はじめまして.数式が出てくると無意識に読み飛ばしてしまうほどの 文系人間ですが,こちらのサイトさんはいつも楽しく拝見させて いただいています. 早速ですが,量子力学がらみで一つ質問をしたくて書き込みます. 素人丸出しの質問ではありますが,レスいただけると嬉しいです.
物理関係のサイトを見て周って,干渉縞実験を通じて光には「粒子」と「波」 の二つの性質があることが判明したことを知りました.また同様の実験において, 明らかに「粒子」であるはずの原子や電子等も時に「波」のように振舞うことが あると確認されたと聞きます.その結果量子力学がたどり着いた結論が 「全てのものは,粒子であり波である」というものであると・・・, 知識が無いなりに,大体そんな風な流れであると認識しています.
で,ここまで知ったときに一つ疑問が浮かびました.その疑問とは
「全てのものは粒子であり波である.だから明らかに『粒子』であるはずの 原子や電子も,時として『波』のように振舞うこともあるのだ」…というなら, その逆に,明らかに「波」であるはずのもの(例えば音など) が,時として「粒子」のように振舞うこともあるのだろうか?
というものです.
他愛ない質問かもしれませんが,もし音が粒子のように振舞う事があったと したら面白いなあと思い,質問を書き込みました. よろしければご意見,ご回答等をお願いいたしますm(_ _)m
粒子と波の二重性はあくまでも原子などのミクロ(微視的)スケールにおける話です. 我々が日常目にする,あるいは感じるスケールはマクロ(巨視的)です.我々の日常で現れる音はマクロスケールの現象であり,量子力学の効果は現れません.
ですから,音は波であり,粒子の性質を持ちません.
ただし,ミクロスケールでは二重性は生きてきます.物体を伝わる音は物体結晶を形成する微視的な格子の振動ですが,格子の振動は量子化されフォノン(phonon)と呼ばれる粒子と見なされます.いわば音の粒子です.物質の微視的性質を調べる上でフォノンの性質を調べることは重要なことです.
ともかく,日常レベルでは音は波でしかありません.
レスが遅れました. ご回答ありがとうございます.
語彙が貧困なので回答者様と同じ事しかいえないのですが,フォノンの性質はまさに「音の量子」ですね. 音で光電効果のようなものが観測されてたら面白いな,とか思っていたのですが,フォノンのことを知っただけでも勉強になりました.
> 音で光電効果のようなものが観測されてたら面白いな
光電効果とはぜんぜん違いますが,物質に光を照射したときに,光のエネルギーの一部がフォノンに奪われ,少しエネルギーの低い光が返って来ることがあります.
Ramanさんが発見したので,ラマン散乱という名前がついています.
ありがとうございます.興味深いな・・・
量子論の「粒子であり波である」というのだけはどうしてもしっくりこないので,ついつい自分なりにあれこれ考えてしまうのですが,知識不足ですぐ行き詰るんですよね.
よろしければ,下のシュレディンガーの猫についての質問もお願いします. (ものすごくショボい質問ですが^_^;)