動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

困ったさん さんの書込 (2007/03/21(Wed) 23:40)

初めましてです. いきなりですが,質問させてください. テーパー軸(この軸を上からみたら台形の形です,三角錘の尖った部分を切断したイメージです)と丸軸(ただの円筒の軸です)の間にベルトをかけてから,両軸を回転させると, ベルトは,テーパー軸の径が太い方に寄りますか? また,寄るとしたのならば,それはなぜなのでしょうか?

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

zoro さんのレス (2007/03/22(Thu) 14:31)

困ったさん,初めまして.

>テーパー軸(この軸を上からみたら台形の形です

というのは,軸に平行な点から見ての側面形状の事ですよね,念の為.

さて,素人意見ですが,ベルトの両側面で考えると,径の太い方が遠心力を強く受け,径の細い部分では逆に弱くなりますね.

するとベルト中央に対応する軸の点からベルトに対するトルクを考えると,当然太い方からの寄与が大きくなります.従って,ベルト全体も,細い方にずれ易くなると推測しますが....ベルトの張力なども関係しそうで難しい問題そうですね.

工作機械のプーリの交換などを経験の在る方ならば,実際的な感覚をご存知だと思いますが,いかがでしょうか?

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

トンガリ さんのレス (2007/03/22(Thu) 16:17)

テーパー軸と円筒軸にベルトを掛けた摩擦式減速機でしょうか.新発明でしょうか. 二つのテーパー軸のテーパー面を反対向きに軸を平行に配置して,外側にベルトかな・・・リング または内側に中間ローラーを設けた摩擦式減速機は周知ですが, 質問のテーパー軸と円筒軸の組み合わせでは・・・,ベルトの軸心方向の位置によって, ベルトが決して緩まぬように配置できるのか知らん・・・.幾何学的に無理か知らん・・・.

摩擦式減速機だとしたら,テーパー軸と円筒軸のどちらが駆動軸であるのか特定して質問して下さい. テーパー軸の補足説明で三角錘の尖った部分を切断と言われましたが,これは正円錐の誤りでしょう.

摩擦式減速機だとしたら,先ずはベルトが緩む方向に移りたがるでしょう. バネ式のテンションプーリー付きでベルトの緩みを吸収する構成としたら, 被駆動軸rpm÷駆動軸rpmの値が減る方向にベルトが移りたがるでしょう.

摩擦式減速機のベルトは仕事をしたがらないで,サボリたがると思います. ベルトの幅および周方向でテーパー軸との接触面で微妙な滑りを生じ, その滑りによる摩擦損失のトータルを減らす方向にベルトが移りたがるかな・・・

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

山旅人 さんのレス (2007/03/22(Thu) 23:53)

> ベルトは,テーパー軸の径が太い方に寄りますか?

はい,太い方に寄ると思います. ベルトは,軸から受ける摩擦力で運動しています.この摩擦力は,軸の側面の母線に垂直な方向に働きます.側面が円錐面の場合,母線に垂直な方向は太い方へ向く成分を持ちます.よって,ベルトは回転しながら太い方へ寄っていきます.

私が持っているあるベルト機械は,ベルトのテンションを調整するため2本の回転軸間の距離を左右独立に軸調節できます.この調節を間違うと2軸間の距離が左右でわずかに異なることになります.経験によれば,このときベルトはきつい方に移動していくのです. 私の経験は,お尋ねのテーパー軸の問題とは異なるとは思いますが,ベルトから見れば同じことが起こっていると思い書き込みました.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

zoro さんのレス (2007/03/25(Sun) 19:34)

>私が持っているあるベルト機械は,ベルトのテンションを調整するため2本の回転軸間の距離を左右独立に軸調節できます.この調節を間違うと2軸間の距離が左右でわずかに異なることになります.経験によれば,このときベルトはきつい方に移動していくのです.

この現象の理由も良くわかりませんが,軸が傾いただけで接線方向の速度は一定ですね.それにしても,不安定方向に移動が起るとは,面白いものですね.

他方,テーパの付いている場合は回転の接線方向の速度が違うので,同じ現象と考えていいのかどうか疑問に思います.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

クロメル さんのレス (2007/03/27(Tue) 00:01)

言おうと思ったことは山旅人さんがすでにおっしゃってましたが,私なりに説明してみます.

円錐に紙テープを巻きつけることを考えます.円錐の母線に垂直な方向つまり円周方向に紙を円錐の回転方向に巻いていきます.すると螺旋を描きながら太い方向に向きを変えていきますよね.これが太い方向へいく原動力だと思います.

これは数学の言葉で言うとなんていえばいいんでしょうね?これは分かりません. 曲面上の直線がどうなるかなので,微分幾何ですかね.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

zoro さんのレス (2007/03/27(Tue) 01:01)

>すると螺旋を描きながら太い方向に向きを変えていきますよね.これが太い方向へいく原動力

回転方向を変えても太い方にずれるのでしょうから,ますます判らなくなるように思います.また,幾何学的な性質だけでは納得し難いです.

通常のポテンシャル論議とも違って不思議な感覚です.どうやら; ・「太い=曲率の大きい=より平坦に近い」ほうにズレる. ・「回転方向とは独立」にズレる. ・「回転が止まれば」にズレも止まる. が特徴ですね.

ヒョットして,張力でも,遠心力でもなくて,コリオリの力とか.←「フーコーの振り子」をえんでいるからかも(笑).

