的方法論を伝授下さいませんか?とくに,水中と空気中についてご指導下さい.
流量を測るのに安価なのはオリフィスです.方向は,小さなリボンのようなものをたくさん立てるのが簡単だと思います.
Johさん,
>流量を測るのに安価なのはオリフィスです.
なるほど,飛行機のピトー管みたいな感じですね.原理的には判り易いですが,差圧を計測するのが難しそうで.
ちなみに計測対象を書いていませんでしたが,腕を回転する時に,掌や手の甲に沿って発生する流速を1秒程度の時間幅で動かすときを想定しています.
>方向は,小さなリボンのようなものをたくさん立てるのが簡単だと思います.
あ,リボンですか.毛糸の紐を想定していました.リボンは日本で買う場合,どんなとことで買ったら良いでしょうか.幅とか厚さとかを教えて戴けますか?
「リボン流速」で検索しても具体的なサイトが判りませんでした.
私は風洞のことしか知りませんが,一番安くあげるのは普通の紙テープみたいなやつですね.
それから方法論の助言ですが,流体の解析はいきなり渦だとか流速なんかを測っても,現象が複雑なんでどうにもならないことが多いです.予想ですが,多分ウェーク(後流)もそのままの形じゃ済まないので,下流の影響も積分しないといけないと思います.まずは,泳ぐ人の定常速度から,単位時間当たりに放出している運動量を求めるだけでかなりのことが計算できると思いますので,まずは簡単な解析から始めることをお勧めします.
>一番安くあげるのは普通の紙テープみたいなやつですね.
なるほど,航空機の風洞実験となれば,結構な強さの風力なのでしょうね.他方,私の実験は,極端な話,団扇で風を扇ぐ程度なので,柔らかな毛糸程度のものを探し手見ます.
>ずは,泳ぐ人の定常速度から,単位時間当たりに放出している運動量を求めるだけでかなりのことが計算できると思いますので,まずは簡単な解析から始めることをお勧めします.
そうですね,腕のストロークの解析は,100%抗力と仮定した矩形波型の推進力に依る運動方程式で,静止状態からの運動を解析し,陸上での垂直飛びのデータと付く合わせたり出来るようにしています.
他方,脚ビートの推進力を腕と同じ様な100%抗力とすると,とても少ない推進力が出ません.そこで,水の噴流と平面との衝突の観察や,風呂での手の運動の写真分析から,抗力型でない推進力として,団扇型の推進力に行き着きました.
団扇で言えば,扇ぐ面に沿って,噴流が団扇面の回転により加速されて出て行くだろうという予想です.当面は,その実験的な実証をしたと思っています.このばあい,団扇の後方に成長する渦が重要な役割をすると予測されていますが,当面の測定対象にはなりません.
他方,今回の測定は,室内で,空気での実験ですので,とても限定的なものです.でも,こんな実験はした事が無いので,幾つもの紆余曲折があると思います.