量子力学には不思議な現象が多々あります. そこをさらに質問すると,「実験結果と一致してるから」とか「人間の観測の限界」と言われそれ以上なんとも言えなくなってしまいます. これは,僕が聞いた人の知識不足なのでしょうか? それとも本当に人間の限界としてそれ以上研究することをやめてしまったのでしょうか? そもそも,量子の実験を行っている人は世界にどのくらいいるのでしょうか?
知ってる人,意見のある人はよろしくお願いします.
田森さんはどのような質問をされたのですか?
操作ミスをして,返信した積もりで,新しいスレッドに書いてしまったようです.以下に書き直します.失礼しました.
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田森さん,初めまして.「意見のある人」です.
>量子力学には不思議な現象が多々あります.
と,私もそうおもいます.でも,同時に,(古典)力学や(古典)電磁気学,流体力学にも,直感的に理解しがたい側面があります.
例えば,古典力学で出て来た「質量」とは何かと考えても,古典力学では「ある種の比例係数」としか言えないのだと思います.一般物理の講義で,先生が,そのようにドライな見方を出来たからこそ,「ニュートンさんは天才なのだ」と話されたのを,今でも覚えています.
流体力学でも,加速運動する物体の廻りの運動をどのように処理していいのか,今現在でも悩んでいます.
電磁気学でも,巨視的なクーロンの法則と微視的なマクスウェル方程式群との間を,直感的に行き来できるようにまだなっていません.←自分の事です.
他方,量子力学と謂えども,19世紀後半の鉄鋼業の発達により,高温を光学的に計測するための研究のなかで,光の運動エネルギが「離散的」になると仮定すると「溶鉱炉の光スペクトラム」を再現出来るという事実が「量子論」の起点になったと思います.
古典的な電磁気や統計力学の破綻を,量子論が救った訳です.その時点では,古典論が現象と合わないと言う意味で「理解にできない不思議な状況に陥った」のだと思います.
しかし,量子論を基に,古典力学との対応関係を考えながら(量子)力学がアタックされて,現代の量子力学に至る訳です.その生成課程からも判るように,極限としては量子力学は古典力学と一致する訳です.
物理の枠組みとしての「量子力学」を研究されているひとが,世界で何人いるかを存じませんが,量子力学的現象を基にした研究ならば,大学・会社などで多くの研究者がいらっしゃると思います.
私は,物性物理に疎いですが,日立におられる研究者の方(お名前を失念しています)は,電子顕微鏡の研究開発のなかで,磁場の量子化でとてもユニークな結果を見いだされていらっしゃると思います.
記憶にすがって書いたので,細かな所は間違っているかも知れません.一つの見方と思って,批判的にお読み下さい.
他のスレッドで,日立の外村さんのお話が出ていて,「ボーム効果」を思いだしまして検索した所,外村さんのサイト;
・外村彰量子の世界の電子 2.さらに不思議な電子の波−アハラノフ・ボーム効果− ・ http://www.i-eng.hitachi.co.jp/column/tuika/cmigi05.htm
がありました.とても興味深い説明がありますので,ご覧下さい.