運動の法則についての質問

運動の法則についての質問

せい さんの書込 (2007/04/25(Wed) 17:28)

こんにちは!私は大学に入ってから物理を履修した大学生です. 運動の法則に関する問題について質問させてください. 一定速度で進んでいる列車の中で高さHから質点を落下させた時,質点が落下点の真下で列車の床に衝突することの証明なんですが,どうしたらいいかわかりません. 運動の法則の原理は分かったのですが,それをここでどう使えばいいのか分かりません. どなたかよろしくお願いします.

Re: 運動の法則についての質問

zoro さんのレス (2007/04/25(Wed) 20:12)

せいさん,初めまして.

>一定速度で進んでいる列車の中

という事は,列車に固定されている座標系は,レッキトした慣性系です.従って,この座標系から質点の運動を考える場合,質点に加わる力としては,重力とせいぜい空気による抵抗しかありません.

#逆に言えば,慣性系でないと,たとえば,遠心力だとかを考慮する必要があります.

もし空気抵抗が在れば,問題が複雑になりますが,空気抵抗が無視できるのならば,重力しかありませんね.従って,進行方向への特別な運動は起らずに,ただ単に重力によって下方に引っ張られて墜落するだけですね.

Re: 運動の法則についての質問

komagatake さんのレス (2007/04/26(Thu) 10:53)

せいさん初めまして komagatakeです.

私は授業では「証明」していません.こういう事が起こるよという「説明」をしているだけです.何故起こらないと思うのかと逆に聞くこともあります.

重力だけしか働いていないから横向きには等速度であるというのですが電車の中では横向きに力が働いていると思っている生徒が多いのです.どういう力かは言うことができないが何となく力が働いているはずだと思うのです.テレビの解説などでもいまだに運動している物体に対して感性の力とか,動こうとする力だとかの言葉を使っています.

だからこういう現象を通して運動の法則を理解させようとしてきました. 動いていても横向きには力が働いていないという確認に使ったということにもなります.

窓が閉まっている,カーブではない,・・・いろいろ先手を打って気にしているかもしれないことを確認しておきます.疑問に思っても口に出すとが限らないからです.「等速度で運動している場合」という場面設定が実感できない可能性があります.「揺れるとか振動しているというのは等速度ではないということだ」というのも言わなければ分からない場合が多いです.

手から離れた物体が置いてけぼりになると考えるとさすがにおかしいことは分かります.落下時間は0.5秒ほどです.電車の速さが20m/s(72km/h)だと10m横にずれることになります.電車の中で財布からお金を取り出そうとして100円硬貨を落とした.硬貨は足元に落ちるだろうというのはすぐにわかります.異論は出てきません.新幹線の中で隣の座席の子にお菓子を投げてやることもできるだろうというのもすぐに同意されます.なめらかに動いていれば動いていることを気にしないで行動できるということになります.

だけどちょっとはずれるかもしれないとたいていは思っています.そこでもっと速くしたらと考えます.「いまこの教室の中で足元にビー玉を落とすとどうなる」と訊きます.鉛直真下というのは同意できます.「一日に一回回転している地表の速さは新幹線よりも速い」といいます.たいていは「そうか!」という顔で納得します.同じ速さで運動していると動いていると判断できなくなる,他の物体での比較でしか自分の運動は考えることができないという運動の相対性の話もします.

このことで力が働いていないときは等速度だという確認をしていました.

かなり昔のこと(30年ほど前)ですがハーバードプロジェクトのフィルムで運動の相対性というのがありました.3巻でした.

(1)は「動いている,止まっているは相対的なもので見る立場によって異なる」という内容でした. (2)は「動いている船のマストの上からボールを落とすとボールはマストに沿って落ちる」というものでした. (3)は「雪原を走るスノーボービルから真上に発煙弾を打ち上げると走っているスノーモービルのところに落ちてくる」というものでした.

モンキーハンティングのストロボ写真がたいていの教科書には載っていたのですがスケ−ルを大きくしてやってみるというのが面白かったという記憶があります.

船のマストから物体を落下させるというのはガリレオの時代でも認識できていたことです.なめらかに動く規模の大きい乗り物は当時船しかありません.(2)はそれを意識したものでしょう.

今はもっと手軽にいろいろできるのかもしれません.

一定速度で運動しているという場面が押さえられていない場合が多いですね.