院の試験

院の試験

ばいおねす さんの書込 (2007/04/25(Wed) 16:35)

東大,京大のような難関の大学院でなくて,中堅程度の試験に受かる為にはどのような本を読めばよいのでしょうか.(具体的には素粒子で,総合研究大,千葉大あたりなんですが・・・)

色々本を読みましたが,割合キチンと(7割以上)理解できてるのは

・力学岩波入門コース1,量子力学を学ぶための解析力学入門 ・電磁気電磁気学の考え方(砂川さん) ・量子初等量子力学(原島さん),量子論の基礎(清水さん) ・熱時計ゼロからの熱力学・統計力学(和達さん)

あたりです.特に,熱統計は絶望的で(総研大の)過去問には手も足も出ませんでした.

Re: 院の試験

toorisugari no Hiro さんのレス (2007/04/25(Wed) 23:16)

素粒子をめざすのでしたら,大学によらず上に挙げた本程度は完璧に理解してないと試験も入った後も難しいとおもいます.

分野を変えるならなんとかなるかもしれませんが.... (あ,今4回生だと仮定していますが,3回生なら話は別です.)

Re: 院の試験

ばいおねす さんのレス (2007/04/26(Thu) 10:37)

コメントありがとうございます.

試験を受けるのは早くて来年の夏です. 力学の2冊は9割以上は理解できてると思います.(他に本は読んでません) 電磁気も9割以上は理解できてると思います.(同じ砂川さんのテキストシリーズ読んでます) 量子は,清水さんの本はスペード2つの箇所以外はほぼ理解していると思います. 原島さんは相当微妙でした.特殊関数が苦手で,結果だけ見て終わりってのが結構多かったです.清水さんと猪木さんの6章で,形式論だけはだいぶ理解できてると思いますが,複雑なポテンシャル問題なんかを何も見ないで解けといわれたら相当キツイと思います. 熱統計は,量子統計が微妙で,他には山口大の先生がオンラインで公開してるテキストなんかを使ったりしてました.最後にのってる非平衡の部分はパスしました.

試験には出ませんけど,相対論なんかはわりと相性よかったです.

Re: 院の試験

toorisugari no Hiro さんのレス (2007/04/26(Thu) 14:32)

うん.来年の夏ですか.それなら,順調ですね. 3回生とおっしゃっていないので,すでに量子力学や熱統計力学は講義等で大枠はつかんでおられるのでしょう.

挙げられた入門書を8割以上理解されたと思ったら次のステップに進まれるのが良いと思います.定評あるテキストです.

私の好みなのでほかに最新の良いテキストがあるかもしれませんが,

力学 ゴールドスタイン(吉岡書店)

電磁気学 パノフスキー=フィリップス(吉岡書店)

ランダウリフシッツ「場の古典論」

量子力学 J.J.桜井「現代の量子力学」(吉岡書店)

熱統計力学 佐々 http://www.amazon.co.jp/%E7%86%B1%E5%8A%9B%E5%AD%A6%E5%85%A5%E9%96%80-%E4%BD%90%E3%80%85-%E7%9C%9F%E4%B8%80/dp/4320033477 田崎

久保

物理数学 田崎

スウ「ベクトル解析」

新井

これらの本はさっさと読破するのでなく,しっかり議論(あなたと本と)しながら,熟読してください.相当歯ごたえがあります.(物理数学の最初の2冊は簡単です).後,演習書もしっかり進めてください.

> 特殊関数が苦手で,

私もそうです.^^; かわりに関数解析を勉強しました.

覚えること,計算ができることも大事ですが,原理とその背景に横たわるものを見いだせるようにがんばってください.(「素粒子」ではその力が命です.)

Re: 院の試験

小林@那須 さんのレス (2007/04/26(Thu) 21:17)

昔の自分に言うつもりで書きます.辛辣だと感じたなら許してください.ま た既に一生食っていけるだけの経済状態にあるならば,やりたい事をすれば 良いと思います.人様の人生に口出しする気はありません.無視してください.

少し頭が良い程度ならば素粒子論は止めておくべきです.素粒子論にチャレ ンジしても良いのは

・アルバイトなどしなくても衣食住と本代には困らない経済的裏付けがあり

なおかつ同時に

・京大/東大の院試など余裕で通る

ものだけです.学部の段階で Q.E.D まで自分一人で終了できるだけの底力が 無いものが素粒子論にチャレンジするのは無謀です.

この先アカデミックなポストは減るだけです.東大・京大の院生でもあぶれ る者は半数では済まないでしょう.素粒子論の分野でポストを確保できない ときに残されている道は限られます.素粒子論での蓄積なぞ,他に転用でき るものは限られます.御自愛ください.

Re: 院の試験

ばいおねす さんのレス (2007/04/26(Thu) 23:35)

>>小林さん

貴重なアドバイス,ありがとうございます. 在学中の金銭的には問題無いと思います.その後も学歴に依存しない職につくことは決めています.もちろん,アカデミックポストに就くことなど,全く望んでいません.ただ,自分の興味をもった勉強に悔いを残したくないので・・・・. 将来は,実家暮らしで簡単な仕事をしながら好きな勉強をして暮らしたい と思ってます.

ただ,じゃあ今のまま独学していればいいか,というと,やはり場の量子論でどうしても行き詰ってしまって,ちょっと限界を感じています. あとは,大学院という環境で一日中勉強経験してみたいというのもあります.

Hiroさんの挙げたテキストはちょっと僕には重すぎですし,さすがに院試も僕の受けたいレベルならそこまでハードではなかったです.

頑張っても

力学⇒サイエンスの黄色い演習 電磁気⇒テキストシリーズ砂川を7割くらい 量子⇒猪木さんの1巻をおぼろげに理解 統計⇒長岡さんのをおぼろげに理解

くらいでしょうか・・・・. 具体的な問題をこなすのが苦手で,何も見ないとビオ・サバールの法則すら思い出せなかった事とかもあります・・・・orz

Re: 院の試験

toorisugari no Hiro さんのレス (2007/04/27(Fri) 01:00)

> あとは,大学院という環境で一日中勉強経験してみたいというのもあります.

まあ,いいんじゃないですか?

でも,

> Hiroさんの挙げたテキストはちょっと僕には重すぎですし,さすがに院試も僕の受けたいレベルならそこまでハードではなかったです.

は?です.これができないなら,院にはいって何を研究したいか,教官に訴えられないからです.「ただ,院にはいってのんびり勉強したい.学力は院にはいる程度の勉強しかしてません.」では誰も採用しないと思います.面接がない院はないはずです.

# ただでさえ,現在大学に属されていないことが面接には不利なのに...

さすがに,今年のうちに相互作用も含めた量子電磁場理論を理解せよとはいいませんが(無理),院を受ける(来年?)までには相対論的な量子力学やがんばって自由場の相対論的量子論くらいは学んでないと話ができません.(これらは4回生のゼミの題材としてでてきます.)

そのためには今年中に先に挙げた本くらいは読んで欲しいのです.

院は勉強するところではありません.研究(=仕事)をするところです.仕事をする熱意も能力もなく,一人で自由を味わいたいという人を採る会社はありますか?

能力はともかく,熱意を示して欲しいです.