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

yama さんのレス (2007/03/27(Tue) 09:17)

回転方向を変えても太いほうにずれるのは,幾何学的に考えれば当然のことだと思います. ベルトが滑ることなく円錐面に巻きつくと考えれば,クロメルさんのおっしゃるとおり,どちら向きに巻きついても太いほうにずれていくはずです. 幾何学的には円錐面上の測地線に沿って巻きついていくことになるでしょう.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

zoro さんのレス (2007/03/27(Tue) 11:20)

>幾何学的には円錐面上の測地線に沿って巻きついていく

では,その力学的な理由は何でしょうか?少なくとも地表では,坂道であれば,低い方に向けて力を感じる訳ですが....この場合,巻き付く方向をドライブする力は存在するのでしょうかね.

うまく質問できませんが,「円錐面上の測地線」と言う場合,2つの点を結ぶ最短曲線と感じるのですが,自由空間から円錐に突入したベルトの微量部分が,移動する方向として「測地線」を向くのでしょうか.私には背景説明とは感じられません.

#でも,ちょっと面白いサイトがありました: # http://www2.neweb.ne.jp/wc/morikawa/soc.html

これらを見ていると,プーリーを算盤珠のように中央を少し太くしておけば,自己安定的に動くのでしょうかね.段々と謎が深まってしまう.

このスレッドを立てられた方は,ヒョトすると,各種の実験をされた上で,ご質問されているように思えて参りました.宜しければ,ご見解を戴ければ幸いです.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

yama さんのレス (2007/03/27(Tue) 11:58)

ベルトが滑らずに巻きついていく場合には,静止摩擦力がはたらいています. その場合に巻きつく方向が測地線方向になるのは,ベルトの扁平な形状のためです. 細い糸のようなものを巻きつける場合は,必ずしも測地線方向にはならないでしょう.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

小林@那須 さんのレス (2007/03/27(Tue) 15:47)

小林@那須です.始めて投稿します.

>糸のようなものを巻きつける場合は,必ずしも測地線方向にはならないでしょう.

いや,糸を巻きつけたときこそ測地線に沿って配置されるでしょう.ただプ ーリー表面の回転が測地線ではなく,回転軸に直行する平面内の円周上にあ るため,ベルトがプーリーの回転に伴って太いほうにずれていくのでしょう.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

yama さんのレス (2007/03/27(Tue) 21:08)

ベルトには,その面に垂直な方向には容易に曲がりますが面に平行な方向には曲がりにくいという性質があります. そのため,ベルトが円錐面に密着するように巻きつくときは測地線方向に巻きつくことになります.このことは円錐面の展開図上では,密着したベルトは直線方向に配置されることから分かります. これに対して,細い糸はどの方向にも容易に曲がります.そのため,測地線方向に巻きつく必要はなく,逆に回転にともなって軸の細い方向にずれていくでしょう.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

クロメル さんのレス (2007/03/27(Tue) 22:43)

yamaさんは正しいと思います.

別の言い方をすると,ベルト(有限の太さに対し適度な摩擦力を持つ糸)なら円周方向に巻くと軸からみて同じ角度だけ回る経路は当然曲率の違いに対応して長さが変わってくるわけです.(∵円周は 2 \pi r )結果,曲率が小さいほうは圧縮され,大きいほうは伸びてしまいます.この力は摩擦力に比例すると思います.その結果,太いほうに曲がってしまうわけです.

逆に,糸の太さに対し摩擦力が不十分だと(つまり同じ摩擦力に対し十分に細いと),十分な力が得られないわけです.その結果,円周方向に巻きつくことが可能になります.張力がかかっていることを考えると,細いほうに移動してしまうと思います.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

zoro さんのレス (2007/03/27(Tue) 23:27)

私は,ベルトの運動を考えるのは初めてでした.

結局,ある微小部分を考えると,その両端の張力が合成されて,その曲率半径の中心点方向にベルトを押し付けることになり,それがプーリーとベルトを押しつけ,のだろうと考えるようになりました(遅っ).でも,その力によって,太い半径方向に駆動される成分が生じるとは,いまだ思えません.

また,どういう理由か判らないとしても,太い半径方向に移動するという以上,ベルトは定常的な軌道にとどまれずに,破壊に至るだけなのでしょうか?

自分自身はこのような現象には,強い興味を持てないのですが,参考文献などがあれば知りたいものです.

さらに,気になって来たのは,始めに水平に掛かったベルトがあるとして,段々に距離を遠ざけた場合,「ベルトがプーリーに入る点と,プーリから出る点の高さ」は変化してしまうのでしょうか?これと,円錐の測地線の具体的方程式とを付き合わせてご説明くださると有難く思います.

#と書いたものの,面倒な絵になりそうで,どなたもやりそうにないですね.

Re: 動くのか?動くとしたら理由は何だろう?

小林@那須 さんのレス (2007/03/27(Tue) 23:40)

小林@那須です.

>いや,糸を巻きつけたときこそ測地線に沿って配置されるでしょう.

前提が不明確なまま,強く否定しすぎたようで失礼しました.

私自身は停止状態で考えていました.停止状態でのベルトの配置を想定し, そこでプーリーが動き始めたとき,ベルトが太い側に移動していく様をイメ ージしていました.そのため上のように書いてしまいました.

回転するプーリーに糸が巻き付いている状態を想定すれば yama さんの意見 に同意します.摩擦と糸の張力が釣り合っている状態では測地線にならない ことに同意します.広がり難いベルトの方が測地線に近くなることに同意 します.そして糸ならば,プーリーの細い側に移動することも同意します. さらに言えば,ベルトが進行方向に対して,横方向に非常に伸びやすい材質 ならば,糸の時と同様に考えられ,プーリーの細い側にずれていくと考えま す.

実際にはベルトは簡単には広がれないのでプーリーの太い側にずれていきます.